会社、関わる人の本質的な幸せを追求するのが人事の役目。メディアエンジン採用担当の樋渡さんへインタビュー

会社、関わる人の本質的な幸せを追求するのが人事の役目。
メディアエンジン採用担当の樋渡さんへインタビュー

新卒で大手人材サービス企業に入社後、営業、ディレクター、人事を経験し、その後現在勤めているメディアエンジンへ1人目の人事として転職します。入社前、入社後にかかわらず関わる人の本質的な幸せを突き詰めて考えたいという樋渡 由香利(ひわたし ゆかり)さん。ひとり人事として、どのような想いで人事という仕事と向き合っているのか、お話を伺いました。

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「人生を楽しく過ごせる人をもっと増やしたい」という思いから、人材業界へ

 

ーーまず始めに、メディアエンジンの事業内容について教えてください。

メディアエンジンは、企業のコンテンツマーケティング支援とメディアのマネタイズ支援を行っている創業4期目の会社です。

コンテンツマーケティング支援はいわゆる受託型の支援サービスで、顧客のマーケティング課題に合わせた戦略設計から競合調査、コンテンツ制作、アクセス解析、改善施策まで、コンテンツマーケティング施策をワンストップでサポートしています。また、当社では制作体制を支えてくれている2000人以上のクリエイターのネットワークがあり、クリエイターたちがより質の高いコンテンツを制作できるよう、自社開発のディレクションシステムを活用した効率化も進めています。

メディアマネタイズ支援では、メディアの運営代行という形で婚活・恋活、転職、不動産、通信、美容、ライフスタイルなど、あらゆるジャンルのメディアのマネタイズ支援を行っています。強みであるクリエイターのネットワークを活かしたコンテンツを制作して、メディアの収益性を高めています。

2019年にはソウルドアウトグループに仲間入りして、さらに新しい事業にも挑戦していく方針です。

 

ーー続いて、樋渡さんが担当している業務について簡単に教えてください。

大手人材サービス企業に新卒入社し、最初の2年間は転職サイトの法人営業、その後制作ディレクターを2年半ほど担当したのち、人事業務を担当しました。

去年9月に今のメディアエンジンに中途入社し、今はひとり人事という立場で、採用・広報活動、制度設計、組織開発(仕組み化、1on1の設計など)を担当しています。

 

ーーありがとうございます。少しさかのぼって樋渡さんの学生時代についてお聞きしても良いでしょうか。

高校生のころに心理カウンセラーに興味を持ち、明治学院大学の心理学部に進学しました。大学時代はサークルとアルバイトに打ち込んでいましたね。人と話さないと具合悪くなるくらい人が好きで、ずっと接客業のバイトをしていました。

 

ーーなぜ心理カウンセラーに興味を持ったのでしょう?

高校生の頃、母や兄がしんどそうにしていた時期があったんです。話を聞くことはできるけど何もしてあげられないのがもどかしくて。

そんな時、高校のキャリア教育プログラムで心理カウンセラーの人が講演に来ました。私はそのときネガティブな思考に陥っている時期で、でも「そんなこと思っちゃいけない」と気持ちに蓋をしていたんですけど、その心理カウンセラーの方が「抱いちゃいけない感情なんてない。思ってしまうんだからまずは受け止めよう」と言ってくれて、すごく救われたんです。そこではじめて、「心理カウンセラーは人の気持ちを救う素晴らしい仕事だな」と興味をもちました。

 

ーー根底には、人の話を聞くことにやりがいや楽しさを感じている部分があったのでしょうか。

そうですね。話すのも好きですが、どちらかと言うと相手の話を聞いて「この人はこういうこと考えるんだ」や「こういうことで元気になる人なんだ」と相手の気持ちや価値観を考えるのは好きですね。

 

ーーそんななか、なぜ心理カウンセラーにならずに大手人材サービス企業へ就職することになったのでしょう?

心理カウンセラーになるために心理学の勉強をしていたのですが、覚悟を持ち切れなかったというのが本音です。授業では精神疾患に関する映像を見たり、事例を読んだりすることが多いんですね。その人たちの気持ちを想像するだけでも辛くなっちゃいまして……。

心理カウンセラーは、なりたくなったときにまた目指せばいい。まずは社会で自分を鍛えて、役に立てる領域を広げたいと思い、一般企業への就職を考えるようになりました。「人生を楽しく過ごせる人をもっと増やしたい」という軸で考えたら、人の仕事やキャリアに関わる人材業界が良いと思いました。そのなかでも前職を選んだのは、『仕事を通じて人間性を高めていく』や『入社はゴールじゃない、その人が活躍して、その人の人生を豊かにできることがゴール』という考え方に共感したからです。

 

人事に決まりきった正解はない。正解は自分で決めていく

ーー前職では、営業やディレクションの業務を経て人事になられたわけですが、希望を出して人事になったのでしょうか?

