【ダブルワークの社会保険】加入条件と二重加入のメリット・デメリット、確定申告が必要なケースとは?

【企業向け】WワークOK求人で失敗しない:社会保険の加入条件・扶養ラインと、応募者管理まで一気通貫で整理

「Wワーク(副業/兼業)OK」で求人を出す企業が増える一方で、求人側は“条件設計・説明・運用”をセットで整えないとミスマッチやトラブルが起きやすくなります。

この記事では、採用担当者/中小企業社長向けに、

  • 社会保険(健康保険・厚生年金)の加入条件(106万円/130万円/150万円ラインの要点)
  • 二以上事業所勤務(社会保険の二重加入)の手続き
  • WワークOK求人の出し方(条件の作り方・媒体選び)
  • 応募〜管理をスムーズにする考え方(連絡漏れ・ダブルブッキング防止)

を、募集→応募→管理まで繋がる形でまとめます。


目次

まず最初に:WワークOK求人で“よく詰まる”4つの悩み

  • 「Wワーク・副業OK」の求人を出したいが、社会保険や扶養への影響の説明に不安がある
  • 就業規則では副業を容認したが、シフト調整や労働時間管理が追いついていない
  • Wワーク可の求人を、どの求人媒体に出すべきか分からない
  • 複数媒体に掲載しているが、応募者管理・ダブルブッキング防止がバラバラで非効率

この4つはバラバラの悩みに見えて、実は「条件設計→説明→運用(管理)」が一本の線で繋がっているのがポイントです。

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この記事の結論:WワークOK求人でまず整える順番

  1. 条件設計(勤務時間・上限・同業可否・深夜可否・扶養配慮の範囲)
  2. 説明ポイント(社会保険/扶養/税の“変わり目”を応募〜面談で共有)
  3. 運用(応募窓口を一本化し、連絡漏れ・重複応募・面接調整を防ぐ)

ダブルワークとは?(求人文脈での捉え方)

ダブルワーク(Wワーク)とは、2つ以上の仕事をすることです。求人文脈では雇用形態を問わず「WワークOK」と表現されることが多く、“本業の合間に働ける条件”を求める応募者が集まりやすい特徴があります。


【制度の要点】Wワーク時の社会保険:加入条件は“勤務先ごと”に判定

社会保険(健康保険・厚生年金)への加入は、Wワークかどうかではなく各勤務先で加入条件を満たすかで決まります。条件を満たす勤務先が複数ある場合、それぞれの勤務先で加入(=二重加入)が必要です。

※雇用保険は原則1ヵ所(主たる勤務先)で加入します

社会保険の加入条件(企業が押さえるべき判定ルール)

以下のいずれかに該当する場合、社会保険の加入義務が生じます。

  • フルタイムで勤務している
  • 週の労働時間が正社員(フルタイム)の3/4以上
  • 月の労働日数が正社員(フルタイム)の3/4以上

上記に該当しないパート・アルバイト(短時間労働者)は、以下の条件をすべて満たす場合に社会保険の加入対象です。

  • 1週間の労働時間が20時間以上
  • 月額賃金が88,000円以上(残業代・賞与等は含まない)
  • 2カ月を超える雇用の見込みがある
  • 学生ではない(休学中や夜間学生は含まない)
  • 勤務先の従業員が51人以上(※厚生年金の被保険者数)(※2024年9月までは101人以上でしたが、2024年10月より拡大)

社会保険の加入条件の詳細は、以下の記事でも解説しています。
社会保険の加入条件とは?パート・アルバイトが加入する条件も解説

【最新トレンド】「扶養内」の前提は今後さらに変わります

「106万円の壁」に関わる企業規模要件(勤務先の従業員数)は、2024年10月に「51人以上」へ拡大されました。さらに、社会保険の適用を広げるため、企業規模要件は今後も段階的に引き下げられ、最終的に撤廃するロードマップが示されています。

施行時期 対象企業規模(厚生年金の被保険者数)
~2024年9月 101人以上
2024年10月~ 51人以上
2027年10月~ 36人以上
2029年10月~ 21人以上
2032年10月~ 11人以上
2035年10月~ 企業規模要件を撤廃

つまり、「今は50人以下だから対象外」という設計は将来ズレる可能性が高いです。WワークOK求人では、募集条件(勤務時間・月額賃金)を“中長期でも破綻しない形”で作ることが重要になります。

二重加入でも健康保険証は1つ(企業が伝えるべき要点)

