ITの進化により人々の生活や仕事の様相が変化する中、採用領域においても、これまでの在り方が大きく見直されています。
採用領域の現状を語るうえで欠かせない概念のひとつが、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」です。現在、採用領域では各業務でDXが進んでおり、効率化や生産性向上が図られています。
本記事で取り上げるテーマは、採用領域におけるDXです。採用領域で役に立つDXツールも紹介するため、企業の人事採用担当者は、ぜひ参考にしてください。
目次
そもそもDXとは
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、ITの活用により、人々の生活やビジネスをより快適なものに変化させる考え方です。
もともとは、2004年に、スウェーデンのウメオ大学教授のエリック・ストルターマンによって提唱されました。
日本では、2018年に経済産業省が発表した「デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのガイドライン」をきっかけに、広く知られています。
日本で広まってからは歴史が浅いDXですが、この数年間でもビジネス面での活用が進んでいます。
下記は、株式会社電通デジタル様による、企業におけるDXの取り組みに関する調査です。
(出典:日本企業のデジタルトランスフォーメーション調査2020年版|株式会社電通デジタル)
「完了済み」から「計画策定中」までを含めた、DXに取り組んでいる企業は、2018年度の63%から2020年度には74%にまで上昇しています。
現在、新型コロナウイルスの影響で各分野のIT活用・デジタル化が進んでいることから、今後もDXの拡大が見込めるでしょう。
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採用領域におけるDXの現状
DXは、採用領域においても大きな注目を集めています。
採用活動にあたっては、応募者の管理や面接日程の調整、適性検査など、さまざまな事務作業が発生します。優秀な人材の確保に注力するためには、ITシステムによる業務の自動化・効率化が必要です。
採用業務の自動化・効率化を実現できる方法のひとつに、採用支援ツールがあります。採用支援ツールには、各採用業務に対応した多種多様なツールがあり、ニーズに合わせた活用が可能です。
さらに、新型コロナウイルスの影響により、採用での面接はWeb面接が主流となりました。Web面接が浸透していることで、各企業では、オンラインで面接を効率的に行うための環境整備が急務となっています。
採用領域で役立つDXツール
採用領域の現状を踏まえて業務を効率化するためには、採用支援ツールの活用がおすすめです。しかし、採用支援ツールには多くのサービスがあり、自社の課題に応じたものを選んで導入する必要があります。
採用領域において特に煩雑化しやすい業務は、以下のとおりです。
- 採用管理
- 採用サイト作成
- 適性検査
- 面接日程調整
- Web面接
ここからは、各業務に役立つ採用支援ツールを3つずつ紹介します。
採用管理
ジョブカン 採用管理
(出典:ジョブカン公式サイト)
【特徴】
- 求人掲載から採用まで、採用活動のあらゆる情報管理を一元化
- シンプルで使いやすいデザイン
- 充実したサポート体制
ジョブカンは、求人掲載から面接、さらには採用活動後の分析まで、あらゆる過程の情報を管理できるツールです。情報は一元的にまとめられるため、担当者同士での情報共有がスムーズに進みます。
デザインはシンプルで簡単に操作できるため、IT関係の知識が薄い場合にもおすすめです。さらに、メール・チャット・電話と、幅広いサポート体制が確立されています。採用領域のDXがまだ進んでいない企業でも、心配なく導入・運用できるでしょう。
【運営元】
株式会社Donuts 様
i-web新卒採用モデル
(出典:i-web新卒採用モデル公式サイト)
【特徴】
- 新卒採用に特化している
- リクナビ様、キャリタス就活様、OfferBox様と連携可能
- 人事担当者以外に面接に関わる人に向けた機能も豊富
i-web新卒採用モデルは、新卒採用に特化した機能が充実しているツールです。たとえば、マイページからは、応募者一人ひとりの情報収集や、採用段階に応じた手続きができます。さらに、リクナビ様・キャリタス様・OfferBox様とリアルタイムで連動できる唯一のサービスであるため、幅広い応募経路をカバーできる点も特徴です。
他部署で面接に協力してくれる従業員とのコミュニケーションに活かせる機能も導入されています。人事部門と他部署が連携して採用活動を行っている企業には、特に効果的です。
【運営元】
株式会社ヒューマネージ 様
HRMOS採用
(出典:HRMOS採用公式サイト)
【特徴】
- 多様なレポート機能
- セキュリティ面が充実している
- ユーザー同士のコミュニティでノウハウを共有できる
HRMOS採用は、応募・選考、面接官評価などのレポート機能が豊富にそろっているツールです。自社における採用活動の傾向を知ることで、採用力アップや採用コスト削減に活かせます。
権限管理やIPアドレス制限、SSO認証など、セキュリティ面が充実している点も特徴的です。オフィス内だけでなく、自宅や出張先でも安全に利用できます。
ツールユーザーが運営するコミュニティもあるため、必要に応じて採用ノウハウ・情報を共有できれば、自社の採用力を効率的に高められるでしょう。
【運営元】
株式会社ビズリーチ 様
採用サイト作成
採用係長
【特徴】
- 中小企業がおすすめする採用サイト作成ツールNo.1
- 求人情報の自動作成機能で簡単に文章を作れる
- 5つの求人検索エンジンとボタンひとつで連携
- SNSを活用した応募者集客も可能
- 応募者管理や面接サポートなど、採用活動における便利な機能が多数搭載
採用係長は、中小企業がおすすめする採用サイト作成ツールNo.1に選ばれた実績を誇っています(2021年3月期_ブランドのイメージ調査/日本マーケティングリサーチ機構)。
採用係長を使えば、複数のテンプレートから好みのデザインを選ぶだけで、「最短2分」でオリジナルの採用サイトを作ることが可能。
また、求職者の関心を高めるためのコンテンツ作成など「採用ブランディング」から「採用プロモーション」まで採用業務全般をしっかりサポートします!
