【2026年版】内定承諾書とは?印鑑は必要?テンプレート・期限・内定通知書との違いを解説

内定承諾書は、内定者の入社意思を確認するための重要な書類です。

とはいえ、「印鑑は必要なのか」「シャチハタでもよいのか」「押し忘れや記入ミスをしたらどうするのか」「紙ではなくメールやPDFでもよいのか」など、細かな疑問が生じやすい書類でもあります。

採用担当者にとっては、書式の作り方だけでなく、提出期限の決め方や返送方法の案内、内定者の不安を減らすフォローまで含めて整えておきたいところです。

この記事では、内定承諾書の基本的な考え方に加え、印鑑の扱い、テンプレートに入れておきたい項目、提出方法、記入ミス時の対応、内定通知書や入社承諾書との違いまで、2026年時点の運用に合わせてわかりやすく紹介します。採用担当者はもちろん、内定承諾書について確認したい求職者の方もぜひ参考にしてください。

内定承諾書とは?内定通知書や入社承諾書との違いは?

内定承諾書とは、求職者が企業に対して「内定を承諾し、入社する意思がある」ことを示す書類です。企業が内定を通知しただけでは、求職者が最終的に承諾したかどうかは確定しません。そのため、内定通知書とあわせて内定承諾書を送付し、署名や押印、必要事項の記入をして返送してもらう流れがよく使われています。

なお、会社によっては紙ではなく、PDFの返信やメール回答、フォーム回答などで代替するケースもあります。名称や提出方法は企業ごとに異なるため、会社指定の書式・案内がある場合は、それを優先するのが基本です。

印鑑は必要?押印欄がない場合はどうする?

内定承諾書に印鑑が必要かどうかは、書式と会社の運用によって異なります。押印欄がある書式なら、その指示に従って押印してもらうのが基本です。一方で、押印欄がなく署名のみを求める書式や、メール・PDFでの提出を認める運用も増えています。

そのため、「印鑑がないと絶対に無効」とまでは言えません。ただし、押印欄があるのに押さずに提出すると差し戻しになることがあるため、様式どおりに記入・提出してもらうことが大切です。

内定承諾書で使う印鑑の種類

押印が必要な場合、一般的には朱肉を使う認印で問題ありません。実印や銀行印まで求められるケースは、通常あまり多くありません。

  • 認印:通常はこれで対応可能
  • 実印:通常は不要
  • 銀行印:通常は不要
  • シャチハタ:避けるのが無難

採用担当者としては、内定者が迷わないように「認印可」「シャチハタ不可」などを案内文に明記しておくと、差し戻しを減らしやすくなります。

シャチハタは避けるのが無難

内定承諾書のような正式書類では、シャチハタではなく朱肉を使う印鑑を求める企業が多く見られます。社内ルールで認めている企業も一部ありますが、案内がない場合はシャチハタ以外の認印を使う前提で案内するほうが安心です。

訂正印は必要?

記入ミスを修正する際に、訂正印の押印を求める運用もあります。訂正印専用の小さな印鑑でなくても、通常の認印で対応するケースが一般的です。ただし、書式によっては「訂正不可」「書き直し」を求める企業もあるため、採用担当者はあらかじめ修正ルールを決めておくと混乱を防げます。

印鑑なし・サイン・電子提出の考え方

近年は、内定承諾書を紙で返送するだけでなく、PDFへの記入、メール返信、電子署名サービスなどを活用する企業も増えています。押印欄がない場合は、署名のみで対応することもあります。

大切なのは、紙か電子かよりも、本人の承諾意思を明確に確認できることと、自社の運用ルールに沿って一貫して管理できることです。紙の運用と電子の運用が混在するとミスが出やすいため、採用フロー全体で整理しておくのがおすすめです。

内定通知書や入社承諾書との違い

「内定通知書」「採用通知書」は、企業が求職者に対して内定や採用の結果を知らせる書類です。これに対して内定承諾書は、求職者がその内定を承諾する意思を示す書類です。

つまり、一般的な流れは次のようになります。

  • 企業が内定通知書を送る
  • 求職者が内容を確認する
  • 求職者が内定承諾書を返送する

また、「入社承諾書」は、多くの企業で内定承諾書とほぼ同じ意味で使われています。厳密な名称は会社ごとに異なるため、言葉の違いよりも、書類の目的と提出方法を明確に伝えることが大切です。

内定通知メールの文面や送付時の注意点を見直したい場合は、内定通知メールの書き方に関する記事もあわせて確認しておくと、通知から承諾回収までの流れを整えやすくなります。

内定承諾書の法的拘束力について

内定と法的拘束力の関係は、採用担当者と求職者の双方にとって誤解しやすいところです。

一般に、採用内定は単なる口約束ではなく、状況によっては労働契約の成立が認められる場合があります。その一方で、内定承諾書を提出したからといって、どのケースでも一切の辞退や取消しができなくなるわけではありません。個別の事情によって判断が分かれるため、一律に言い切らないことが大切です。

