採用代行は使うべきか?中小企業が内製・外注を見極める7つの判断基準

採用代行 使うべきか

採用代行を検討するときに、『全部を外に任せるかどうか』だけで考えると判断を誤りやすくなります。見るべきなのは、採用活動のどの工程で滞りが起きているかです。応募者対応が遅いのか、面接設定が進まないのか、母集団形成だけが弱いのかによって、取るべき対応は変わります。

この記事では、採用代行を使ったほうがよい状態と、まずは社内で整えたほうがよい状態を分けながら、どこまで外注し、どこを社内に残すべきかをわかりやすくお伝えします。読み終えたあとには、次の3つを判断しやすくなるはずです。

  • 自社は今、採用代行を使うべきか
  • 任せるなら、どの業務を外注すべきか
  • 費用対効果をどのように見ればよいか

外注の前に、まずは自社で整えられる範囲を確認したい方へ

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採用代行を使うべき会社と、まだ早い会社

まずは、自社の状況を大まかに見極められる一覧表から確認してみてください。採用活動のどこで止まりやすいかを当てはめるだけでも、次に取るべき行動が見えやすくなります。

状態 採用代行の優先度 先に取り組みたいこと
応募者への初回返信が遅れがち 高い 応募者対応と日程調整を切り分けて見直す
面接設定が担当者頼みで止まりやすい 高い 面接前後の連絡や調整業務を外注候補に入れる
求人は出しているのに応募が集まりにくい 母集団形成だけ外部支援するかを検討する
採用要件が曖昧で、面接官ごとに判断がぶれる 低い 先に採用要件と評価基準をそろえる
年間採用人数が少なく、欠員時だけ採用することが多い 固定費型ではなく、部分外注やスポット支援を検討する

特に見ておきたいのは、次の3つの工程です。

滞りやすい工程 起こりやすい状態 向いている対応
応募者対応 返信の遅れ、取りこぼし、辞退の増加 外注しやすい
面接設定 日程調整が進まない、関係者の調整負荷が大きい 外注しやすい
母集団形成 求人を出しても応募が少ない、更新が止まりやすい 部分外注または運用の見直し

一方で、まだ外注の優先度が高くない会社にも共通点があります。応募数は足りていて、返信や面接設定も進んでいるのに、採用要件が曖昧だったり、面接での見極めがぶれたりしている場合です。この状態で代行を入れても、根本の課題が残ったままコストだけが増えることがあります。

目次

採用代行でできること、できないこと

採用代行は便利な手段ですが、どの課題にもそのまま効くわけではありません。まずは、外部に任せやすいことと、社内で向き合う必要があることを分けて考えてみましょう。

工数を減らし、対応の速さを安定させやすい

対応しやすい課題 理由
応募者対応の抜け漏れ防止 定型連絡や進捗管理は、運用ルールを決めれば外部でも進めやすいため
面接日程調整の負荷軽減 関係者調整と候補者連絡は工数が大きく、切り出しやすいため
求人更新や媒体運用の安定化 手順化しやすく、継続的な運用の差が出やすいため

採用要件の曖昧さや魅力付けは、社内の役割が大きい

外注だけでは解決しにくいこと 理由
求める人物像の言語化不足 社内の期待値がそろっていないと、どの工程を外に出しても判断がぶれるため
面接での魅力付け 候補者が知りたいのは現場の仕事や人の雰囲気であり、社内の言葉が必要なため
採用後の定着そのもの 採用活動だけでなく、受け入れ体制や配属後の運用も関わるため

丸投げで失敗しやすいケース

  • 誰を採りたいのかが曖昧なまま依頼する
  • どこまでを外注し、どこからを社内で担うか決めていない
  • 応募数だけを見て、面接化率や採用率を見ていない
  • 代行会社との情報共有が遅く、判断待ちが増えている

採用代行は、社内の採用力そのものを置き換えるものではありません。採用活動のなかで滞っている工程を補う手段として考えると、使いどころが見えやすくなります。

採用代行 使うべきか

こんな会社は採用代行を検討しやすい

ここからは、どのような状態であれば採用代行を検討しやすいのかを、もう少し具体的に見ていきます。

応募者対応が遅れてしまう

応募が入っても、初回返信や案内が遅れると、面接前に辞退されることがあります。採用担当を兼務している会社ほど、この部分がボトルネックになりやすいものです。

簡易診断 当てはまる場合
初回返信が担当者の空き時間次第になっている 応募者対応の外注優先度が高い
土日や夜の応募を、翌営業日以降にしか確認できない 対応ルールの整備と業務の切り出しを検討する
応募者情報が複数媒体に分散している 先に管理の一元化を進める