希望ではなく辞令ですね。でも、もともと人事には興味があったんです。会社の事業成長のために、真剣に採用戦略を練ることや人の特徴や役割を考えて組織を運営していくことが楽しそうだなと思っていました。

 

ーー人事になって、大変だったこと・苦労したことはありますか?

最初の1年間は中途採用を担当しました。バリバリ面接をするというよりは、採用広報業務で自社の母集団形成の最大化というミッションを与えられていました。転職サイトに載せる求人広告の設計・制作やオウンドメディアに載せる記事制作に奮闘する日々でしたね。

人事になってからは、営業やディレクターではあった定型業務もほとんどありませんでした。それに、クライアントもいないから明確な納期がないんです。

自分でスケジュール管理して進行しなければいけないので、最初は苦戦しました。言ってしまえば、クライアントワークはある意味お客さんが正解ともいえるじゃないですか。人事は自社がクライアントになるので、自分で決めるしかないんですよね。

中途採用を担当したあとは、新卒の受け入れ責任者になったのですが、広告の入稿日の概念すらもなくなりました(笑)。ゴールを設定し、現状とゴールのギャップや課題を明確化して実行するみたいなことが初めてで、大変でしたがやりがいも大きかったです。

 

ーーーー定性から定量に落とし込むのは、また営業やディレクターとは違った大変さがありますよね。

そうですね。採用広報では、「この職種でこれぐらいの一次面接設定数を確保する」や「通過率をこれくらいまで改善する」といった数値は取れましたが、新卒の受け入れとなると自分でゴール設定して、内定式の10月から4月の入社までの予定を立てて、状態目標を設定するしかなく、目標を数値化できないので……。おかげで逆算思考はかなり身につきました。

 

人事としてのキャリアの幅を広げたかった

ーーここまでお話を聞いていると、さまざまなポジションを経験されて、キャリア的にも充実しているように感じるのですが、なぜ転職をされたのでしょう?

前職もさまざまなチャレンジができる会社だったのですが、組織が大きいだけあって明確に役割が分担されていました。1つの業務を突き詰めるには良いのかもしれませんが、経営課題に対して人事施策を打つとなった時に、分業であることがもどかしくなったんです。

中途採用の採用広報をしていた時も、私は面接設定数までしかインパクトを持たせることができないんですよね。本当に解決すべきポイントは内定率や内定承諾率、入社後の活躍であって、サポートはできても私が着手できる範囲を思いっきり外れているので。

こういったことがあったので、入り口から出口まで一気通貫でできて、自分で考えながら進められるキャリアの幅の広げ方、深め方をしたいと思い、ベンチャー企業への転職を考えるようになりました。

 

ーーベンチャー企業への転職は、どのような基準で選ばれていたのでしょうか?

「社長がどのくらい自社の組織に関心があるか」を重要視していました。世の中いろんな考えの社長がいて、人を業務をする駒としか見ていない社長もいれば、一人ひとりの人生だからプライベートも充実させたいと考える社長もいるわけで。そのなかで私が一緒に働きたいのは、仕事を通じて成長していくスタンスの考えを持っていて、かつメンバーを一人の人間として見ている社長でした。

その点、メディアエンジンは『想いが実を結ぶ社会を創る』というミッションを掲げていて、社長の室谷さんも組織づくりに強い思いがある。あとは組織全体だけでなく、社員1人ひとりの自己実現を支援したいという考えにも共感して、入社を決めました。

”ひとり人事”だったとしても抱え込まなくて良い。周りに頼ろう。

ーーちなみに、メディアエンジンでは”ひとり人事”ですが、どのくらい裁量はあるのでしょうか。

裁量はありすぎるくらいで毎日楽しいです。最近は業績も良いしPRを強化したいこともあり、広報にも片足を突っ込みはじめました。今は労務、人事、採用まで「ひとり人事」ならぬ「ひとり何でも屋さん」状態です(笑)

もちろん一人ですべての業務をしているわけではなくて、労務周りは外部の協力会社と連携しつつ、グループで取り組むべきことは親会社(ソウルドアウト)が巻き取ってくれたり、勤怠管理は経理・総務担当の方にお願いしたりなど、関係各所にご協力いただきながら進めています。

また、ソウルドアウトの人事責任者の方に1on1してもらって、定期的にガス抜きとアドバイスをいただくのと、外部の人事コンサルの方にも壁打ち相手になっていただいています。

 

ーー今のお話だと業務量がとても多い印象ですが、どのように優先順位付けをされているのでしょうか?