社会保険に二重加入する場合、保険料は給与の合計額をもとに計算され、それぞれの給与から天引きされます。一方で、所持する健康保険証は1つです。

【企業担当者向けPOINT】
従業員が自社の社会保険に加入する際や、他社でWワークを始めることが分かったときは、社会保険の加入状況の確認が重要です。
自社以外でも社会保険に加入する(している)場合は、当該従業員へ「健康保険・厚生年金保険 被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」の手続きが必要である旨を必ず案内しましょう。

二重加入の手続き:「被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」

複数の会社で社会保険に加入する場合は、「健康保険・厚生年金保険 被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」の提出が必要です。複数の勤務先で被保険者となってから10日以内に手続きを行います。

複数の事業所に雇用されるようになったときの手続き(日本年金機構)
画像出典:日本年金機構(複数の事業所に雇用されるようになったときの手続き)

届出書(PDF)と記入見本は以下です。


二重加入のメリット・デメリット(企業が応募者に説明しやすい形で)

【メリット】将来の年金支給額が増える可能性

二重加入で納める保険料は収入の合計額をもとに計算されるため、将来的に給付される年金額が増える可能性があります。

【デメリット】手取りが減る(想定違い→辞退の原因になりやすい)

社会保険料が給与から天引きされるため、加入しない場合と比べて手取りが減少します。Wワークの場合は「思ったより手取りが増えない」が起きやすいので、応募〜面談時に変わり目(106/130/150)だけでも共有しておくとトラブル予防になります。


【税務の要点】確定申告が必要になりやすいケース(従業員から聞かれるポイント)

Wワークでは、1社勤務では不要でも確定申告が必要になるケースがあります。代表的な例は次のとおりです。

合計年収103万円以上で、少ないほうの年収が20万円以上(給与収入のみ)

メインの勤務先で年末調整を行い、もう一方の収入は確定申告で申告します。申告により還付が生じる場合もあります。

年収103万円以上で、年末調整をしていない(給与収入のみ)

どちらの勤務先でも年末調整が行われなかった場合は、確定申告を行うのが一般的です(還付の可能性あり)。

給与以外の収入が一定以上ある

  • 年間の報酬額が48万円以上
  • 年間の報酬額が20万円以上で、かつ給与所得との合算で103万円以上

※報酬額は売上から経費を差し引いた金額

【企業担当者向けPOINT】
年末調整や源泉徴収についての質問を受けた際は、「確定申告が必要になりやすい条件」と「還付が起こりうる」点だけでも案内できると、応募者・従業員の不安が下がりやすくなります。

扶養内の人がWワークを始めるときの注意点(求人で揉めやすいライン)

扶養内希望の応募者がWワークをすると、年収・勤務時間・勤務先規模の組み合わせで条件が変わりやすく、入社後の認識違いが起きやすい領域です。

  • 年収130万円:社会保険上の扶養から外れる可能性
  • 年収106万円相当:要件を満たすと社会保険加入の対象になりやすい
  • 年収150万円超:配偶者特別控除の控除額が段階的に減少しやすい
【企業担当者向けPOINT】
短時間労働者への社会保険の適用拡大(2024年10月〜)により、扶養内希望者は勤務時間調整がより難しくなるケースがあります。
募集段階で「想定する働き方(週◯時間/時間帯/上限)」を明示し、入社後の調整コストを下げるのが安全です。

ここからが本題:WワークOK求人の出し方(条件設計→媒体→管理)

1) まず“条件設計”で迷子を防ぐ

WワークOK求人は、応募者が「本業の都合に合わせられるか」を最優先で見ます。求人側は次の観点を先に決めておくと、ミスマッチが減ります。

  • 勤務可能な時間帯・曜日(固定/シフト/提出頻度)
  • 週あたり上限(社会保険ラインも意識)
  • 深夜帯・残業可否(本業との衝突防止)
  • 同業・競合の可否(競業/情報漏えい対策)
  • 扶養内配慮の可否(可能なら“どこまで”)

2) 次に“ルール”を整える(就業規則・誓約・情報管理)

  • 就業規則:副業/兼業の範囲、申告義務、禁止事項
  • 情報漏えい対策:取扱情報、持ち出し禁止、SNS/競業への注意
  • 健康配慮:長時間労働の回避(本業との通算を踏まえた運用)

3) “説明ポイント”は絞ってOK(応募〜面談で共有する要点)

全部を説明しようとすると重くなります。企業側が押さえるべきは、まずは「変わり目」だけ共有することです。

  • 社会保険:加入条件(週20時間・月額8.8万円等)
  • 扶養:130万円ライン(保険者判断で変動)
  • 税:年末調整/確定申告が必要になりうる

WワークOK求人に向いている媒体比較(露出→応募導線の作り方)

