採用活動におけるデータ分析の重要性と最低限やっておきたいこと

採用サイト 分析

深刻な労働力不足により、採用領域における競争は激化しています。これまでのように求人媒体に掲載し、応募者の中から自社に合った人材を採用する、という方法だけでは求める人材を獲得することが困難になってきました。

このような採用競争の中で、緻密にデータを管理できるさまざまなシステムが生まれ、データを戦略的に活用して採用を強化している企業が増えています。
しかし、「データ分析が重要」と分かってはいても、どういったデータを取得すれば良いのか、どんなツールを用いて分析したらいいのか、模索している人事・採用担当者の方も多いのではないでしょうか。

本記事では、採用におけるデータ分析の重要性について解説した上で、分析するポイントや活用できるツールを紹介します。

採用活動にデータ分析は必要?

効率良く、より効果的に、自社に合った採用活動を行うために、データ分析は重要です。

2017年の時点で、採用に強いとされる企業のうち、67%が採用活動をデータで可視化、60%が採用戦略のためにデータ分析に取り組んでいるという調査結果が出ています。
具体的には、採用の目標人数や応募者数・決定人数などの採用データや採用経路別の費用対効果の分析を行っています。

(参考: https://www.atpress.ne.jp/news/133588)

では、採用活動において、どのようなデータを用いて何を分析するのでしょうか。

例えば、求人広告の管理画面や採用管理システム、または手元にある人事情報から、以下のようなデータを取得できます。

  • 全体の応募者数
  • 求人媒体別応募者数
  • 説明会参加者
  • 書類選考通過数
  • 一次選考通過数
  • 二次選考通過数
  • 選考辞退者数
  • 内定者数
  • 内定辞退者数
  • 入社数
  • 各求人媒体に支払った金額
  • 一人当たりの採用単価
  • 採用イベントでかかった金額

このようなデータがあれば、どのタイミングで歩留まりが起こっているのか、どこにコストをかけていて費用対効果はどのくらいか、などの採用課題を発見できます。
そしてより自社の目的に合った採用をするための改善策を作成し、PDCAを素早く回せるでしょう。

分析データがなければ、採用課題の改善方法に根拠がないため、問題点を想像しながら施策を行うしかありません。そうなると解決までに多大な時間がかかり、時間を掛けても採用課題を解決できるかは確証がないのです。

これらを踏まえると、採用活動にはデータ分析は重要と言えます。

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どういうポイントを分析すればいいのか?

採用のデータ分析を効果的に行うためには、目的の設定が最重要です。細かい数値を出して眺めていれば、自然に課題が見えてくるわけではありません。「何のためにデータ分析を行うのか」を必ず明確にした上で分析を行う必要があります。

【目的の具体例】

  • 離職率が高いため採用ターゲットを見直したい
  • どのステップで歩留まりが起きているか知りたい
  • 求人媒体ごとの費用対効果が知りたい

データを活用して、目的に合った採用分析を行いましょう。
以下に、最低限おさえておくべき採用分析手法について紹介します。

歩留まり率の分析

採用データの分析をする際、最低限必要なのは歩留まり率の分析でしょう。
「歩留まり」とは、製造業など生産全般において原料や素材の投入量に対し、実際に得られた生産数量の割合のことです。
採用においては、応募から内定承諾までそれぞれの選考過程に進んだ人数の割合を指します。

どの選考過程での歩留まりを計測するかは、新卒採用や中途採用など選考フローによって異なります。まずは選考フローを書き出してみましょう。

選考フロー項目例

  • 応募、エントリー
  • 会社説明会の開催
  • 書類選考
  • 筆記試験の実施
  • 面接の実施(※複数回)
  • 内定出し
  • 内定承諾
  • 入社

次に、項目ごとの歩留まり率を計測しましょう。どの選考過程で歩留まり率が低下しているかが分かると、改善すべきポイントが見えてきます。

歩留まり率の計算式

例 内定を出した後から内定承諾までの歩留まり率
「内定承諾人数(5人)」÷「内定を出した人数(10人)」×100=歩留まり率(50%)

すべての選考過程において、歩留まり率をコントロールできていれば採用に成功していると言えます。

歩留まり率低下の例

  • 応募から会社説明会の開催までに歩留まり率が低下

求人媒体や自社のホームページなどから興味を持ってエントリーしたが、会社説明会には足を運ばなかった人が大勢いるということです。会社説明会の参加者を増やす場合は、エントリーからあまり時間を空けずに会社説明会を開催するなどの工夫が必要でしょう。

  • 面接設定から面接の実施までに歩留まり率が低下

実際に企業に足を運ぶとなると一気にハードルが高くなります。ある程度の入社意欲がないと来社まではしないという人もいるでしょう。他社との選考が重なればさらに辞退者が増えると予想できます。競合他社の採用スケジュールを把握することや、選考フローにかかる期間の短縮などを検討する必要があります。