採用担当者としては、法的な強さを過度に強調するよりも、労働条件通知書や入社までのスケジュールを丁寧に案内し、内定者が納得して承諾できる状態を整えることが大切です。求職者側も、不明点があるまま提出せず、条件や提出期限を確認したうえで対応するようにしましょう。

内定承諾書の提出方法について

内定承諾書の提出方法は、大きく分けると郵送電子提出の2つがあります。どちらが正しいというより、採用フローや社内管理のしやすさに応じて進めることが大切です。

郵送で提出してもらう場合

紙の内定承諾書を郵送でやり取りする場合は、内定者が迷わないように案内を具体的にしておくことが大切です。少なくとも、次の点はセットで伝えるとスムーズです。

  • 同封書類の一覧
  • 記入が必要な箇所
  • 押印の有無
  • 返送期限
  • 返送先住所
  • 問い合わせ先

添え状を同封するか

内定者が企業へ返送する際、添え状を同封するケースもあります。必須ではありませんが、正式な書類のやり取りとして丁寧な印象を持たれやすいため、気になる内定者は添え状を添えてもよいでしょう。

採用担当者としては、添え状の有無を厳格に求めるよりも、必要書類が不足なく、期限内に、正しく返送されることを優先して案内したほうがスムーズです。

返信用封筒を入れると返送率が上がりやすい

紙で返送してもらう場合は、返信用封筒を同封しておくと、内定者の負担を減らせます。特に新卒採用では、返送マナーに不慣れなケースもあるため、返信用封筒があるだけでもやり取りがスムーズになります。

返信用封筒を用意する場合は、宛名・郵便番号・部署名まで印字しておくと親切です。返送先が複数ある企業では、誤送付を防ぐためにも、封筒表記を統一しておくのがおすすめです。

メール・PDF・電子提出で完結させる場合

メールやPDF、Webフォームなどで提出してもらう場合は、郵送より早くやり取りしやすく、内定者の負担も減らしやすいのがメリットです。

一方で、運用ルールが曖昧だと、次のようなトラブルが起こりやすくなります。

  • どのファイルを返せばよいかわからない
  • 署名が必要か不明
  • 件名や送信先がバラバラになる
  • 提出済みか未提出か管理しにくい

そのため、電子提出を採用する場合は、以下まで具体的に案内しておくと安心です。

  • 返送方法(メール返信/添付返送/フォーム提出など)
  • ファイル形式(PDF、Wordなど)
  • ファイル名の付け方
  • 提出期限
  • 押印の代わりに署名が必要かどうか

書類運用を紙から電子に切り替える場合は、承諾書だけを電子化するのではなく、通知・回収・確認・保管までまとめて見直すと、運用の負担を減らしやすくなります。

採用書類の運用全体を見直したい場合は、無料で始められる採用管理システムの情報も参考にしてみてください。

記入ミス・押印ミス・汚れ・再発行の対応

内定承諾書は重要な書類なので、記入ミスや押印ミスがあった場合の対応を、採用担当者側であらかじめ決めておくことが大切です。内定者にとっても、失敗したときの対処法がわかっていれば不安を減らせます。

誤字・記入ミスをしたとき

紙の書類で軽微な記入ミスがあった場合、二重線と訂正印で修正する運用もあります。ただし、企業によっては見栄えや管理のしやすさを優先して、書き直しや再提出を求めることもあります。

そのため、採用担当者は「訂正印で可」「書き直し」「再発行依頼」など、自社のルールを明文化しておくと安心です。求職者は自己判断で修正を進めず、迷ったら担当者に確認しましょう。

押印ミスをしたとき

押印がかすれた、ずれた、文字がつぶれたといった場合も、自己判断でそのまま提出しないほうが無難です。訂正印で対応する運用もありますが、押印欄のスペースが限られるため、書き直しや再発行のほうがわかりやすいこともあります。

採用担当者としては、押印ミス時の対応を案内文に一言添えておくと親切です。たとえば「記入・押印ミスがあった場合は、提出前に担当者までご連絡ください」と書いておくだけでも、差し戻しの手間を減らせます。

汚れ・破れ・大きな書き損じがあったとき

飲み物のしみ、破れ、折れ、複数箇所の修正など、書類の状態に問題がある場合は、訂正よりも再発行や再送付を案内するほうが対応しやすいでしょう。特に内定者が「このまま出してよいかわからない」と迷いやすい場面なので、採用担当者から早めに相談しやすい雰囲気をつくることが大切です。

押し忘れ・署名漏れに気づいたとき

押印欄があるのに押していない、署名欄を書き忘れたなどのケースでは、気づいた時点ですぐに担当者へ連絡してもらいましょう。差し戻しや再提出になることはありますが、早めに申し出ればリカバリーしやすいため、放置しないことが重要です。

再発行を依頼してもよい?

内定承諾書は、必要に応じて再発行や再送付に対応する企業も少なくありません。採用担当者にとっても、修正だらけの書類を受け取るより、きれいな状態で再提出してもらうほうが管理しやすいことがあります。

採用担当者は、再発行依頼が来たときに慌てないよう、再送方法・期限の再設定・管理台帳の更新方法まで決めておくと安心です。

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内定承諾書を送るタイミングについて

企業側が内定承諾書を送るタイミングは、内定通知とあわせて、または内定通知後できるだけ早い段階が基本です。案内が遅れるほど、内定者は不安を感じやすくなり、他社比較もしやすくなります。

また、内定承諾書だけを送るのではなく、次の情報も一緒に伝えるとスムーズです。

  • 労働条件の確認方法
  • 返送期限
  • 提出方法
  • 入社までのスケジュール
  • 問い合わせ先

提出期限はどう決める?