これは、まさに今悩んでいる部分でもありますね!なので、毎週木曜日の組織開発定例では、社長、私、上司、外部の人事コンサルの方と「カンバンツール」でタスクを可視化して優先順位のすり合わせをしています。そうしないと、やりたいことだらけで大変なんです(笑)

 

ーー入社した時から、すでにそういう連携体制があったのでしょうか?

入社してすぐの頃は、社長と外部コンサルの方ぐらいしか直接的なサポートはなかったですね。でも、10月後半〜11月ぐらいに、ソウルドアウトで経営企画をしていた人がメディアエンジンのコーポレート室長も兼務することになり、私の直属の上司となりました。

特に労務周りはほとんど経験がなかったので、社内で詳しい人を紹介してもらって、関係構築して、また人を紹介してもらって……を繰り返して、今のような体制になりました。

 

ーー最初から、一人で全部やるのではなく、チームで進める姿勢が今の体制につながっているんですね。

そうですね。人事経験も浅い自覚があったなか、一人目でジョインしているので、周囲のメンバーを頼るしかないと思ったんです。だからその辺はもう開き直っていました!

 

ーー関係構築で大事にしていることはありますか?

自己開示ですね。助けてもらうことが多いので、まずは自分を知ってもらうことが必要かなと。プライドを捨てて「そろそろきついです!」「これ考え方からわからないです!」とさらけ出すことが大事だと思ってます。

あと、人事が会社を良くするわけじゃないと思っているところもありますね。課題を考えて、それを解決できる仕組みを作って、いかに協力してもらうかが人事の役割なのかなと。施策を打つにしても実行するのは現場なので。やっぱりマネージャーが一番メンバーを理解してるし鼓舞できますからね。

関わる人の”本質的な幸せ”を考える

ーー採用業務や人事業務で大切にしているポイントや価値観があれば教えてください。

私にとって、今の会社はすごく働きやすいし大好きなんですけど、人によってはめちゃくちゃしんどい会社でもあると思うんですよ。多分うちの会社に限らず、どこの会社でもあることだと思っていて。

「どのような人がメディアエンジンに入社したら幸せなんだっけ」というのは突き詰めて考えるようにしています。特にうちはフルリモート・フルフレックスの会社なので。聞こえは良いですけど、リモートワークって裏を返せば主体的にコミュニケーションしないと関係構築できないしパフォーマンスを発揮しにくい面もあるんですよね。あとは、スタートアップでは変化がつきものなので、その点も嘘偽りなく伝えています。めっちゃカオスですよって(笑)。

それは入社してからも同じで、「どうしたら快適に働けるんだろう」「どうしたらパフォーマンス発揮できるんだろう」というのは常に考えています。

 

ーー入社前、入社後にかかわらず、関わる人の幸せを追求しているんですね。オフィスに出勤してると、表情から「疲れているのかな?」や「悩みがあるのかな?」と推測することができますが、リモートだとなかなか把握も難しい面があると思います。意識していることはありますか?

マネージャー、人事、役員でそれぞれ取り組みをしています。まず、マネージャー側の取り組みとしては全員週1で1on1してもらってます。1on1では、業務進捗だけではなく健康状態のチェック、キャリアのイメージについても聞いてもらうようにお願いしてますね。目先の業務だけに囚われるとしんどくなっちゃうので。

人事側の取り組みとしては、まず月1回ストレスチェックを実施しています。あと、力技ですが、毎週月曜日に開催される全員参加の定例ミーティングで、できるだけ全員の観察をしています。また、Slackのやり取りの通知もすべて来るようにして、「最近この人日報ギリギリだな」とか「何か返信に余裕がない」とか、ささいな変化をキャッチするようにしています。気になった人には直接DMすることもあります。

役員側の取り組みとしては、外部メンターも含めた「ななメンター制度(直属の上司じゃなく別部署の上司をメンターにする制度)」を検討しています。直属の上司だとどうしても業務に関する話題が中心になるし、弱音吐きにくいときもあるじゃないですか。適度に距離感がある別部署の方や外部の方をメンターにすることで、ガス抜きというか悩みを吐き出しやすくなるかなと思って。

 

ーー前職の経験が活きているなと感じる瞬間はありますか?