このように歩留まり率の分析からは、さまざまな採用課題を知ることができ、課題に合わせて改善する、といったPDCAサイクルを回せます。

採用サイトのアクセス解析

もう一つ、最低限やるべき分析として、採用サイトのアクセス解析が挙げられます。自社の採用サイトに誰がどのようにアクセスしたかを知ることで、目的に合わせてサイトを改善できます。

以下に、どのような解析ができるのか、具体例を一部紹介しましょう。

具体的な解析例

  • 何人のユーザーが見に来ているのか
  • どのページを見ているか
  • 見ていないページはどこか
  • 平均してどのくらいの時間見ているか
  • どのようなキーワードで検索しているか
  • リピートしているユーザーはいるか
  • リピートしている回数はどのくらいか

採用サイトのどのページがよく見られているのかが分かれば、応募を検討しているユーザーが何に興味を示しているかを把握可能です。あまり見られていないページがどこかを把握することで、改善すべき箇所やその優先順位が分かります。

例えば、応募数が少ない場合、必ず理由が存在します。採用サイト自体が見られていないのか、採用サイトは見られているが応募につながっていないのか、アクセス解析をすることで課題を発見し、改善することができます。

採用活動におけるデータ分析に有用なツール

採用活動をする上で、データ分析が重要であることが分かりました。では、必要なデータを取得し活用するために、どのようなツールを活用すれば良いのでしょうか。

採用管理システム

歩留まり率を解析するためには、採用管理システムが適しています。

採用管理システムとは、応募から採用に至るまでのプロセスを、一元管理し、業務改善や効率化を図るソフトウェアのことです。さまざまな種類の採用管理システムが存在し、価格や特徴も多岐に渡ります。そのため、自社の採用に合った採用管理システムを選択する必要があります。

採用管理システムを導入することで、一般的には下記の4つのことができるようになります。

採用管理システムで実現できること

  1. 求人募集:求人サイト、求人広告の作成
  2. 情報管理:応募者数の増加を図る取組みや応募者の情報管理
  3. 選考管理:面接の評価や採用までの進捗管理
  4. 内定者管理:内定通知や内定者への研修やフォロー

また、採用管理システムを導入することで、一般的に以下のようなメリットがあります。

採用管理システムを利用するメリット

  • 求職者情報を一括管理できるため、エクセル管理や紙管理は不要となる
  • 各候補者の採用状況や選考の進捗状況を可視化できるため、PDCAを回すスピードが上がる
  • 自動的に日程調整ができるため、カレンダーを確認しながら連絡する工程を削減できる

応募から入社後までの範囲で、どういったサポートを望むか、求める人物像、雇用形態などを考慮した上で、自社に適した採用管理システムを利用しましょう。

採用管理システムを利用するメリットについては以下の記事で解説しています。
採用管理システムを導入するメリット|採用業務の効率化のために

Googleアナリティクス

採用サイトのアクセス解析には、Googleアナリティクスが適しています。Googleアナリティクスとは、Googleが提供する無料のアクセス解析ツールです。登録したサイトのユーザーの行動に関するデータを取得できます。

Googleアナリティクスは以下の手順で誰でも簡単に導入可能です。

Googleアナリティクスの登録方法

  1. Googleアカウントを取得
  2. アナリティクスアカウントを取得
  3. トラッキングコードを取得・設置

導入後は、以下のようなアクセス解析が可能になります。一部、具体例を紹介します。

解析できる項目の具体例

  • ページビュー数、ページ別訪問数、平均ページ滞在時間を見られる
  • 訪問者の性別や年齢ごとにグラフ化して傾向を見られる
  • 初回訪問時に見たページ、訪問回数など応募者の行動履歴が分かる
  • 訪問者がどのページから流入し、どのページに離脱しているのか分析できる

このように、Googleアナリティクスではさまざまなデータを取得できます。どのデータからユーザーのどんな行動を読み取り、採用活動やサイトを改善していくかは、企業ごとに異なります。そのため、データ分析をする目的を明確にしておくことが大切です。

解析目的の例

  • 訪問してくれたユーザーが応募につながっているか
  • 年齢や性別などターゲットとなる層が訪問しているか
  • 最も見て欲しいページを見てくれているか

採用サイトのアクセス解析については以下の記事で解説しています。
採用サイトのアクセス解析って必要?Googleアナリティクスを使った分析方法を簡単解説

まとめ

いかがでしたでしょうか。

採用活動におけるデータ分析の重要性と、分析すべきポイントや活用できるツールについて解説しました。
効果的な採用活動をするために、さまざまなデータを取得し分析するシステムやツールは数多く存在します。

まずは自社でどんな採用がしたいのか、改善したい課題は何なのか、「目的」を明確にしておくことが大切です。目的があってこそ、分析データを生かせるでしょう。

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この記事を書いた人
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採用Webマラボ編集部

採用に関するお悩みならお任せ!採用業界に精通しており、Indeedや求人ボックスなどの求人検索エンジンから、リスティング・ディスプレイ広告などまで幅広い知識を持った、採用Webマーケティングのコンサルタントなどが記事を執筆していますm(_ _)m

監修者
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辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を作り出した。
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