税理士事務所や社会保険労務士事務所で人を採るとき、求人票を1本だけ作って出していないでしょうか。有資格者と、無資格の事務スタッフ。この2つは、募集する市場も、求人票に書ける内容も別物です。1本にまとめると、どちらにも刺さらない求人票になります。
しかも書き分けの一部は、事務所の好みではなく法律で決まっています。仕事内容欄に何と書けるかは税理士法と社会保険労務士法が線を引いていますし、加入保険欄の扱いは2022年10月に変わりました。ハローワークで選ぶ職種も、資格の有無で別のコードになります。
この記事は、事務所側で採用を担当する方に向けて、求人票の4つの欄(仕事内容・加入保険・職種・勤務時間)に何と書けるかを一次資料で確認し、最後に出し先の決め方まで扱います。事務所へ応募したい方向けの内容ではありません。
目次
先に確認すること|事務スタッフなら集まる、は成り立ちません
有資格者は採りにくく、事務スタッフなら応募が来る。そう考えて事務スタッフの募集を後回しにすると、たいてい足をすくわれます。厚生労働省の一般職業紹介状況(令和8年5月分)の参考統計表6で、事務職の中の位置を見てください。全国計・常用(パートを含む)・原数値です。
| 職業 | 有効求人 | 有効求職 | 有効求人倍率 | 新規求人倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 会計事務従事者 | 17,603 | 31,942 | 0.55 | 1.00 |
| 事務従事者(全体) | 180,871 | 509,512 | 0.35 | 0.69 |
| 一般事務従事者 | 121,424 | 425,829 | 0.29 | 0.56 |
会計事務従事者の0.55は、一般事務従事者0.29の1.90倍、事務従事者全体0.35の1.57倍です。新規求人倍率でも会計事務1.00に対して一般事務は0.56で、同じ向きになります。事務職をひとまとめにして考えると見落としますが、会計まわりの事務は事務職の中でいちばん取り合いになっている区分です。
同じ表の職業計は0.99ですが、こちらは建築・土木・測量技術者4.85や社会福祉の専門的職業2.24などを含む混合値で、事務職を評価する対照にはなりません。また会計事務従事者は日本標準職業分類の中分類で、一般企業の経理担当者も含みます。税理士事務所の職員だけを取り出した数字ではありません。ハローワーク経由の求人と求職だけの需給で、民間の求人サイトや人材紹介は含まれていません。
では有資格者のほうはどうか。同じ表には、税理士や社会保険労務士を特定できる行がありません。入りうるその他の専門的職業も0.62で、統計から採りやすさを比べることはできません。分かるのは供給側の数字だけです。税理士の登録者数は令和8年7月末日現在で82,310人(日本税理士会連合会)、国税庁の令和7年度(第75回)税理士試験では受験者36,320人のうち5科目に到達した方が527人でした。社会保険労務士は登録者数46,506人(令和7年8月31日現在・厚生労働省)、第57回試験の合格者は2,376人で合格率5.5%です。
どちらが採りやすいかは、公的な統計では比べられません。確かなのは、この2つが別の市場だということです。有資格者は資格で絞られた小さな母集団を、事務スタッフは会計事務という取り合いになっている区分を相手にします。同じ求人票で両方を募集すると、有資格者には物足りず、事務スタッフには自分にできる仕事なのか分からない文面になります。まず、どちらを採るのかを決めてから求人票を作るのが順番です。
この記事で扱う4つの欄は、資格の有無で書く内容が変わります。仕事内容、加入保険、職種、勤務時間の順に見ていきます。給与や休日など、業種を問わない欄の書き方はここでは扱いません。
仕事内容欄|無資格のスタッフに任せられる仕事は法律が線を引いています
求人票の仕事内容欄でいちばん起きやすい事故は、無資格のスタッフを募集する求人票に、有資格者でなければできない仕事を書いてしまうことです。順番に確認します。
税理士事務所の場合
税理士法2条1項は、税理士の業務を3つ定めています。税務代理、税務書類の作成、税務相談です。そして52条は、税理士または税理士法人でない者はこの法律に別段の定めがある場合を除いて税理士業務を行ってはならないと定めています。
この制限には2つ特徴があります。1つは、税理士法基本通達2-1が、業とするとは反復継続して行い、または反復継続して行う意思をもって行うことをいい、必ずしも有償であることを要しないとしている点です。無償でも制限にかかります。もう1つは罰則で、59条1項4号は2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金と定めています。