目標達成のためにどうするかみたいな逆算思考のスキルは前職で鍛えられました。今の会社は変化が激しく道筋が揺らぐことが大半なので、できているかと問われると自信ありませんが(笑)。また、考え方や価値観でいうと「自責思考」ですかね。特にスタートアップだと変化が激しすぎるので、「自分に何ができるか」「どうしたらできるか」を考えるしかないと思っています。前職でも「自分で自分を変えなさい」というマインドが強くて、それはすごくベンチャーにマッチした考え方だったなと思いますね。

 

ーー反対に、前職と異なる部分はありますか?

前職はそれなりに知名度もあったので応募がたくさん来ていましたが、今の会社は採用要件も狭いし知名度もないので、応募理由を作るのが難しいですね。

やっぱり、そこは会社の思想や風土、事業戦略や成長スピードの部分で他の会社と差別化をしていかないとダメだなと思っています。どう尖らせて訴求していくかが目下の課題ですね。あとはどうやって早くから人材と接点を持つか。

 

誰かを傷つけない。とにかく楽しんで発信する

ーーSNSの発信で心がけていることはありますか?

あたりまえだと思いますが、意図的に誰かを傷つけないことですね。それ以外だと、とにかく楽しむことを大事にしてます。私が発信するツイートを通して「このひと人生楽しそう」と思ってもらえたら、プロフィールをチェックしてもらえるだろうし、固定ツイートにはっている社長インタビューも見てもらえるかなと(笑)。間接的に会社に興味持ってくれたらうれしいなと思っています。

 

ーー現在フォロワーが3,000人いらっしゃいますが、フォロワーが増えた要因ってどこにあると思われますか?

継続ですかね。 2019年くらいからTwitterのアカウントはあったのですが、全然活用していなかったんです。前職を退職しようと思った時から毎日投稿して、他の投稿にいいね!してコミュニケーションをとって……を繰り返したら1年ぐらいでフォロワーが300人から10倍増えました。おそらくビジネス臭のない無害なアカウントと思われているからだと勝手に推測しています(笑)

 

ーーただ発信するだけではなくて、積極的にいろいろな人とコミュニケーションをとっていたんですね。

私、平均値よりもコミュニケーションの必要量が多いと思うんですよ。、みんなが5必要だとしたら、たぶん私は9か10ぐらい。コロナで話し相手減ったじゃないですか。Twitterならいろんな人に絡みに行けるし、いろんな人の意見も知れるのでそれが楽しいんです。

勝手に楽しくやってるので、もし会社に「PR のためにやってくれ」とか言われたら、たぶん急につまらなくなるんでしょうね(笑)。

 

ーー最後に、今後の展望について教えてください。

2つ展望を思い描いていて、1つが人事を極めていく道です。まず経営視点を理解したうえで、経営戦略に基づいた人事戦略を構築して、それを施策に落とし込んで改善検証できるスキルを身につけたいです。社長が実現したい世界観や、会社が社会にどういう影響を与えられるのかを具現化できる人になるのが、今の会社での人事の理想像です。

それができたら、今の会社に在籍したまま副業で他の会社の人事をサポートするか、それかいろいろな会社でパラレル的に人事をしていきたいです。

もう1つが、キャリア支援の道。もともと心理カウンセラーになりたかったというのと、今の日本の労働者意識に課題感を持っているので、社会人はもちろん、高校生や中学生にも「働くことは楽しい」ことを伝えたいです。そうやって、前向きに働ける人が少しでも増えたらいいなと思います。

 

編集後記

樋渡さんの人への愛情や興味が感じられるインタビューでした。そして、短期的ではなく、長期的に見て本質的に関わる人が幸せになる方法を模索している樋渡さんの姿勢が印象的でした。メディアエンジン株式会社様、樋渡様、今回の取材に応じていただきありがとうございました!

 

メディアエンジン株式会社 コーポレート室 人事 樋渡由香利

2014年4月、大手人材サービス企業に総合職として新卒入社。転職サイトの営業、制作ディレクター、人事を経て2020年9月にメディアエンジン株式会社に1人目の人事として入社。採用・制度設計など組織開発全般に携わる。

■SNSアカウント
Twitter:https://twitter.com/hiwa561
会社HP:https://media-engine.jp/