面接設定が滞りやすい

面接そのものより、面接日程の調整に時間を取られている会社は少なくありません。現場責任者の予定確認、候補者への再連絡、変更対応が重なると、候補者にとっての印象も悪くなりがちです。

  1. 候補者へ一次案内を送る
  2. 面接官候補の空き時間を確認する
  3. 候補者に候補日を提示する
  4. 変更があれば再調整する
  5. 前日の連絡と当日の確認を行う

この流れのうち、調整と連絡は切り出しやすい一方で、面接で何を見極めるかは社内に残したほうが進めやすいことが多いでしょう。

母集団形成だけが弱い

社内で応募者対応や面接は進められているのに、そもそも応募が足りない場合は、採用代行をすべて入れるのではなく、母集団形成だけを見直す考え方が有効です。

状態 向いている対応
求人票づくりに時間がかかる 求人作成支援の活用
媒体ごとの掲載更新が負担になっている 一括連携できる仕組みで内製の負担を軽くする
媒体運用を見直す時間が取れない 母集団形成だけ外部支援を検討する

媒体ごとの掲載作業が負担なら、先に社内の進め方を軽くする方法もあります

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採用担当がいない、または兼務で手が回らない

採用担当者がいない、または総務や現場責任者が兼務している会社では、改善よりも目の前の対応に追われやすくなります。この場合は、すべてを外注するよりも、まず工数の大きい定型業務を切り出す考え方が現実的です。

  • 応募受付後の案内
  • 面接日程調整
  • 応募状況の整理と共有
  • 媒体更新や求人票の修正依頼

年間採用人数と予算がある程度見えている

採用代行は、工数不足を補うだけでなく、継続的な運用改善にも向いています。そのため、年間採用人数がある程度あり、一定の予算を置ける会社ほど相性がよくなります。反対に、年に1人だけ欠員補充をするような状態で固定費型の代行を入れると、割高になりやすい点には注意が必要です。

外注する業務と社内に残す業務

採用代行 使うべきか

採用代行を検討するときに最も大切なのは、自社の採用力の中核になる業務は社内に残し、手順化しやすい業務を切り出すという考え方です。ここが曖昧なままだと、期待していたほど負担が減らないことがあります。

業務の切り分け表

業務 外注向き 内製向き 判断の目安
求人票作成 更新や修正、量産が必要な場合 採用要件を言語化する部分 誰を採りたいかが固まっているか
媒体連携・出稿 媒体数が多く、運用負荷が高い場合 媒体選定の最終判断 更新頻度と工数の大きさ
応募者対応 定型連絡が多く、遅れが出ている場合 例外判断や個別事情の説明 返信速度が採用成果に直結しているか
面接日程調整 関係者が多く、調整工数が大きい場合 面接で何を確認するかの設計 候補者との接点をどこまで社内に残したいか
書類スクリーニング 基準が明確で件数が多い場合 基準づくりと最終判断 評価軸がそろっているか
一次面接 初期確認だけを補助的に任せる場合 見極めと魅力付けの中心 ミスマッチを防ぎたいか、社内理解を深めたいか
合否連絡 定型化できる範囲の連絡 内定通知や重要な説明 候補者との関係づくりを重視するか
内定フォロー 日程連絡や事務連絡 面談や入社意欲を高める働きかけ 入社意思の形成に誰の言葉が必要か

部分外注の3つの考え方

パターン 向いている会社 任せる業務例
応募者対応型 応募は来るが、対応が追いつかない会社 初回返信、案内、日程調整、リマインド
母集団形成型 応募が少なく、求人更新や媒体運用が弱い会社 求人票改善、媒体運用、出稿管理
繁忙期補助型 特定時期だけ採用工数が増える会社 面接調整、進捗管理、連絡業務

外注と内製を見極めるチェック項目

次の項目に当てはまるかどうかで、自社の状態を確認してみてください。

  • 応募者への初回返信を1営業日以内に返せている
  • 面接日程調整が特定の担当者に依存していない
  • 求人票の更新を月1回以上見直せている
  • 採用要件が面接官の間でそろっている
  • 応募から面接、採用までの数字を見ている
  • 年間採用人数と使える予算を言える

判定の目安

  • 0〜2個できている:まずは内製の整備を優先
  • 3〜4個できている:部分外注を検討
  • 5個以上できている:採用代行を活用しやすい状態

代行に出す前に、応募者管理の滞りを見えるようにしたい方へ

採用係長なら、応募者情報や選考状況を一元管理できます。まずは社内でどの工程が止まっているのかを見えるようにすると、外注が必要な範囲も切り分けやすくなります。

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費用対効果はどう見る?

