【Indeed・インタビュー】雇用のミスマッチをなくしたい!オウンドメディアリクルーティングの価値とは

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雇用のミスマッチをなくしたい!オウンドメディアリクルーティングの価値とは

世界No.1の求人検索エンジン*「Indeed(インディード)」。2013年には日本法人であるIndeed Japan株式会社が設立し、日本国内でもその名を聞く機会が増えました。2022年6月現在、国内における月間総訪問数は4150万**以上を記録しています。

そんなIndeedですが、2018年からは、採用の手法の1つとしてオウンドメディアリクルーティングの普及に力を入れています。

本記事では、Indeed Japan株式会社でエンタープライズマーケティングを担当する新井さんにオウンドメディアリクルーティングの概要やメリットなどを伺いました。

世界No.1の求人検索エンジン*「Indeed」

ーーまず、Indeedのサービスについて教えてください。

Indeedは、2004年にスタートしたサービスで、今では60ヵ国以上・28言語で展開し、毎月2億5万人以上のユニークビジターが訪問する世界No.1の求人検索エンジン*です。2022年6月時点で、国内における月間総訪問数は4150万**以上となっています。

ーーIndeedの特徴やメリットはどんなところにありますか。

まず、採用側の視点でいうと大きく3つあります。1つ目が求職者の利用数の多さですね。日本における月間総訪問数は4150万**と多くの方にご利用いただいています。

2つ目が無料***で、スピーディーに採用活動を開始できる点です。スピード感を持って採用したい時にも有効に活用できます。さらに、有料オプションのスポンサー求人を使えば、掲載回数が増えて求職者の目に留まる機会が増えるため、さらなる応募の獲得を狙えます。従来の求人サイトでは、求人広告枠を購入して出稿するのが主流ですが、Indeedは運用型広告でクリック課金制を用いており、採用状況に合わせて柔軟に採用予算の割り当てができるため、効率的な採用活動を実現できます。

3つ目が「企業ページ」です。Indeedでは、「求人情報」が掲載できる他に「企業ページ」を作成することもでき、自社に関する情報を発信できます。また、「求人情報」には、募集職種や業務内容だけでなく、仕事の魅力、身につくスキル、カルチャー、求める人物像など、発信したい情報や求職者が求めている情報を盛り込むことができます。そのため、自社サイトを持っていない場合でも、Indeedを使ってオウンドメディアリクルーティングを進めていただくことも可能です。

ーー続いて求職者にとってのメリットを教えてください。

Indeedを使えば、さまざまな求人サイトや企業の採用サイトの求人情報を横断的に検索できる点がメリットだと言えます。Indeedに掲載される求人情報には大きく2種類あり、ひとつは、各企業様が直接Indeed上に求人情報を投稿するものです。もう一つが、企業の採用サイトや求人サイト上にある求人情報をIndeedがクローリングして収集しIndeed上に掲載するというものです。そのため、求職者はIndeedを使うことで、さまざまな求人情報を横断的に検索できます。

オウンドメディアリクルーティングとは何か?

ーーあらためて、オウンドメディアリクルーティングについて教えてください。

オウンドメディアリクルーティングとは、ホームページやブログ・SNSなど、自社で保有しているメディアを駆使して、ジョブディスクリプションなどの求める人材要件や、カルチャーやミッション・ビジョンなど自社の魅力を発信し、求める人材に対して能動的にアプローチをする採用手法です。

オウンドメディアリクルーティングを実施することで、会社に興味があって、働いてみたいと考える顕在層だけでなく、そもそも会社を知らない人、転職を考えてない潜在層へのアプローチもできて、求める人材と出会うきっかけを創出します。

ーー次にオウンドメディアリクルーティングの取り組みを教えてください。

オウンドメディアリクルーティングの活動の中心として、「Owned Media Recruiting Journal」というサイトがあります。このサイトでは、オウンドメディアリクルーティングの概念から、実践するためのノウハウ、オウンドメディアリクルーティングに関連した人事トピックス、実践されている企業事例などを発信しています。

また、それと関連して「Owned Media Recruiting SUMMIT」というイベントを開催しています。元々はオウンドメディアリクルーティングに関したテーマを中心に話していましたが、近年はオウンドメディアリクルーティングを軸に先進的な企業や有識者を集め、広く人事や採用をテーマにディスカッションするような場になってきていますね。

その他、オウンドメディアリクルーティングを積極的に取り入れて採用活動を実施している企業を表彰する「Owned Media Recruiting AWARD」を年に1度開催しています。