では、無資格のスタッフが記帳や書類の下ごしらえをするのはどう整理されるのでしょうか。ここには公的な線引きが1つあります。税理士法基本通達2-5は、2条1項2号の作成するとは自己の判断に基づいて作成することをいい、単なる代書は含まれないとしています。自己の判断が入るかどうかが境目です。
ただし通達には具体例がなく、実際の業務が代書にとどまるのかどうかは個別の判断になります。税理士法41条の2は、税理士に使用人その他の従業者に対する監督義務を課しています。求人票を書くときは、判断そのものを任せる書き方を避けるのが安全です。
社会保険労務士事務所の場合
社会保険労務士法2条1項は、社労士の業務を号ごとに分けています。1号が申請書等の作成、1号の2が提出代行、1号の3が事務代理、2号が帳簿書類の作成、3号が労務管理その他の労働に関する事項および社会保険に関する事項についての相談・指導です。
制限をかけているのは27条で、社会保険労務士または社会保険労務士法人でない者は、他人の求めに応じ報酬を得て、2条1項1号から2号までに掲げる事務を業として行ってはならないと定めています。読み方の要点は2つあります。
| 号 | 内容 | 27条の制限 |
|---|---|---|
| 1号・1号の2・1号の3 | 申請書等の作成、提出代行、事務代理 | かかる |
| 2号 | 労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成 | かかる |
| 3号 | 労務管理・社会保険に関する相談、指導 | 条文の対象に入っていない |
1つめは、制限がかかるのが1号から2号までで、3号の相談・指導は27条の対象に入っていないことです。2つめは、税理士法と違って報酬を得てが要件になっている点です。罰則は32条の2第1項6号で1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。
したがって、無資格のスタッフを募集する求人票に、社会保険や労働保険の手続きを担当していただきますとだけ書くと、27条が制限している事務をそのまま任せる募集に読めます。手続きそのものではなく、資料の回収や入力など、任せる範囲が分かる書き方にしてください。
税理士については基本通達2-5という公的な線引きがありますが、社会保険労務士については、事務所の使用人が社労士の指揮のもとで1号業務を補助する行為が27条に触れないことを明示した通達を確認できていません。実際に何をどこまで任せられるかは、所属の社会保険労務士会や都道府県労働局に確認してください。
補助者という言葉は、法律上は有資格者を指します
求人票で無資格のスタッフを税理士補助と書くことがありますが、税理士法上の補助者は所属税理士、つまり有資格者を指します。無資格のスタッフは、法文では使用人その他の従業者です(税理士法41条の2、54条)。
求人票で税理士補助という言葉を使うこと自体は一般的ですが、法文上の意味とは違うことを知っておくと、仕事内容欄で範囲を書き足す必要があるかどうかを判断しやすくなります。
あわせて、守秘義務は無資格のスタッフにもかかります。税理士法54条は、税理士または税理士法人の使用人その他の従業者は、正当な理由なく税理士業務に関して知り得た秘密を漏らし、または盗用してはならないと定め、退職後も同様としています。社会保険労務士法27条の2にも同じ趣旨の規定があります。求人票の応募資格や仕事内容の欄で触れておくと、入社後の説明が減ります。
左は税理士法52条・社会保険労務士法27条が制限している業務です。右に書いた業務でも、判断そのものを任せる書き方は避けてください
資格を目指す人を採るなら、実務経験と受験資格を書けます
税理士試験の合格者が登録するには、租税に関する事務または会計に関する事務に通算2年以上従事する必要があります(税理士法3条1項ただし書)。ここでいう会計に関する事務は、税理士法施行令1条の3で、貸借対照表勘定および損益勘定を設けて計理する会計に関する事務とされ、特別の判断を要しない機械的事務は除かれます。
その機械的事務に含まれないもの、つまり実務経験に算入されるものを、税理士法基本通達3-3が6つ挙げています。
- 簿記上の取引について簿記の原則に従い取引仕訳を行う事務
- 仕訳帳等から各勘定への転記事務
- 元帳を整理し、日計表または月計表を作成してその記録の正否を判断する事務
- 決算手続に関する事務
- 財務諸表の作成に関する事務
- 帳簿組織を立案し、または原始記録と帳簿記入の事項とを照合点検する事務
科目合格者や受験生にとって、この6つは応募先を選ぶときの判断材料そのものです。仕事内容欄に、担当してもらう業務がこの範囲に入ることを書けば、同じ給与でも比較の土俵が変わります。
