採用スケジュールを立てよう!策定ポイントや注意点を解説

採用スケジュール

採用スケジュールの策定は、戦略的な採用活動をおこなうための最も重要なプロセスです。しかし、大手企業と中小企業では採用戦略も異なるばかりか、企業によって採用人数や採用時期、採用対象もさまざまです。
そんな中、採用スケジュールの策定に頭を悩ませている採用担当者も多いのではないでしょうか。
今回は、採用スケジュール策定の際に重視するべきポイントと注意点を解説します。ぜひ参考にしてください。

採用スケジュールとは

採用スケジュールとは、採用の計画から入社後の研修までのスケジュールを具体的に可視化するために立てるものです。あらかじめ採用計画をスケジュール化することでスムーズに採用を進めることができます。

中小企業においては、一般的な採用スケジュールや採用市場に合わせるよりも自社の採用戦略に基づいた独自の採用スケジュールを立てることが採用成功の鍵と言えるでしょう。

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採用のスケジュールは企業によってさまざま

採用スケジュールは業界・業種、企業の規模によって異なりますが、経団連(※1)に所属している加盟企業は基本的に経団連の新卒採用スケジュールに従わなければなりません。
そのため、2022年卒の新卒採用の場合では、加盟企業は下記のスケジュールに基づいて採用活動をおこなう必要があります。
(※1)経団連:日本の代表的な企業1,444社、製造業やサービス業などの主要な業種別全国団体109団体、地方別経済団体47団体などから構成されている(2020年4月1日現在)

<経団連加盟企業の新卒採用スケジュール>
・2021年3月1日 :採用広報開始(会社説明会・エントリー受付)
・2021年6月1日 〜9月:選考試験開始(筆記試験・面接試験〜内々定)
・2021年10月1日〜12月 :内定出し

一方、経団連に加盟していない連非加盟企業や中小企業は、必ずしも通達されたスケジュールに従う必要がなく、加盟企業よりも早い時期に選考を開始できるメリットがあります。
たとえば、経団連加盟企業と選考時期が重ならないように2月から採用選考を開始し、経団連加盟企業がエントリーを開始する前の4月中に内定を出す企業もあります。
しかし、経団連が通達するスケジュールは経団連加盟企業の採用スケジュールを把握できるだけでなく企業全体の採用スケジュールにつながるため、必ずチェックしておきましょう。

<経団連非加盟企業の新卒採用スケジュール>
・2020年6月1日〜2021年5月 :採用広報開始(会社説明会・エントリー受付)
・2021年2月〜2021年5月:選考試験開始(筆記試験・面接試験〜内々定)
・2021年4月1日〜8月 :内定出し

通年採用の拡大

2019年に経団連は新卒学生の通年採用を進める方針を示し、大学側と合意したことを発表しました。従来の春季一括採用に加え、在学中に専門分野の勉強やインターンに時間を割いた学生を卒業後に選考するなど複線型の採用を進めています。

この通年採用により、海外に留学した学生やIT知識が豊富な学生を時期にとらわれず採用できるようになることで、従来の新卒一括採用が中心だった雇用慣行が大きく変わる転機となり、就職活動の多様化が進むでしょう。

通年採用については以下の記事で解説しています。
通年採用とは何か?|メリット・デメリットや成功企業の事例を紹介

採用スケジュール策定の前にやるべきこと

ここでは、採用スケジュール策定の前にやるべきポイント2点を解説します。
採用スケジュールを立てる前にやるべきこと、準備するべきことを抑えて、緻密なスケジュールを策定できるようにしましょう。

採用の計画を考える

事業の推進に沿って採用を実施していくためには、経営計画を基にして採用計画を立てる必要があります。経営計画の内容を基に、会社に必要となる人材、必要な時期、人数、予算を3~5年計画で考えると良いでしょう。
採用計画を立てるだけでは、実効性に欠けます。計画を実行していくために必要な社内の体制や採用ツールの検討も並行しておこなう必要があります。

採用ペルソナを設定する

採用人数だけでなく、どのような人材を採用することが自社にとって最適なのかを考え、採用スケジュールを立てる前にペルソナを設定しましょう。
ペルソナとは、いわゆる「架空の人物モデル」を意味します。欲しい人物像を採用ペルソナとして設定することは、ミスマッチを防ぐ上でとても大切です。
また、求める人物像や求人票で訴求すべきことを明確にできるので、ペルソナを設定することでスケジュールに沿って、効率良く採用活動を行うことができます。

ペルソナについては以下の記事で解説しています。
採用ミスマッチを回避!ペルソナを活かした求人票の作り方とは?

採用スケジュール策定の重要なポイント

次に、採用スケジュール策定の重要なポイント2点を解説します。
このポイントと前述の採用スケジュール例を参考に、採用開始時期・選考・内定出しについてより詳細な採用スケジュールを立てましょう。

広報活動時期を外し、採用は短期決戦・スピード重視

新卒採用において、多くの学生は大手企業に集中します。大手企業が会社説明会などの広報活動を実施する3月~5月は応募が集まらない可能性が高いため、説明会や選考を3月~5月以外に設定しましょう。

中小企業の採用戦略として、12月~4月もしくは6月~10月の短期決戦で内定出しまでをおこなうと良いでしょう。

内定者へのフォローアップ期間や体制を設ける

採用活動は内定を出せば終わりではありません。内定辞退を防ぐために、内定者へのフォロー体制をつくりましょう。
最も大切なことは、求職者とのつながりを失わないように定期的にコミュニケーションを取ることです。内定者は必ず不安や疑問を多く抱えているので、入社前までにそれらを極力取り除いておく必要があります。
例えば、以下のような内容を実施すると効果的です。

  • 内定者研修
  • 内定者懇親会(同期や先輩社員との交流)
  • 職場見学
  • 定期面談

入社への意欲が損なわれないように、内定者と定期的にコミュニケーションを取れる体制やスケジュールをあらかじめ整えておきましょう。

まとめ

今回は、採用スケジュール策定のポイントと注意点を解説しました。
中小企業は戦略的に綿密な採用スケジュールを策定し、内定後のフォロー体制を強化することが採用成功の鍵と言えるでしょう。
内定者が入社までに感じる不安を解消するための環境づくりをしっかりと整えておきましょう。

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この記事を書いた人
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採用Webマラボ編集部

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監修者
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辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を作り出した。
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