求人データベースとは?利用するメリットとデメリット、代表的なサービスを紹介

近年、企業規模や業界を問わず、人手不足の問題が深刻化しています。厚生労働省の『令和元年版 労働経済の分析 -人手不足の下での「働き方」をめぐる課題について-』によると、特に正社員の人員不足感が急速に高まっており、採用市場では即戦力人材へのニーズも高くなっているようです。

そのような状況だからこそ、自社にマッチした優秀な人材を採用するために、人材紹介会社に依頼するという企業も多いのではないでしょうか。

通常、人材紹介会社を利用するためには、以下のような工程が発生し、手間も時間もかかってしまいます。

  • 人材紹介会社の特色の調査と営業担当者へのヒアリング
  • 人材紹介会社への求人説明
  • 契約書締結
  • 求職者の選考状況の管理

一方で、求人データベースを利用すると、そのような煩雑な業務は削減できます。求人データベースは、全国にある多数の人材紹介会社が登録しています。そのため、自社の求人を求人データベースに登録するだけで、全国各地の人材紹介会社から人材を紹介してもらえるのです。求人データベースは、質の高い母集団が形成され、自社にマッチした人材と出会いやすいツールと言えます。

本記事では求人データベースの機能や導入のメリット・デメリット、代表的なサービスについて紹介します。

求人データベースとは

求人データベースとは、人材紹介会社が保有する求人案件や採用活動を行う企業が提供した求人票がデータベース化されたシステムのことです。

主には人材紹介会社が業務効率化と求職者へのサービス向上を目的として、求人のデータベース機能を利用していますが、採用活動中の企業も利用可能です。

採用活動中の企業が求人データベースを活用する場合、自社の求人票をシステムに直接登録でき、全国の人材紹介会社に求人を公開することで、複数の人材紹介会社から人材を紹介してもらえます。

人材紹介会社とのやり取りはすべて求人データベースのチャット機能で行うため、電話やメール、チャットツールなどで個別に連絡を取る必要がありません。面接日程の調整や選考状況の管理も求人データベースの管理画面から行えるものも多く、採用業務の効率化に役立ちます。

また、採用が決定した際に人材紹介会社に支払う成果報酬の金額を自社で自由に設定できるサービスもあります。

人材紹介会社の開拓や採用業務の工数を削減しながら、優秀な人材の獲得を目指した採用活動を行うことができます。

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求人データベースの機能

求人データベースの主な機能は下記の通りです。

データベース機能

求人データベースは、全国各地のさまざまな企業の求人情報をクラウド上に登録しています。人材紹介会社はこのデータベースを利用して、求職者に最適な求人を業種、職種、勤務地、想定年収などの項目で絞り込んで検索していきます。

求人掲載機能

求人データベースのシステム上で求人票を作成できる機能です。作成した求人票は、そのサービスを利用する各人材紹介会社に公開され、自社の求人内容にふさわしい人材がいた際は人材紹介会社から人材の紹介を受けることが可能です。

人材紹介会社との連絡機能

求人データベースでは、原則として人材紹介会社との連絡はシステム内のチャットで行います。メールに比べて管理がしやすく、複数の会社とやり取りしやすいため、良い人材がいた際はスムーズに選考を進められます。

その他の機能

応募者の面接日程の調整や選考の進捗を管理できる求人データベースもあります。また、人材を採用した際に人材紹介会社に支払う成果報酬額を自社で自由に設定できたり、新着情報をメール等で通知する機能がついていることもあります。

求人データベースサービスを利用するメリットとデメリット

ここからは、企業が求人データベースを利用するメリットとデメリットを説明します。

求人データベースサービスを利用するメリット

求人データベースを利用するメリットは、下記の4つです。

人材紹介会社を開拓する手間が不要

新たに複数の人材紹介会社に依頼したいものの、各企業の特色を調べたり、コンタクトを取って契約手続きを行うのには多くの時間がかかります。

求人データベースに登録すれば、特に契約書を交わさずとも複数の人材紹介会社から候補者の推薦を受けられるため、新たな依頼先の開拓や契約の手間を減らすことができます。

複数の人材紹介会社と一括でコミュニケーションが取れる

人材紹介会社を利用する際、通常は1社ごとに契約し、それぞれメールや電話でやりとりする必要があります。そのため、複数の人材紹介会社を利用している場合、連絡内容の管理が煩雑になることがあります。

求人データベースを活用すれば、複数の人材紹介会社との連絡をデータベース上のチャット機能で行えるため、選考までのコミュニケーションの窓口を統一でき、スムーズにやり取りできます。

質の高い母集団が形成され、自社にマッチした人材と出会いやすい

求人データベースにはさまざまな強みを持つ人材紹介会社が登録されており、独自で採用活動していては出会えない数のエージェントに求人を公開できます。

全国各地から自社にふさわしい人材を推薦してもらえるため、質の高い母集団を形成可能です。

採用業務を効率化できる

求人データベースの活用で採用業務の効率化も実現できます。

複数の人材紹介会社と契約する場合、求人票の作成から応募者の選考状況は会社ごとに管理しなければならず、採用担当者の業務負担が増えてしまうという課題がありました。

しかし、求人データベースでは求人票はもちろん、人材紹介会社との連絡や候補者の選考状況はすべてシステム上で一括管理が可能です。採用における多くの工程をオンライン上で完結でき、業務を削減できます。