社会保険労務士事務所には、もう一段手前で効く材料があります。社会保険労務士法8条は受験資格を号ごとに定めていて、その7号が、社会保険労務士または社会保険労務士法人の業務の補助の事務に従事した期間が通算して3年以上になる者としています。大学や短期大学を出ていなくても、事務所で3年働けば受験資格が得られるということです。資格を取りたい未経験の方を採りたい事務所は、これを求人票に書けます。
登録の要件はこれとは別です。社会保険労務士法3条1項は、試験に合格した方のうち、労働社会保険諸法令に関する厚生労働省令で定める事務に通算2年以上従事した方、または厚生労働大臣が同等以上の経験を有すると認めた方(事務指定講習の修了者)が資格を有するとしています。受験までに3年、登録までにさらに実務経験か講習、という順番になります。
仕事内容欄は360字書けますが、一覧に出るのは先頭120字です
ハローワークの求人申込書を見ると、仕事の内容欄は最大360文字と書かれています。一方、厚生労働省の求人申込書の書き方には、検索結果の一覧に表示されるのは仕事の内容が30字かける4行までとあります。つまり求職者が最初に見るのは先頭120字です。
税理士補助業務全般、と書き出すと、この120字がほとんど情報のないまま埋まります。先頭に、担当してもらう具体的な業務名と、使っている会計ソフトや手続きソフトの名前を置くほうが、一覧の段階で読み手が自分に向いた求人かどうかを判断できます。同じ書き方は、無資格のスタッフを募集する場合も有資格者を募集する場合も変わりません。
なお、一覧ではいくつかの条件がアイコンで強調されます。その中に資格不問があります。無資格のスタッフを採りたいのであれば、応募資格の欄で資格を要件にしないことが、そのまま一覧での見え方につながります。アイコンを付けるかどうかの判定はハローワーク側が行うため、必ず付くとは限りません。
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加入保険欄|2022年10月から、個人事務所は4人と5人で扱いが変わります
求人票の加入保険等の欄は、職業安定法施行規則4条の2第3項6号で明示が義務づけられている項目です(根拠は職業安定法5条の3)。健康保険、厚生年金保険、労災保険、雇用保険の適用に関する事項がそこに当たります。
士業の事務所では、この欄の書き方が2022年に変わりました。年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律により、令和4年10月1日以降、常時5人以上の従業員を雇用している士業の個人事業所は、健康保険および厚生年金保険の適用事業所になっています。
厚生労働省・日本年金機構のリーフレット(2026年8月20日確認)。適用の対象は12資格に限られています
対象になるのは12の資格だけです
健康保険法3条3項1号は適用業種を列挙しており、その末尾に弁護士、公認会計士その他政令で定める者が法令の規定に基づき行うこととされている法律または会計に係る業務を行う事業が入っています。厚生年金保険法6条1項1号も同じです。政令で定める者は、健康保険法施行令1条および厚生年金保険法施行令1条の2に10種類が挙げられています。
法律本文の2つと合わせると、対象は弁護士、沖縄弁護士、外国法事務弁護士、公認会計士、公証人、司法書士、土地家屋調査士、行政書士、海事代理士、税理士、社会保険労務士、弁理士の12資格です。士業であれば一律に対象になるわけではなく、たとえば中小企業診断士や不動産鑑定士は政令に入っていません。
従業員の数え方と、求人票への書き方
日本年金機構は、ここでいう従業員を、正社員、契約社員、パートタイマー、アルバイトなどの名称を問わず、1週の所定労働時間および1月の所定労働日数が通常の労働者の4分の3以上ある人としています。パートタイマーであっても、この4分の3以上を満たせば人数に入り、被保険者にもなります。
事務所の形態と人数で、求人票の加入保険等の欄は次のように分かれます。
| 事務所の形態 | 健康保険・厚生年金保険 | 求人票の加入保険等 |
|---|---|---|
| 税理士法人・社会保険労務士法人 | 人数を問わず適用事業所 | 健康保険と厚生年金を選択できます |
| 個人事務所で常時5人以上 | 令和4年10月1日から適用事業所 | 同上。以前の求人票のままなら見直しが必要です |
| 個人事務所で5人未満 | 強制適用ではありません | 社会保険完備とは書けません。雇用保険・労災保険は要件を満たせば別に適用されます |