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採用代行を検討するときに、月額費用だけで高い安いを判断すると失敗しやすくなります。見ておきたいのは、その費用でどの工程が改善し、採用単価にどう影響するかです。

目標応募単価と採用単価で考える

まず、次の2つを分けて見ておきましょう。

  • 応募単価:採用にかけた費用 ÷ 応募数
  • 採用単価:採用にかけた費用 ÷ 採用人数

たとえば、応募は十分あるのに面接化率が低い会社は、広告費や媒体費を増やすよりも、応募者対応や日程調整を改善したほうが効果的なことがあります。反対に、面接化率は悪くないのに応募が少ない会社は、母集団形成の見直しが先です。

月額制・従量課金・スポット依頼の見方

契約イメージ 向いている会社 見ておきたい点
月額制 継続的に採用がある会社 何の業務が含まれているか、改善提案まであるか
従量課金型 応募数や対応件数で負荷が変わる会社 件数が増えたときの総額
スポット依頼 繁忙期だけ支援が必要な会社 引き継ぎ工数と短期で改善できる範囲

『安い・高い』ではなく、何が含まれているかを見る

見積もりでは、次の点を確認しておきたいところです。

  • どの工程まで対応するのか
  • 応募者対応の時間帯や頻度
  • レポートや改善提案の有無
  • 社内との情報共有方法
  • 急な変更時の対応範囲
  • 契約期間や更新条件

費用だけで決めると起こりやすい失敗

費用の安さで選んだものの、社内の判断待ちが多くて進まない、候補者対応の時間帯が合わない、改善提案がなく単純作業だけだったというケースは珍しくありません。費用対効果は金額だけでなく、自社の滞りに合っているかで見てください。

代行を頼む前に整えておきたいこと

採用代行を使うかどうかにかかわらず、ここが整っていると判断がしやすくなります。逆に、ここが曖昧なままだと、外注しても認識のずれが起きやすくなります。

採用要件を1枚で言語化する

最低限、次の内容は1枚にまとめておくと進めやすくなります。

採用要件テンプレート

募集職種:

採用人数:

必須条件:

歓迎条件:

この職種で入社後3カ月で期待すること:

現場が重視するポイント:

避けたいミスマッチ:

応募から合否連絡までのルールを決める

  1. 応募が入ったら誰が確認するかを決める
  2. 初回返信をいつまでに行うかを決める
  3. 面接候補日を何パターン出すかを決める
  4. 合否連絡の期限を決める
  5. 例外対応の判断者を決める

このルールがないと、外注した場合でも社内に戻ってくる確認が増え、かえって遅くなることがあります。

応募者管理の置き場と更新ルールを決める

管理表、ATS、メール、チャットがばらばらだと、採用代行の有無に関係なく採用は滞りやすくなります。最低限、次の3点はそろえておきましょう。

  • 応募者情報をどこに集約するか
  • 選考ステータスを誰が更新するか
  • 現場と共有する方法をどうするか

導入前のチェックリスト

  • 採用要件が1枚で説明できる
  • 応募後の対応期限が決まっている
  • 面接官の予定確認方法が決まっている
  • 応募者情報の置き場が1つに寄っている
  • 面接で見る項目がそろっている
  • 改善したい工程が明確になっている

このチェックが曖昧なままの会社は、採用代行の比較よりも、まず採用フローの整理から始めたほうが結果的に進めやすくなります。

応募者管理の進め方を確認する

採用管理ツールとは何かを確認する

まずは無料で、自社でできる範囲を確かめる

採用代行を使うべきか迷っている会社ほど、先に内製で負担を軽くできる部分を試してみる価値があります。特に、求人作成、媒体連携、応募者管理の3つは、ツールの活用で改善できることが少なくありません。