【運営元】
株式会社ネットオン
engage
(出典:engage公式サイト)
【特徴】
- 30万社以上の利用実績
- 基本機能の利用は0円
- サイト作成のテンプレートが豊富
engageは、利用実績30万社以上を誇る採用支援ツールであり、採用サイト作成の基本部分は0円で利用できます。求人掲載や応募者管理なども無料機能の対象となるため、コストを抑えて採用サイトを作りたい場合におすすめです。
また、イメージ画像など、サイト作成のテンプレートが豊富に用意されています。採用サイトの作成に慣れていない担当者でも、魅力的なサイトの制作が可能です。
【運営元】
エン・ジャパン株式会社 様
i-Rec
(出典:i-Rec公式サイト)
【特徴】
- 最短2週間でリリース
- 作成や更新のまるごとお任せも可能
- スマホ自動最適化
i-Recは、用意されたテンプレートに原稿や写真を当てはめれば、最短2週間で採用サイトをリリースできます。急ぎで採用サイトを準備したい場合におすすめです。
サイトの作成や更新は専門家にまるごとお任せできるので、必要に応じて依頼すれば、採用担当者はほかのコア業務に集中できます。
スマホ自動最適化の機能がある点も特徴的です。Webに関する専門知識がなくても、スマホユーザーが快適に利用できる採用サイトを作れます。
【運営元】
株式会社プロコミット 様
適性検査
適性検査Compass
(出典:適性検査Compass公式サイト)
【特徴】
- Webと紙の両方に対応
- 初期費用0円
- フィードバックが充実しており将来の有望度まで分かる
適性検査Compassは、Webと紙の両方に対応している適性検査であるため、企業の採用方法に左右されず利用できます。初期費用は0円なので、「ツールを気軽に使ってみたい」と考えている企業に最適です。
また、適性検査に対するフィードバックが充実している特徴もあります。将来の有望度まで分かるため、長期的な就業を見定めるうえでも有効です。
【運営元】
株式会社ネオキャリア 様
不適性検査 スカウター
(出典:不適性検査 スカウター公式サイト)
【特徴】
- 不適性度を測れる業界唯一のサービス
- 特に中小企業に効果的
- 新卒採用・中途採用の両方に対応
不適性検査 スカウターは、業界唯一となる、「不適性度」を検査できるツールです。「資質検査」「精神分析」「定着検査」の3つの分析機能により、採用すべきでない人をひとめで把握できます。
特に、採用にかけられる予算や採用できる人数が少ない、中小企業におすすめのツールです。新卒採用・中途採用の両方に対応しているので、幅広い場面で利用できます。
【運営元】
株式会社スカウター 様
アッテル
(出典:アッテル公式サイト)
【特徴】
- 未来予測に特化した適性検査ツール
- 組織で活躍できる人材をAIが予測
- 早期退職者の傾向を分析可能
アッテルは、未来予測に特化したツールです。
効果検証された信頼度の高い分析機能が備わっており、組織で活躍できる人材を把握できます。早期退職者の傾向まで分析できるため、長期的な目線での人材確保にも効果的です。
アッテルを利用すれば、企業に最適な人材を見極め、ミスマッチを防止できます。離職率が高い企業や、採用力を改善したい企業におすすめです。
【運営元】
株式会社アッテル 様
面接日程調整
調整アポ
(出典:調整アポ公式サイト)
【特徴】
- ヒューマンエラーを防止できる
- Web面接で使用するURLを自動発行できる
- 複数人での日程調整も簡単
調整アポは、日程調整における業務効率化に長けたツールです。
ZoomやGoogleMeet、TeamsなどのWeb面接ツールと連携可能であり、URLが自動発行されます。空いている日時が自動で抽出されるため、複数人でもスムーズな日程調整が可能です。
アナログな日程調整は、クリックひとつでミスが発生します。調整アポの利用でヒューマンエラーを防止できれば、業務の生産性が向上するでしょう。
【運営元】
株式会社RECEPTIONIST 様
eeasy
(出典:eeasy公式サイト)
【特徴】
- 面接候補日を自動で抽出