ーー発信に慣れていない会社さんも少なくないと思います。オウンドメディアリクルーティングを円滑に行うコツがあれば教えてください。

「ジョブディスプリクション」と「シェアードバリューコンテンツ」の2つの軸でコンテンツを充実させていくことですね。ジョブディスプリクションは先ほどもお伝えしたとおり、仕事の役割と必要な能力を可視化したもので、シェアードバリューコンテンツは、自社の魅力やカルチャーなど、求職者の共感を促すコンテンツのことを言います。

その他、コンテンツを作り込む時のノウハウや、求職者が求めている情報の集め方など、体系立てて、「Owned Media Recruiting Journal」にebookとしてまとめているので、一度ご覧いただければと思います。

オウンドメディアリクルーティングは未来への投資。自社の採用競争力を高めるための活動

ーーオウンドメディアリクルーティングで、企業様がつまずく課題にはどのようなものが多いですか。

活動の継続に悩まれる企業様が多いですね。サイトを立ち上げて、記事コンテンツ制作・運用など、一連のオウンドメディアリクルーティング活動を行うには相応のコストがかかります。やり続ければ、資産になって採用活動の底上げになりますが、すぐに採用結果に反映されるものではないので。いかに、経営層からオウンドメディアリクルーティング活動のサポートをしてもらえるかが要ですね。

ーー経営層は直近の成果を重視してしまうから、理解を得るまでに時間がかかりそうですね。オウンドメディアリクルーティングのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

オウンドメディアリクルーティングを行うメリットには大きく2つあって、1つ目は自社に適した人材を採用できる可能性が高まることです。ジョブディスクリプションを精緻化することで、職務内容や自社のカルチャーが正しく求職者に伝わり、それらに共感した人材からの応募が増えることが期待できます。

2つ目が離職率の低下ですね。具体的な情報発信を行うことで、入社前後のギャップが減って人材の定着率が上がります。

オウンドメディアリクルーティングを開始してから数ヶ月では採用結果には反映されませんが、オウンドメディアリクルーティングによって発信した情報は蓄積されて資産となり、結果的に自社を選んでもらう際の判断材料になります。

今は求職者が会社を選ぶ「売り手市場」だからこそ、自社を選んでもらう理由を積極的に発信する必要があります。ただ、給与や福利厚生を見直すといっても限界がありますよね。オウンドメディアリクルーティングの実践ステップの一つに「自社の魅力の棚卸し」があるのですが、それは自社の価値を見直す機会になるかと思います。例えば、その会社の魅力は多様性(ダイバーシティ)かもしれないし、サステナビリティかもしれないし、会社が掲げるビジョンかもしれないし、カルチャーかもしれない。会社がもつ限られた資産をどう求職者に伝えていくかを検討することが大切なんですよね。

ーーたしかに、今まで見えていなかった価値を棚卸しして、発信する機会でもあるということですね。

そうですね。当たり前と思っている要素も、外から見たら魅力的にうつることがあるので、非常に大事な取り組みだと思います。

ただし、嘘をつく、大きく見せること=採用ブランディングではありません、ブランディングにはキラキラしたイメージがあって誤解されがちですが、「よく見せる」ことではないんです。

「会社の魅力がない」から情報発信をしない、良い面ばかりアピールするのではなく、ありのままを見せることがオウンドメディアリクルーティングなんですね。透明性のある情報発信が重要になります。

ーー最後に、今後の展望について教えてください。

今まで日本では、会社がカルチャーや社内の雰囲気などについて発信する文化があまりなかったと思うんですね。ただ、情報が少ないと、入社後にギャップが生まれて、早期退職につながってしまうようなことが起こるんですよね。

もっとオウンドメディアリクルーティングに取り組む企業が増えて、多くの会社のジョブディスクリプションが精緻化すれば、求める人材を採用できる会社も増えるし、理想の会社や仕事に出会える求職者も増えて、皆が幸せな世界になると思っています。

Indeedは「We help people get jobs.」をミッションとして、全ての人が自分に合った仕事を見つけられるような社会の実現を目指しています。それは、企業にとっては、より自社に合った人材が採用できるような社会だとも言えます。そのためにも、オウンドメディアリクルーティングの考え方がより社会に浸透し、取り組む企業が増えていくと良いなと考えています。

Indeedが推奨しているオウンドメディアリクルーティングは短期的な採用の成果に直結しにくいものの、今後、人手不足によって採用競争がさらに激化したときに、求職者に選ばれる可能性を高めることができます。

ぜひ、人手が足りない、採用に困っているという事業主様は、1つの選択肢として、オウンドメディアリクルーティングに取り組んでみてはいかがでしょうか?

新井様、今回の取材に応じていただきありがとうございました!

*Comscore 2021年9月 総訪問数
**SimilarWeb 2022年6月 総訪問数

***利用規約、Indeedが定める掲載基準、使用制限が適用されます。

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