媒体・方法 Wワーク向きのポイント 利用時の注意点・おすすめ活用法
自社採用サイト 自社ルール(副業範囲・シフト条件など)を最も詳しく説明できる Wワークポリシー、モデルシフト例、よくある質問(扶養/社保)を載せて「自社基準」を伝える場に。
Indeed 「Wワーク・副業OK」検索の受け皿になりやすい タイトル・仕事内容・応募資格に「Wワーク可」を明記。詳細条件は自社サイトへ誘導してミスマッチを減らす。
Indeed(インディード)の仕組みと掲載方法
スタンバイ 地域密着のWワーク求人とも相性がよい 求人ページをクローリングさせる形で掲載。勤務地・勤務時間・Wワーク可否を求人項目で明確に。
スタンバイの特徴・料金
求人ボックス アルバイト・パートのWワーク求人との親和性が高い 時給・シフト・Wワーク可否を分かりやすく。スタンバイとの違いも理解して出し分ける。
スタンバイと求人ボックスの違い
Googleしごと検索 「エリア名+副業」「職種名+Wワーク」で探す層に届きやすい 求人ページをGoogleしごと検索対応にして、追加費用なしで露出を増やす。
Googleしごと検索の仕組みと掲載方法
採用係長
(自社採用サイト+複数媒体連携)
1つの求人票で自社ページ+複数の求人検索エンジンへ一括連携 「WワークOK」「扶養内勤務」などの条件を整理して、まとめて露出を最大化。
応募者管理・メッセージ送信も一元管理でき、連絡漏れやダブルブッキングを防ぎやすい。
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Googleしごと検索とIndeedの両方に掲載する方法

「どの媒体にどんな求人を出すべきか」を整理したい場合は、こちらも参考にしてください。
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媒体を増やすほど“応募対応の管理コスト”が上がりがちです。
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応募者管理で詰まらないための“運用設計”(Wワーク採用で特に重要)

WワークOK求人は応募が集まりやすい反面、次のような運用トラブルが起きやすいです。

  • 複数媒体から応募が来て重複応募に気づかない
  • 連絡が遅れて他社に決まる
  • 面接調整が複雑でダブルブッキングする
  • 「勤務可能時間」の確認不足で入社前に辞退される

これを避けるためには、求人媒体を増やすほど応募窓口(管理)を一本化するのが効果的です。最低限、次の運用が回る設計にしておくと、Wワーク採用の成功率が上がります。

  • 応募受付の窓口を統一(どこから応募が来ても同じ管理画面に集約)
  • ステータス管理(新着/連絡済/面接設定/辞退/採用 など)
  • テンプレ連絡(初回返信を速くして取りこぼしを減らす)
  • 面接日程調整(候補日提示・確定・リマインド)
  • 確認項目の定型化(勤務可能時間、扶養希望、Wワークの制約など)

まとめ:WワークOK求人は「制度の要点+運用」で成果が決まる

社会保険の加入は、Wワークかどうかに関わらず、勤務先ごとに加入条件を満たすかどうかで決まります。条件を満たす勤務先が複数ある場合は二重加入となり、所定の届出も必要です。

ただし、採用成果に直結するのは制度知識だけではありません。WワークOK求人は、条件設計(時間・上限・可否)→説明ポイント(変わり目)→応募者管理(連絡と調整)まで整えて、はじめてミスマッチが減ります。

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変更点まとめ

  • タイトルと導入を「企業のWワークOK求人」起点に再設計し、検索意図(制度×採用実務)を統合
  • 「条件設計→説明→運用(管理)」の順番を提示し、意思決定が進む構成に変更
  • 社会保険・扶養・税務は“応募者に説明しやすい要点”に寄せて整理
  • 媒体比較の後に「応募者管理で詰まらない運用設計」を追加し、募集→応募→管理の導線を強化
  • CTAを3箇所に整理(早期=入口/中盤=比較後の解決策/終盤=背中押し)し、cv_trial導線を自然化

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この記事を書いた人
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馬嶋 亜衣子(samusillee)

採用・キャリア関連、医療分野を中心に執筆を行うフリーランスライター。 各種メディアの取材ライティングやSEOライティング、採用HPのライティングなどに携わっています。

監修者
監修者
辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を作り出した。
Indeedはもちろん、インターネット広告やDSP広告を組み合わせた効率的な集客や、Google Analytics等の解析ツールを利用した効果分析、サイト改善を強みとしている。