ハローワークの求人申込書の加入保険等の欄は、雇用保険、労災保険、公務災害補償、健康保険、厚生年金、財形、その他という選択肢になっています。社会保険とひとまとめに書ける欄ではありません。厚生労働省の求人申込書の書き方にも、雇用形態やフルタイム・パートタイムによって適用される内容が異なる場合には、雇い入れようとする労働者に適用される制度を選択・記入してくださいとあります。
この5人という境目は、多くの事務所にとって遠い話ではありません。全国社会保険労務士会連合会の2024年度社労士実態調査によると、開業社労士本人を含む事務所の体制は、1人が56.4%、2人が11.1%、3人が6.3%、4人から6人が8.8%、21人以上が0.9%で、平均は2.7人です。この設問の回答数は14,469で、構成比には無回答10.8%が含まれています。税理士事務所は一回り大きく、令和3年経済センサス活動調査では公認会計士事務所・税理士事務所が30,479事業所に対して従業者176,978人、1事業所あたり5.81人でした。調査日は2021年6月1日です。
常時5人以上に事業主本人を算入するかどうかは、ここで参照した一次資料に記載がありません。自分の事務所が適用対象かどうかの判断は、所在地を管轄する年金事務所に確認してください。
職種欄|ハローワークでは税理士ではなく経理事務員になります
求人を出すときに選ぶ職種も、資格の有無で変わります。厚生労働省編職業分類(第5回改定)では、有資格者の職業は次のコードです。
| 職業 | 分類コード |
|---|---|
| 公認会計士 | 013-01 |
| 税理士 | 013-02 |
| 社会保険労務士 | 013-03 |
一方、無資格のスタッフは別の分類に落ちます。同分類の解説には、税理士事務所などで税務会計の補助業務に従事するものは経理事務員(038-03)に分類する、社会保険労務士事務所で官公署に提出する書類の作成補助の仕事に従事するものは他に分類されない総務等事務の職業(035-99)に分類する、と書かれています。
理由は分類の原則にあります。分類項目が資格や免許を要件とする仕事で構成されている場合、当該資格や免許を有しない助手や補助者は当該分類項目に該当しないため、本務者と別の分類項目に分類する、という考え方です。仕事内容欄の線引きと同じ構造が、職種の選び方にも表れます。
実務上の意味は単純です。有資格者向けの求人と無資格スタッフ向けの求人は、求職者が見る検索の面が別になります。1本の求人票にまとめると、どちらの面でも中途半端な位置に置かれます。分けて出す理由は、文面だけの話ではありません。
ここで挙げたのは職業分類の解説に書かれた分類の考え方です。求人者マイページや求人申込書で実際に表示される選択肢の名称までは確認していません。迷ったら申込先のハローワークに確認してください。
勤務時間・時間外労働欄|繁忙期は法定期限で毎年同じ月に来ます
士業事務所の繁忙は法定の期限で決まります。だから毎年同じ月に来ますし、求人票にもそう書けます。
| 時期 | 何の期限か | 主に効く事務所 |
|---|---|---|
| 翌年1月31日まで | 給与所得の源泉徴収票(税務署)・給与支払報告書(市区町村)の提出 | 税理士事務所 |
| 原則2月16日から3月15日まで | 所得税および復興特別所得税の確定申告・納税 | 税理士事務所 |
| 原則6月1日から7月10日まで | 労働保険の年度更新(概算・確定保険料の申告と納付) | 社会保険労務士事務所 |
| 7月10日まで | 算定基礎届(定時決定)の提出 | 社会保険労務士事務所 |
確定申告の期限は原則3月15日ですが、その日が土曜日や日曜日にあたる年は翌営業日にずれます。算定基礎届は7月1日から7月10日までで、4月から6月の報酬をもとに決め直した標準報酬月額が、その年の9月から翌年8月まで適用されます。令和8年度の年度更新は6月1日から7月10日まで、算定基礎届は7月1日から7月10日までです。
繁忙期は法定期限で決まるため、毎年同じ月に来ます。求人票の時間外労働欄は、この山を隠さずに書くほうが入社後のずれが減ります
求人票の時間外労働欄には、月平均の時間外労働時間を書く欄があります。山が4回とも決まっているのですから、平均だけを書くよりも、繁忙期がいつで、その月はどのくらいになるのかを添えるほうが正確です。応募者が判断できる材料になりますし、入社後に話が違うと言われる場面も減ります。
募集を出す時期にも影響します。ハローワークインターネットサービスによれば、申し込んだ求人の有効期限は原則として翌々月末です。たとえば4月1日に申し込んだ求人は6月30日まで有効です。繁忙期に戦力になっていてほしいのであれば、選考と引き継ぎの時間を含めて2か月から3か月前から動くことになります。どの時期に出すのが正解かは、事務所の体制と採る相手によって変わります。
