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【2020年の採用トレンド】流行りの採用手法で、応募数アップと定着率改善へ

[公開日]2020.03.19
[更新日]2020.05.22

【2020年最新版】採用手法のトレンドの移り変わり

人材採用手法のトレンドは時代と共に進化しながら移り変わってきました。

新しいwebサービスが生まれ続けている昨今においては、これまでにない採用手法が誕生している他、従来の型にとらわれない斬新な採用の進め方も目立ちます。

今回の記事では、新しい採用手法をメリットやデメリットと合わせてご紹介します。自社の採用状況に合わせて、取り入れられそうなものをぜひ検討してみてください。

既存の採用手法だけでは成功しない「売り手市場」

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(2007~2019)

厚生労働省が発表している「一般職業紹介状況」によると、2019年の有効求人倍率は1.60倍。求職者1人に対して1.60件の求人が存在しています。バブル期のピークが1.46倍だったことを考えると、いかに倍率が上がっているかが分かります。

求職者にとっては有利な状況が続いていますが、多くの企業は人材不足に直面しています。

人材不足を解消するためには、求人にお金を掛けなければならない。しかし、求人にお金を掛けても、なかなか人は採用できない。そんな悪循環に悩む人事担当者や経営者の方は多いのではないでしょうか。

そもそも、なぜ売り手市場が続いているのでしょうか。国や厚生労働省は景気回復による求人数の増加を要因として挙げていますが、これに加えて求職者数の減少も大きく影響しています。

少子化高齢化に加えて人口が減少している日本では、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)が減り続けています。ピークの1995年には約8700万人だったものが、2015年には約7700万人、そして2029年には約7000万人にまで減っていくと予想されています。増え続ける求人に対して求職者数は減り続けていくため、有効求人倍率は高止まりし続けているのです。

従来の一般的な採用手法

企業が活用している代表的な採用手法は、大きく5つに分類されます。

求人広告
人材紹介
自社採用サイト
就職フェア/会社説明会
ハローワーク

※従来の求人の種類のメリットと説明は以下の記事で解説しています
求人広告にはどんな種類がある?それぞれのメリットを解説

採用担当の方であれば全て一度挑戦したことがあるのではないでしょうか。

企業にとって厳しい採用市況が続く中で、これまでの採用手法だけでは人材を採用できなくなっています。採用競争に勝ち残っていくためには、新しい採用手法を取り入れていかなければなりません。

「採用できても定着しない」が大きな課題

たとえ採用できたとしても、なかなか定着せずに退職してしまうことも少なくありません。定着しないということは、それだけコストが掛かるということです。改めてお金を掛けて求人を掲載しなければなりませんし、選考活動や入社後の育成に人件費も割かなければなりません。

それだけでなく離職によって会社の雰囲気が悪くなったり、技術やノウハウを維持できなくなったりという弊害もあります。

定着率の悪さは採用上の大きな課題であり、ただ人を採用できるだけでなく定着率の悪さを解決できる採用手法も求められています。

いま流行りの採用手法とは

売り手市場 取り合い

従来の採用手法では採用が難しくなっている中、注目を集める新たな採用手法も出てきています。今回は特に流行りの採用手法を4つ、メリット・デメリットと併せて紹介します。

いずれの採用手法も、1人の求職者に深くアプローチできるため、上手く活用できれば入社時のマッチ度を高めることができ、離職率の低下につなげることもできるでしょう。

候補者に直接アプローチ「ダイレクトリクルーティング」

ダイレクトリクルーティングとは、企業による積極的・主体的な採用活動のことです。

これまでの採用活動は、転職サイトや人材紹介会社に求人を掲載した後は応募が来るのを待ち、応募後は選考へと進んでいく、つまり「待ち」の採用手法でした。

これに対してダイレクトリクルーティングは、「攻め」の採用手法です。企業自らが求職者データベースを検索して自社に適した人材にスカウトのメッセージを送ったり、自社主体の採用イベントを開催して人材を募ったりと、積極的にアプローチして採用を目指します。最近ですと「ビズリーチ」や「ミイダス」などのサービスが注目を集めています。