先に整えやすいのは『求人作成』『媒体連携』『応募者管理』

工程 先に内製で改善しやすい理由
求人作成 作成支援機能があると、担当者が着手しやすくなるため
媒体連携 一括連携できると、掲載作業の重複を減らせるため
応募者管理 情報の分散を減らし、対応漏れを防ぎやすくなるため

採用係長で試すと見えてくること

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さらに、応募者情報や選考状況を一元管理できるので、今どこで止まっているのかを把握しやすくなります。求人作成面でも、会社PR文自動作成、仕事内容自動生成、最低賃金チェックなどの支援機能があり、求人票づくりの負担を軽くしやすいのが特長です。

チャット・電話・メールのサポートがあり、75,992事業所が利用中、30個以上の機能を搭載し、BOXIL SaaS AWARD 2024を受賞しています。いきなり外注を進める前に、まずは社内でどこまで対応できるかを試したい場合にも向いています。

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それでも外注を検討したいケース

ツールで整えても、応募者対応の量が多すぎる、面接日程調整が現場都合で複雑、継続的な母集団形成の見直しまで手が回らないという場合は、部分外注を検討する余地があります。大切なのは、先に内製で軽くできる工程を減らし、それでも残る滞りだけを外に出すことです。

よくある質問

年間採用が1〜2名でも、採用代行は使うべきですか?

一概にはいえません。採用人数が少ない場合は、固定費型の代行よりも、繁忙期だけの部分外注や、先に内製フローを整えるほうが合うことがあります。応募者対応だけが滞っているのか、母集団形成が弱いのかを先に見てみてください。

面接や合否連絡まで外注してもよいですか?

事務連絡や日程調整は外注しやすい一方で、見極めや魅力付けの中心は社内に残したほうがミスマッチを防ぎやすい傾向があります。特に内定通知や重要な説明は、社内から直接行うほうが関係を築きやすいでしょう。

フリーランスと法人は、どう選び分ければよいですか?

依頼範囲が狭く、特定の実務だけを軽く頼みたいなら、小回りの利く支援が合う場合があります。複数工程にまたがる運用や情報共有体制、継続的な改善まで求めるなら、体制面も重視して選ぶのが無難です。誰が担当し、急な対応にどう備えるかは契約前に確認してください。

契約前に最低限確認しておきたいことは何ですか?

委託範囲、連絡頻度、改善提案の有無、情報共有の方法、契約期間、更新条件、個人情報の取り扱いは最低限確認しておきたい項目です。費用だけで決めると、あとで『そこは含まれていなかった』というずれが出やすくなります。

採用管理ツールがあれば、採用代行は不要ですか?

必ずしもそうとは限りません。ツールで情報整理や運用負荷を下げられても、対応量そのものが多い場合や、改善設計まで手が回らない場合は、部分外注が有効です。まずはツールで内製しやすい工程を整え、それでも残る負荷を見て判断すると無駄を減らしやすくなります。

採用担当がいない会社は、何から整えるべきですか?

まずは、採用要件を1枚にまとめること、応募後の対応期限を決めること、応募者情報の置き場を決めることの3つです。ここが曖昧だと、内製でも外注でも採用の流れが安定しません。

まとめ

採用代行を使うべきかどうかは、会社規模だけでは決まりません。判断の軸になるのは、今どの工程で滞りが起きているか、その課題が社内で改善できるのか、それとも外に任せたほうが早いのかという点です。

迷ったときは、次の順番で考えると整理しやすくなります。

  1. 応募者対応、面接設定、母集団形成のどこで滞っているかを見る
  2. 採用要件と運用ルールを最低限整える
  3. 内製で軽くできる工程は先に軽くする
  4. それでも残る工程だけを部分外注する

いきなり採用代行に進む前に、まずは自社でできる範囲を試したい場合は、採用係長のように無料で始められ、自動で有料プランに移行しない仕組みを使って、求人作成、媒体連携、応募者管理の流れを整えてみるのも現実的です。

代行の前に、自社で進められる採用フローを整えたい方へ

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この記事を書いた人
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辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。 通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験し、Indeed・求人ボックス・スタンバイなどの求人検索エンジンを活用した採用支援を強みとする。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を持つ。 求人検索エンジンを活用した採用集客や、Google Analytics等の解析ツールを用いた効果分析・サイト改善を強みとしている。

監修者
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辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験し、Indeed・求人ボックス・スタンバイなどの求人検索エンジンを活用した採用支援を強みとする。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を持つ。
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