求人データベースサービスを利用するデメリット

求人データベースを利用するデメリットは2点あります。

連絡手段がサービス内のチャット機能に限られる

人材紹介会社との連絡方法は、多くの求人データベースでサービス内のチャット機能に限定されます。

チャットはメールに比べれば過去のやり取りを確認しやすく、レスポンスも早くなりやすい一方で、テキストでは細かなニュアンスを伝えづらく、的確なコミュニケーションをするには言葉の使い方に注意を払う必要があります。

人によってはコミュニケーションが取りづらいと感じる方もいるかもしれません。

求人広告などに比べると、コストがかかる

求人データベースの多くで成果報酬型を採用しており、人材紹介会社を利用した場合と同様に採用者の理論年収の3割程度を支払う必要があります。

求人掲載は無料で行えるため、もし採用者がいなければコストはかかりませんが、求人データベース経由で採用が決まった際は、求人広告などの他の方法と比べるとコストがある程度かかる点には注意が必要です。

報酬額を自社で決定できるサービスもあるため、予算が限られている場合は報酬額の決定方法で比較しても良いでしょう。

代表的な求人データベースサービス

ここからは採用活動中の企業も利用可能な求人データベースサービスを5つ紹介します。 

Crowd Agent(クラウドエージェント)

blank引用:https://recruiting.crowd-agent.com/?_ga=2.263710476.182487548.1626833049-1135180829.1626663691

導入企業数が6,000社以上、転職エージェントが3,800名も登録している国内最大級の求人データベースです。地方人材に強いエージェントやエグゼクティブ人材に強いエージェントなど、幅広い領域の人材紹介会社が登録しているため、ターゲット層が複数いる場合でもCrowd Agentで対応できます。

求人掲載数 制限なし ※求人数が増えても追加コストなし
費用 成果報酬型。求人ごとに成果報酬の設定が可能。
導入費用、月額費用は不要。
人材紹介会社との連絡手段 システム内のメッセージ機能のみ

agent bank(エージェントバンク)

blank引用:https://company.agent-bank.com/

ベンチャー企業から大手企業まで、さまざまな企業が利用しているサービスです。agent bankでは「一律採用手数料」制度を用いており、これまで人材紹介市場で扱われづらかった年収帯も含めた幅広い年収帯の求人をカバーしています。 また、企業に紹介のあった候補者の情報をagent bankの専門部署がすべて目視で確認しています。採用候補者のミスマッチが起きづらい点も本サービスの大きなメリットの1つです。

求人掲載数 制限なし ※求人数が増えても追加コストなし
費用 成果報酬型。最低40万円から自由に設定可能
人材紹介会社との連絡手段 システム内のメッセージ機能のみ
※直接自社の説明を行いたい場合は、人材紹介会社向けの求人説明会を実施可能

Liber Career(リーベルキャリア)

blank引用:https://www.neo-career.co.jp/service/libercareer_B/lp1/

20代の若手人材に強みを持つ求人データベースです。最大の特徴は、自社に専属の担当者がついてくれる点にあります。サービス利用開始時に採用要件や募集条件などを説明した後は、リーベルキャリアの担当者が求人票作成から求人掲載、人材紹介会社とのコミュニケーションなどを一括して運用します。 推薦のあった人材はリーベルキャリアでスクリーニングをかけ、マッチした人材だけを企業側に紹介。選考結果やフィードバックも自社で行う必要はなく、専属の担当者が実施します。

求人掲載数 要問い合せ
費用 成果報酬型。想定理論年収の35%
人材紹介会社との連絡手段 リーベルキャリアに伝達

JoBins(ジョビンズ)

blank引用:https://jobins.jp/client

JoBinsに登録しているエージェントへの求人公開と求人管理、選考管理、チャット機能の最低限の機能であれば、無料で利用できる求人データベースです。エージェント管理機能などを追加で利用するには費用がかかりますが、月額40,000円とリーズナブル。有料プランを利用中に、1年経過しても1人も内定承諾を得られなかった場合は全額返金保証が適用されます。 求人データベースをまず使ってみたいという企業には、気軽に利用しやすいサービスと言えます。

求人掲載数 要問い合せ
費用 成果報酬型。想定理論年収の20%
有料プランは月額40,000円
人材紹介会社との連絡手段 リーベルキャリアに伝達

リクまどα

blank引用:https://recmado.jp/lp/

最短で登録日に人材の推薦を受けられる、登録から稼働開始までのスピードが非常に早いサービスです。人材紹介会社に払う費用を自由に設定でき、登録されている人材紹介会社はリクまどαの事前審査を通過した企業のみとなっています。

求人掲載数 要問い合せ
費用 成功報酬型。金額は自由に設定可能。
導入費用、月額費用は不要。
人材紹介会社との連絡手段 システム上で実施

まとめ

企業が求人データベースを活用することで、全国の人材紹介会社から推薦がもらえるようになるため、自社にマッチした人材にこれまでより効率的に出会うことが可能です。

費用はある程度かかりますが、採用活動の可能性を広げながら、選考状況の管理などの業務を効率化できるため、企業にとっても導入のメリットはあると言えるでしょう。

採用活動の効率化とより良い母集団形成を目指す企業は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人
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採用Webマラボ編集部

採用に関するお悩みならお任せ!採用業界に精通しており、Indeedや求人ボックスなどの求人検索エンジンから、リスティング・ディスプレイ広告などまで幅広い知識を持った、採用Webマーケティングのコンサルタントなどが記事を執筆していますm(_ _)m

監修者
監修者
辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を作り出した。
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