メリット

採用コストを抑えられる

ダイレクトリクルーティングの場合、求職者を検索したり、個々人に沿ったアプローチを考えたりという手間は掛かりますが、コストは比較的安価。初期費用がゼロのものもありますし、成功報酬額も人材紹介と比べると低めに設定されています。

転職潜在層にアプローチできる

転職潜在層、つまり先々転職活動を始めようと思っている方や、いい会社があれば転職したい方など、急いで転職する必要がない方にもアプローチできます。優秀な人材に出会える確率は高まりますし、他の企業と競合せずに選考ができるというメリットもあります。

志望度を高められる

ダイレクトリクルーティングは、求職者個人に直接連絡を取るところからスタートします。密にコミュニケーションを取ることで、応募前や選考前に自社の魅力を伝えることができ、求職者の志望度を高められます。

受け身の採用活動よりも求職者との関係性が対等なため採用難易度は高くなりますが、上手にコミュニケーションを取れれば離職率を下げることにもつながるでしょう。

デメリット

応募数を集めにくい

ダイレクトリクルーティングは、一人ひとりへの地道なコミュニケーションから採用活動が始まっていきます。ゆえに「たくさんの応募者と面接をしながら見極めていきたい」という選考スタイルの企業には向いていません。

人事担当者のスキルが必要

ダイレクトリクルーティングの場合は、応募していない方に対して自社の魅力を伝え、選考を受けてもらい、入社意思を固めてもらわなければなりません。仕事は人生においても大きな比重を占めるもの。その仕事を決めてもらうために、個人に合わせた臨機応変な提案・対応をする必要があり、人事担当者のスキルが求められます。

自社社員からの人材紹介「リファラル採用」

「リファラル採用」とは、社員自身がリクルーターとなって知人や友人を紹介する採用活動のことを指します。社員だからこそ知る、転職サイトや人材紹介では出会えないような優秀な人材を採用できる可能性も高く、今注目を集めている採用手法です。

「縁故採用」とは言葉の持つ印象が少し違い、採用の現場では使い分けられています。縁故採用は、紹介された社員の身内を優先的に採用するようなイメージを含んでいます。

メリット

マッチ度が高い方を採用しやすい

自社で働く社員たちは、自社の仕事にはどんな人が向いているのか、どんな人間性の方であれば馴染めそうかということを理解しています。その社員による紹介なので、マッチ度が高い方を集めやすいのが特徴です。

採用コストを抑えられる

社員紹介による採用手法なので、当然掲載費や仲介料などは発生しません。ただ、リファラル採用を導入している企業の多くは、紹介してくれた社員や入社した方に対してインセンティブやお祝い金を支払っているようです。

相場は1~10万円ですが、求人広告や人材紹介を使うことを考えれば採用コストは大きく抑えられます。

入社後、会社に馴染みやすい

リファラル採用で入社した方は、最初から社内に知り合いがいるため馴染みが早いのも特徴です。通常は入社後のフォローを人事担当者や先輩が行いますが、紹介者がフォロー役になってくれることも期待できます。

デメリット

人間関係に注意

紹介で入社した方は、すでに知人が社内にいる状態です。ゆえに業務内外でグループができてしまい、他の社員に悪影響を及ぼしてしまうトラブルも起きています。

紹介者と入社者の関係性に気を付けるだけでなく、リファラル採用に関して周囲の社員への理解を促進することも必要です。

不採用時は紹介者へのフォローが必要

紹介とはいえ、不採用になることもあり得ます。その場合、紹介者と会社側、また紹介者と求職者との関係性が悪くなってしまうことも。そうならないためにも、リファラル採用を導入する際はあらかじめ社員や求職者に対して、不採用になる可能性も充分にあるということを伝えておく必要があります。

