企業の人材不足が続いておりますが、リクルートキャリア社によると学生の内定辞退率は2017年から上昇し続け、2019年春卒業に卒業した学生の辞退率は、66%にも上るとの調査結果が出ております。
優秀な人材の確保が難しくなってきた昨今、一番影響を受けやすい中小企業の「内定辞退」はますます深刻になることが予想されます。
最近の学生は複数の内定先を獲得した上で、自分に合った会社を選定する傾向があるので、内定者に選ばれなかった会社は、その理由を分析した上で、改善に取り組む必要があります。
今回は、そんな内定辞退に悩まされる採用担当者の方のために、内定者フォローの施策例やポイントを紹介します。
目次
内定者フォローの施策例5つ
まずは、実際に企業が行っている内定者フォローの施策例を見てみましょう。
懇親会
懇親会は、内定者同士や社員がざっくばらんに話をできるため、お互いの人間関係を深めるよい機会です。
食事や飲み会などの懇親会は、上場企業や中小企業でもよく行われる内定者フォローの1つです。
懇親会は内定式の後に、社長や役員なども含めて行うのが、一般的でしょう。
ただ、懇親会は参加しやすい一方で、「上層部と接するのに緊張してしまい、本来の自分を出せずにうまくコミュニケーションが取れなかった」という学生の声もあります。
そういったことを避けるために、学生が肩肘を張らずに参加できるように年齢の近い若手社員のみの懇親会や、複数回の懇親会を設ける会社もあります。
グループワーク
「学生同士がお互いを知る機会」「仕事に役立つ考え方・仕事内容を知る機会」
この2つを提供することがグループワークでは重要と認識してください。
グループワークの例として、仕事や人生の価値観が書かれた数十枚のカードの中から、「自分がこうありたい」という価値観のカードを何枚か選ぶというものがあります。選んだカードを内定者同士で共有することで、会話のきっかけが生まれ、お互いの理解を深めることができます。
また、仕事に役立つ考え方や仕事内容を知るために、実際の仕事内容を想定したロールプレイングや課題に取り組むワークショップを実施してもよいかもしれません。
内定者フォローを行う目的に合わせて、グループワークの内容を決めるのが大切です。
座談会
懇親会は気楽に食事をして会話を楽しむ場ですが、座談会は質問形式で内定者と社員で交流を深めることができます。
面接のような固い場では、学生が聞けなかった気になる質問を年齢の近い社員へ質問できる機会になります。
仕事内容、やりがいなどはよく聞かれる質問ですが、社員の方は、良い面ばかり伝えるのは良くありません。
印象が悪くならない程度に、客観的な目線を入れながら、学生の質問に答えましょう。
また、配属予定の部署で働いている社員と話ができるように工夫するのも、効果的な座談会になるポイントです。
面談
面談も、よく実施される内定者フォローの施策です。
従来は、定期的に会社まで足を運んでもらい、入社の意思や入社を不安に思っている気持ちなどを一対一で対話するのが、一般的でした。
最近では効率化を図るために、チャットツールを用いてウェブで面談を行う企業も増えています。
学生側の心境や会社側から伝えたいことなど必要に応じて、対面での面談かウェブ面談の方法を選ぶとよいでしょう。
内定者研修
入社する前の研修の一環として、仕事内容や基本的な社会人としてのマナーの理解を深めてもらうことで、「漠然とした不安」を取り除く効果が期待できます。また、より実践に役立つノウハウを学生に習得してもらえるので、入社後のいち早い活躍が期待できます。
具体的な研修内容には、会社見学や内定者アルバイト、ビジネスマナー講座など多岐に渡ります。
最近の動向として、エンジニア職希望の方には、企業が負担し、プログラミングスクールへ通ってもらうといった支援をしている企業も増えています。
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効果が出やすい内定者フォローのポイントとは
このように内定者フォローは、企業のアイデアひとつで色々な内容や方法が考えられます。
学生に効果の出やすい内定者フォローとはどういったものでしょうか?ここでは気をつけるべき4つのポイントについてご紹介します。
学生への固定概念を捨てること
まず大切なのは、学生に対する固定概念を捨てることです。
最近の学生は、ワークライフバランスや働き方の自由度を求めているものと思っていませんか。
確かに仕事に対して、上記のようなものを求める風潮がありますが、学生も一人一人個性を持っていることを忘れてはいけません。
キャリアップの具体的なプランについて提示してほしい学生もいれば、社会貢献性を重視している学生もいます。内定先の企業で実現したい内容が異なるのと同様に内定辞退の理由も様々です。
そのため採用担当の方は、できる限り内定者の一人一人に寄り添い、不安を軽減してあげることが大切です。
内定者の不安が何か特定すること
むやみに内定フォローを行うのではなく、学生が何に不安を抱いているのか、特定することが大切です。
学生が抱く悩みを分けると、「社会人生活」「人間関係」「仕事(キャリア・待遇)」の3つに大別されます。
少数の採用人数であれば、面談で個別に話を聞いて不安を特定するのが良いでしょう。
内定者が多い場合は、アンケート調査で聞き出した上で、優先順位をつけてフォローしていくとよいでしょう。
内定者の不安を取り除く内容にすること
アンケートや面談の後に内容を吟味し、不安に思っている内容が把握できたら、不安を軽減できる内容として有効的な内定者フォローを実施しましょう。
学生の不安が軽減できれば、内定辞退を防ぐことができ、入社時にはより高いモチベーションで取り組んでもらえるでしょう。
学生が参加しやすいよう配慮すること
学生は卒業まで卒業論文や制作があるため、学業を優先する学生もいるでしょう。
入社前の学生に対して内定者フォローの為の面談などに参加してもらいたくても、残念ながら強制力はありません。
内定者フォローの内容を吟味して、学生が参加しやすい時間に開催する配慮も大切です。
学生のスケジュールに配慮して、案内時には、難しい場合は参加しなくて問題がない旨を添えて伝えることで学生への印象も良くなります。
目的別の内定者フォロー施策例とは
内定者フォローの施策例を紹介しましたが、「社会人生活」「人間関係」「仕事(キャリア・待遇)」の不安を解消できる内定者フォローはどの施策なのでしょうか。どの施策例が不安解消に役立つかまとめます。
学生の本業である学業への配慮も忘れずに、有意義な内定者フォローを取り組みましょう。
学生の不安内容 | 施策例 |
社会人生活 |
座談会 面談 |
人間関係 |
懇親会 グループワーク |
仕事(キャリア・待遇) |
座談会 面談 内定者研修 |
内定者フォローの例を参考にして内定辞退を防ごう
学生が仕事を始める時は、さまざまな変化が伴います。
生活環境も「ひとり暮らしをはじめる」「新たな場所に引っ越す」など、全てに変化が訪れる方も少なくはありません。
そんな人生の大きな変化を前にして、「選考でしか関わったことのない企業に決めた」という不安があるのは、当然でしょう。
内定者は将来の会社を支える有望な社員なので、綿密にコミュニケーションを取り、求める情報や機会を提供できる内定者フォローを実施しましょう。
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参考:日本経済新聞「内定学生、66%が辞退経験 最高を更新、人手不足背景」
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