- 応募者側のストレスも軽減
- 自分が参加しない面接も調整可能
eeasyは、公式サイト内で「手間を10分の1にする」とうたっているように、日程調整の過程を簡略化できるツールです。
たとえば、面接候補日はスケジュール上の空いている日が自動抽出されます。応募者は提示された日程から都合が良い日を選ぶだけなので、短期間で日程が決まるうえにストレスもかかりません。
自分が参加しない面接も調整可能であるため、面接に他部署の従業員が関わっている場合にもおすすめです。
【運営元】
株式会社E4 様
Skett
(出典:Skett公式サイト)
【特徴】
面接の日程調整が最短30秒で完了
ユーザー数に応じた料金プラン
Googleカレンダーとも連携可能
Skettでは、「候補者と面接官の設定」・「URLの生成」・「候補者による日程決定」の3ステップを踏むだけで、最短30秒で日程調整が完了します。
ユーザー数ごとに料金プランが決まっているため、余計なコストは発生しません。
Googleカレンダーとも連携可能であるため、日常業務でGoogleカレンダーを使用している企業にもおすすめです。
【運営元】
株式会社キャスター 様
Web面接
HARUTAKA
(出典:HARUTAKA公式サイト)
【特徴】
- AIによる分析で応募者の印象を定量化
- コメント機能で面接後の情報共有も効率化
- 面接の実施状況や接続テストの状況を一元管理
HARUTAKAは、AIによる分析で、応募者の印象を定量化できるツールです。面接官の偏った評価を防止し、応募者の客観的な評価が可能となります。
リアルタイムでWeb面接ができるライブ動画機能には、コメント機能が付いています。応募者に対する印象や評価内容の、スムーズな共有が可能です。
面接の実施状況や担当者のネット接続状況を、一元的に管理できる特徴もあります。フォロー体制の確立や接続トラブルの防止にも効果的です。
【運営元】
株式会社ZENKIGEN 様
インタビューメーカー
(出典:インタビューメーカー公式サイト)
【特徴】
- 面接中の意見や評価を面接官内ですぐに共有できる
- 書類選考に取って代わる録画面接
- グループ面接にも対応
インタビューメーカーには、Web面接を効率的に実施するための多様な機能が備わっています。
たとえば、「面接官チャット機能」を使えば、Web面接の最中でも担当者同士で評価や意見の確認が可能です。録画面接機能では、録画された動画の話し方や表情をもとに、AIが人となりを判定します。書類選考代わりに利用すれば、応募者・企業双方の負担が大きく軽減されるでしょう。
グループ面接など、あらゆるWeb面接に対応しているため、幅広い企業におすすめできるツールです。
【運営元】
株式会社スタジアム 様
SOKUMEN
(出典:SOKUMEN公式サイト)
【特徴】
- 人材派遣に特化したWeb面接ツール
- 操作性が高く求職者も簡単に使える
- 初期費用0円&定額プランで気軽に始められる
SOKUMENは、人材派遣会社向けに作られた珍しいWeb面接ツールです。
Web面接ツールの使用にあたっては、求職者側が操作できなければ採用過程で離脱してしまう可能性があります。SOKUMENは、無駄を省いたシンプルなデザインなので、知識がまったくない求職者でもすぐに使いこなせる点がメリットです。
【運営元】
株式会社マルジュ 様
まとめ
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、ITの活用によって生活やビジネスの在り方を根本的に変えることです。
少子高齢化や新型コロナウイルスの流行が進む中、DXは採用領域においても注目されています。採用業務の自動化・効率化により、生産性向上や優秀な人材の確保を実現させることが可能です。
本記事では、採用領域における業務ごとにDXツールを紹介しました。ツールの特徴についても紹介しているため、自社の課題解決に役立つ支援ツールがあれば、ぜひ詳細を確認してみてください。
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