SNSを活用した「ソーシャルリクルーティング」

ソーシャルリクルーティングは、SNSを活用した採用手法です。基本的な流れはダイレクトリクルーティングと近いのですが、ダイレクトリクルーティングは専用のサービスに登録してデータベース内から人材を探していくのが一般的。これに対してソーシャルリクルーティングはSNS経由で人材を探します。

特に「Twitter」でのリクルーティングが活発で、メッセージ機能を使って企業がユーザーに直接アプローチしています。

ダイレクトリクルーティングと同様に難易度は高い採用手法ですが、転職サービスに全く登録していないような潜在層にまでアプローチできるのが特徴です。

また自社のSNSアカウントで採用情報などを発信することで、「攻め」の採用だけでなく「待ち」の採用活動も並行して行えます。

メリット

優秀な人材に直接アプローチできる

「LinkedIn」などのビジネスSNSであればスキルや経験が可視化されており、その人が自社で活躍できるかどうかが判断しやすいです。また「Twitter」や「Facebook」などでも手掛けた仕事に関する記事がシェアされていることが多く、スキルレベルを測ることもできます。

優秀な人材を自ら探してアプローチできるため、イメージとしてはヘッドハンティングに近いです。

より深い潜在層にもアプローチできる

転職潜在層にアプローチできるという意味ではダイレクトリクルーティングと似ています。ダイレクトリクルーティングの場合は、転職サービス登録者をターゲットにしているため、「良い条件の企業があれば転職したい」と転職を視野に入れている方が中心です。

一方で、ソーシャルリクルーティングの場合は転職を全く視野に入れていない方にもアプローチできるため、他社とほとんど競合しないというメリットがあります。

採用コストを抑えられる

SNSの利用は基本的に無料です。ダイレクトリクルーティング同様、人事担当者のスキルは必要ですが、上手く活用できれば採用コストは限りなく0円に抑えられます。

デメリット

デリケートなコミュニケーション能力が必要

SNS上で知らない企業から突然メッセージが送られてきたら、誰しも最初は警戒します。相手の警戒心を解き、かつ自社に魅力を感じて選考を受けてもらえるようなデリケートで誠実なコミュニケーションが必要です。

効果がすぐに出にくい

例えば転職サイトに求人を掲載すれば、早くて2週間ほどで採用できます。しかしソーシャルリクルーティングは転職を視野に入れていない方をターゲットにするため、数ヶ月という長いスパンで選考活動を行わなければなりません。早期に人材を採用したい場合は向かない採用手法です。

ライトな説明会「採用ミートアップ」

採用ミートアップは、特にこの4~5年で導入企業が増えてきた採用手法です。イメージとしてはライトな会社説明会。選考に進めることを重要視せず、参加者の志望度を少しでも高めることが狙いです。会社の簡単な説明や座談会、食事会などを行うこともあります。

求職者側も気負わずに参加できるので、「ちょっと興味があるから話だけでも聞いてみようか」と足を運んでくれることも。企業にとっても、こうした候補者と出会える場は貴重です。

メリット

まだ志望度が低い方とも関係性が作れる

定着率を上げるためには、選考時から志望度を高めておく必要があります。採用ミートアップに参加する方は企業理解が浅く、比較的志望度が低め。「その企業のことをよく知らないから、応募を迷っている」という状態にあります。しかし、転職市場にはこうした「検討中」の方と関係性を築く場がありません。

採用ミートアップは、企業と「検討中」の求職者をつなぐ貴重な場であり、コンテンツを通して志望度を高められるだけでなく、以降のコミュニケーションを通じて密な関係性を構築できます。

ミートアップ専用サービスを活用すれば集客も楽になる

自社で採用ミートアップを企画・運営することもできますが、参加者集めやコンテンツ企画などをイチから進めるとなると手間が掛かります。しかし昨今はミートアップ専用のサービスも生まれてきており、これらを活用することで簡単にミートアップを企画し、開催できます。