提出期限は企業ごとに設定できますが、短すぎると内定者に強いプレッシャーを与え、長すぎると採用計画が動きにくくなります。自社の採用計画や選考状況を踏まえつつ、判断に必要な情報がそろう期間を確保することが大切です。

新卒採用では他社選考との兼ね合いもあるため、期限だけを強く迫るのではなく、労働条件や今後の流れもあわせて案内し、納得したうえで返送してもらえる状態をつくることが大切です。

期限までに判断が難しいときは、延長の相談先も伝えておく

内定者の中には、他社選考の結果待ちや条件確認の都合で、すぐに承諾を決められないケースもあります。そうした場合に備えて、採用担当者側で期限延長の相談窓口を明確にしておくと、無断のまま期限を過ぎてしまうことを防ぎやすくなります。

たとえば、案内文に「事情があり期限内の提出が難しい場合は、期限前に担当者までご相談ください」と添えておくだけでも、コミュニケーションを取りやすくなります。

内定後の辞退防止やフォロー体制を見直したい場合は、内定者フォローの考え方もあわせて確認しておくと役立ちます。

内定承諾書に記載する内容

内定承諾書を送る際は、必要に応じて内定通知書や労働条件通知書、入社までの案内書類なども同封します。内定承諾書そのものに盛り込みやすい基本項目は、次のとおりです。

  • 内定通知を受け取った年月日
  • 入社を承諾する旨
  • 内定者本人の氏名
  • 署名欄または記名欄
  • 押印欄(必要な場合のみ)
  • 保証人欄(必要な場合のみ)

加えて、やり取りがスムーズになるよう、書類名、提出期限、問い合わせ先、返送方法などを別紙や案内文で補足しておくと、差し戻しを減らしやすくなります。

書式から整えたい場合は、内定承諾書テンプレートに関する記事も参考にしてください。

内定取消事項の記載も忘れずに!

内定承諾書や誓約書に、内定取消しに関する事項を記載する企業もあります。一般的には、次のような事情が例として挙げられます。

  • 卒業見込みを前提としていたが、卒業できなかった場合
  • 就業が難しい重大な健康上の事情が生じた場合
  • 重大な経歴詐称が判明した場合
  • 重大な法令違反や不正行為があった場合
  • やむを得ない経営上の事情が生じた場合

ただし、内定取消しは慎重に扱うべき内容です。書類に文言を入れておけば自由に取り消せる、というものではありません。採用担当者は、強すぎる表現を避けながら、自社の就業規則や法務方針と整合する内容にすることが大切です。

よくある質問

Q. 内定承諾書に印鑑がないと無効ですか?

A. 一律にそうとは言えません。押印欄がない書式や、電子提出を認める運用もあります。ただし、押印欄がある場合は、その様式どおりに提出してもらうのが基本です。

Q. シャチハタしか持っていない場合はどうすればよいですか?

A. 会社が認めていない限り、シャチハタは避け、朱肉を使う認印で対応するのが無難です。採用担当者は案内文に明記しておくと親切です。

Q. 記入ミスをしたら修正液を使ってもよいですか?

A. 修正液や修正テープは避け、まずは担当者に確認するのが安心です。訂正印で対応する運用もあれば、再記入や再発行を求める運用もあります。

Q. 押し忘れや署名漏れに気づいたらどうすればよいですか?

A. そのままにせず、すぐに担当者へ連絡しましょう。提出期限前であれば、差し戻しや再提出で対応できることが多いです。

Q. 紙ではなくメールで提出してもよいですか?

A. 企業がメールやPDF提出を案内している場合は問題ありません。紙・電子のどちらでも、会社指定の方法に従うことが大切です。

まとめ

内定承諾書は、内定者の入社意思を確認するための重要な書類です。企業側は、単に書類を送るだけでなく、印鑑の要否、提出期限、返送方法、ミスがあったときの対応まで含めて、わかりやすく案内することが求められます。

特に2026年時点では、紙と電子の運用が混在しやすいため、「認印でよいのか」「シャチハタは不可か」「押印欄がない場合は署名か」「メール提出を認めるか」といったルールを社内でそろえておくことが重要です。

また、テンプレートを整えるだけでなく、内定通知から承諾回収、内定者フォローまでを一連の流れとして見直すことで、採用業務を進めやすくなります。

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この記事を書いた人
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コンノ

公務員として4年間、人事労務の実務経験あり。 これまで100名以上の事業者をインタビューしており、「企業や個人事業主が本当に悩んでいること」を解決できる記事を執筆します。

監修者
監修者
辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験し、Indeed・求人ボックス・スタンバイなどの求人検索エンジンを活用した採用支援を強みとする。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を持つ。
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