書き上がった求人票をどこに出すか
士業事務所には、業界の中に求人の受け皿がほとんどありません。日本税理士会連合会と全国社会保険労務士会連合会の公開されているサイトを見た限りでは、会員事務所向けの求人サービスは見当たりませんでした(2026年8月20日確認)。会員専用ページの中までは確認していません。
士業に特化した求人サイトは実在します。会計求人プラス(株式会社アグリード)、ジャスネットキャリア(ジャスネットコミュニケーションズ株式会社)、MS-Japan(株式会社MS-Japan)などです。ただし3社とも、公開されているページでは掲載料金を確認できませんでした。費用感を知るには問い合わせが必要です。
そのため、一般の媒体で募集することになります。まず無料の枠から試すのが現実的です。
- ハローワークは求人の申し込みに費用がかかりません。地域で募集する事務スタッフとは相性がよく、有効期限が翌々月末なので更新の管理も必要です。手順はハローワークに求人を出す方法にまとめています。
- 無料で掲載できる求人媒体をまとめて比べたい場合は無料求人広告おすすめ23選を参照してください。
- 求人票に書く労働条件の明示ルールそのものは労働条件通知書の記入例と書き方で扱っています。2024年4月から、業務の変更の範囲と就業場所の変更の範囲の明示が加わりました。
どの媒体を選ぶにしても、先に決めておくのは求人票の中身です。有資格者向けと事務スタッフ向けで仕事内容と応募資格が固まっていれば、媒体ごとの入力欄が変わっても書き写すだけで済みます。逆に中身が決まっていないと、媒体ごとに違う求人票ができあがり、比較そのものが成り立たなくなります。
求人を出す前のチェックリスト
- 有資格者と無資格の事務スタッフのどちらを採るのかを決めた
- 仕事内容欄に、税理士法52条・社会保険労務士法27条が制限している業務を書いていない
- 科目合格者や受験生を採るなら、実務経験に算入される業務を仕事内容欄に書いた
- 仕事内容欄の先頭120字に、具体的な業務名と使用ソフトを置いた
- 加入保険等の欄を、事務所の形態と従業員数に合わせて選び直した
- ハローワークの職種を、資格の有無に合わせて選んだ
- 時間外労働欄に、繁忙期がいつでどのくらいかを添えた
- 出し先を決める前に、上の7つが埋まっている
よくある質問
無資格のスタッフに記帳代行を任せる求人票は出せますか
記帳代行そのものは税理士法2条2項の付随業務で、同条1項の税理士業務ではありません。ただし税理士法基本通達2-5は、税務書類の作成について、作成するとは自己の判断に基づいて作成することをいい、単なる代書は含まれないとしています。判断が入る部分を任せる書き方は避け、実際の業務範囲の可否は所属の税理士会に確認してください。
社会保険労務士事務所の事務スタッフの求人票に、社会保険の手続きを担当と書いてよいですか
社会保険労務士法27条は、社労士でない者が報酬を得て2条1項1号から2号までの事務を業として行うことを制限しています。申請書等の作成や提出代行はここに含まれます。無資格のスタッフを募集する求人票では、手続きそのものではなく、資料の回収や入力など任せる範囲が分かる書き方にしてください。判断は所属の社会保険労務士会に確認してください。
従業員が4人の個人事務所ですが、求人票に社会保険完備と書けますか
常時5人以上の従業員を雇用している士業の個人事業所が令和4年10月1日から健康保険・厚生年金保険の適用事業所になったので、5人未満は強制適用ではありません。任意適用の手続きをしていない限り、健康保険と厚生年金を加入保険として書くことはできません。雇用保険と労災保険は要件を満たせば別に適用されます。自分の事務所が対象かどうかは管轄の年金事務所に確認してください。
パートで募集する場合も社会保険の対象になりますか
日本年金機構は、従業員を、正社員・契約社員・パートタイマー・アルバイトなどの名称を問わず、1週の所定労働時間および1月の所定労働日数が通常の労働者の4分の3以上ある人としています。パートタイマーでもこの条件を満たせば人数に入り、被保険者にもなります。所定労働時間の設定によって加入保険等の欄の書き方が変わります。
求人票で税理士補助という言葉を使ってもよいですか
求人の表現として一般的に使われている言葉です。ただし税理士法上の補助者は所属税理士、つまり有資格者を指し、無資格のスタッフは使用人その他の従業者にあたります。求人票では言葉そのものより、担当してもらう業務を具体的に書くほうが、応募者の判断材料になります。
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