ブランディングにも役立つ

まだまだ採用ミートアップを導入している企業は少ないのですが、だからこそ今導入することで注目を集められます。コンテンツの内容次第ではメディアに取り上げられることもあり、採用活動だけでなく自社のブランディングにも役立つでしょう。

デメリット

参加者がすぐ選考に進むとは限らない

ライトな説明会であるがゆえに、参加者がすぐに選考へと進むとは限りません。会社説明会との違いは、あくまで自社に興味を持ってもらうための機会という「ライトさ」にあります。参加者とは長い目で関係を構築しなければならず、すぐにでも人を採用したいという企業には向かない手法です。

コストや手間が掛かる

開催するとなると、コンテンツ用の資料を作ったり、開催場所を手配したり、参加する社員や役員を調整したりと様々な手間が掛かります。資料費や会場費、人件費など、実は会社説明会並みにコストが掛かる手法でもあります。

「HR × テクノロジー」による採用業務の効率化

このように様々な採用手法が出現してきたことによって、採用業務も複雑化してきました。

そこで今人材・採用の業界で注目されている新しい概念が、「HRテック」です。これはHR(ヒューマンリソース)とテクノロジーを掛け合わせた造語で、AIやビッグデータ、クラウドなどの新しい技術を駆使して採用業務を効率化していくという考え方です。

採用活動にもAIが活用される時代はすでに来ており、これまで属人的だった採用領域が、より客観的な視点で進められるようになっています。

中でも今最も熱い注目を集めているのが、採用活動を一元管理できる「採用管理ツール」です。

採用管理ツールとは

採用活動には様々なフローがあります。例えば求人票の作成や、様々な媒体への求人掲載、応募者との連絡・スケジュール調整、面接を担当した社員からの面接内容のフィードバックなど。

こうした採用業務は、これまで別々に管理されていることがほとんどでした。求人票はExcelやWordで作成し、応募者対応は各転職サイトの管理画面で行い、社員との連携は社内メールで…というように。

しかしこれでは手間もコストも掛かってしまいます。そこで、より採用業務全体を効率化すべく生まれたのが採用管理ツールです。ATS(Applicant Tracking System)とも呼ばれます。

ATSは採用強化に必要不可欠なツール

ATS(採用管理ツール)は、採用に関わる全てのことを一つのシステム上で管理できるため、採用業務全体を円滑に進められるようになります。またほとんどの採用管理ツールにはデータ分析の機能も備わっており、応募率や入社数などのデータを見て客観的視点で掲載媒体や求人内容を決めることもできます。企業にとって欠かせないツールになることは間違いありません。

需要の高まりに伴って様々なATSがリリースされていますが、中でも導入しやすいのが「採用係長」です。

採用係長」は無料で導入できるATSで、採用ページの作成や求人検索エンジンへの同時掲載、応募者対応などが全て無料で行えます。有名どころではIndeedやGoogleしごと検索(Google for Jobs)、求人ボックス、Yahoo!しごと検索などの求人検索エンジンにワンクリックで求人票を掲載できるため、採用の可能性は大きく広がります。

まずは無料で活用し、さらに効果を高めたい場合は露出を高めるための広告運用なども有料で行えます。広告運用について分からなくても、運用のサポートを受けることも可能です。

「どのATSにすべきか迷っている」という人事担当の方も多いと思いますが、まずは無料で始められる「採用係長」を試してみてはいかがでしょうか。

 一人ひとりの採用候補者と深くつながる時代へ

採用手法は時代によって形を変えてきました。企業から大勢の求職者へと一方的に情報を発信する採用活動は縮小し、企業と個人との対話が重要な時代を迎えています。

自社の採用活動を振り返ってみてください。求職者と深くつながり、密なコミュニケーションを取れているでしょうか。競合他社は、すでに新しい採用手法を取り入れ、応募者との関係構築を進めているかもしれません。

ATSのような新しい概念が生まれる今こそが、採用手法の過渡期です。まだ遅くはありません。今回紹介したような新たな手法を取り入れ、より求職者から選ばれる企業を目指していきましょう。

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