- この記事を読むと、ハローワークで掲載した求人に応募が来ない原因と対策が理解できます。
- 求人に応募が来ない原因には、求人票の内容が薄いことや雇用条件が魅力的でない、ターゲット層がハローワークを利用していないことが考えられます。
- ハローワーク経由で応募を獲得するためには、応募が来ない原因をきちんと把握し、具体的でイメージしやすい求人を作成したり、無料で利用できる他の求人媒体を利用したりするといった改善策を講じることが重要です。
人材を採用したいと思ったら、「ハローワーク」の活用が頭に浮かぶ人は多いのではないでしょうか。企業・求職者共に無料で登録・利用ができ、中小企業にとってありがたい求人媒体のひとつです。
しかしハローワークに求人を出したものの、「なかなか人材が採用できない」「応募数が伸びない」という声は後を絶ちません。
なぜハローワークでは応募が集まりにくいのでしょうか。その原因と対策方法について解説します。
目次
ハローワークに応募が来ない原因
どの求人媒体にでも言えることですが、応募が来ないことにはきちんと理由があります。
ハローワークに求人を出してすぐに人が集まる企業もあれば、まったく応募が来ない企業もあります。
まずは、「なぜ自社の求人に応募が集まらないか」という原因を考えるところから始めてみましょう。
応募が集まらないことにはさまざまな原因があるかと思いますが、その中でも特に多い原因を3つ紹介します。自社に当てはまるものはないか考えてみてください。
雇用条件が魅力的でない
給与や勤務時間、休日数、福利厚生といった雇用条件が魅力的でなければ、当然応募は集まりません。例えば自社の求人票に以下のような記載を行っていないでしょうか?
- 業務内容や責任の大きさの割に、月給額が低い
- 勤務時間が変則的。また融通が利かない
- 週休1日や隔週休2日など、休日数が少ない
- 正社員なのに賞与がない
あくまで一例ですが、「雇用条件が良くない」と求職者に感じられるポイントがあれば、当然応募にはつながりません。
企業としては仕事内容ややりがいを感じてほしくても、やはり多くの求職者が注目するのは雇用条件です。雇用条件が自分の希望に合致して初めて、仕事内容などその他の部分に興味を持ってもらえます。
求人票の内容が薄い
ハローワークの求人票は、記載できる情報量が限られています。そのため、最低限の情報だけを記載し、詳細は面接で確認するというケースも見られます。
しかし、仕事内容の項目が『飲食店の接客・調理』『建築資材の営業』『一般事務』という表記だけだと詳細な仕事内容すら分からず、応募者は自身の働く姿をイメージできず不安になり、応募をためらいます。
仕事内容以外の項目でも同じです。
- 休日数がよく分からない
- 『残業あり』とあるがどのくらいの時間数かが分からない
- 『福利厚生あり』としか書かれていない
このように不明点が多い求人では、応募数はなかなか集まりません。
ターゲット層がハローワークを利用していない
そもそも狙っているターゲット層が、ハローワークを利用していないという可能性もあります。
厚生労働省:一般職業紹介状況(職業安定業務統計):雇用関係指標より作成
ハローワークの利用者年齢層を見てみると、約60%が40歳以上。29歳以下の利用者はわずか約20%です。
もし若年層を採用するのであれば、ハローワークの利用者層とは明確にターゲットが違います。
年齢以外にも、自社の狙うターゲットとハローワークの利用者がマッチするかの見極めは重要です。経験や学歴、希望職種など、地域によって差もあるかと思いますので、詳細はお近くのハローワークに問い合わせてください。
※下記記事では、ターゲット層からの応募が少ないときの対策について紹介しています
→欲しい人材からの応募が来ない!アンマッチな応募者が多い原因とその解決策とは?
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数ある競合他社の中から求職者に選んでもらうには
ハローワークは知名度が高く無料で利用できるため、多くの企業が利用しています。
競合他社が多い中で、自社の求人に注目してもらうためには、下記の工夫が重要です。
- ペルソナを具体的に設定する
- 自社ならではの募集条件を記載する
「ペルソナ」とは、自社が欲しい人材を条件化した人物像のことです。下記を基本にしながら、求職者に求める条件をできるだけ具体的に設定してみましょう。
- 職種
- 年代
- 経歴
- 性格
- 任せたい業務
- 求めるスキルレベル など
ペルソナを設定することでターゲットがより明確になり、「求人票に何を記載するといいのか」が整理できます。
ただし、記載内容が魅力的でなければ、求職者の興味を引くことはできません。
そこで大切なのが、「自社ならではの魅力」を盛り込むことです。
業務内容や職場環境、福利厚生……。さまざまな観点から、他社にはない魅力を洗い出して、求人票に記載することで、「この企業は他社より魅力的だ!」と思ってもらえる可能性が高まります。
※下記の記事では、求人票作成におけるペルソナ設定について詳しく解説しています
→応募が来ない時に試すことはペルソナ設定!求人票の書き方のコツをご紹介
ハローワーク自体が抱える課題
人気の高いハローワークですが、求人媒体の増加や採用手法の多様化などから、さまざまな課題を抱えているのも事実です。
「自社がハローワークの利用に適しているのか」を整理するために、ハローワーク自体の問題について紹介します。
利用者の減少
ハローワークの新規求職申込件数は、近年、下記のように推移しています。
30年度 | 元年度 | 2年度 | 3年度 |
473.6万人 | 462.1万人 | 453.7万人 | 454.9万人 |
このように、ハローワークを使う求職者は減少傾向にあります。
理由としては、インターネットを使った求人媒体が主流になったことや、少子高齢化により人材確保が難しくなり、コストをかけてでも優秀な人材を確保しようという動きが強くなっていることが考えられます。
仕事探しの手段の多様化
近年、採用手法がどんどん多様化しています。
求人サイトや人材紹介サービスだけでなく、SNS採用やリファラル採用、オウンドメディアリクルーティングなどが台頭し、求職者の仕事探しの手段が増えているのです。
ひと昔前までは、「仕事探しと言ったらハローワーク」というイメージがあったかもしれません。しかし、今は求職者が自分に合った方法で仕事を探すようになっています。
この傾向は今後も続くと見込まれるため、採用手法の多様化がさらに進むにつれて、ハローワークの利用者が減る可能性があります。
※最近主流になっている採用手法について、下記の記事で解説しています
→【2023年最新】新卒・中途の採用トレンドを解説 採用手法の選び方をご紹介
求人の露出の少なさ
ハローワークに申請した求人は、申請先のハローワークで求職者に紹介されるほか、ハローワークインターネットサービスに掲載されます。そのため、基本的にはその地域の求職者からの応募となるのです。
「地域密着型である」という特徴は強みでもありますが、露出が限られるため弱みにもなり得ます。
例えば「テレワークOKなので従業員の居住地は問わない」「業務委託として関わってくれる人材を全国から探したい」など、広く募集したい企業には向いていないでしょう。
応募ハードルの高さ
求職者にとって、ハローワークは求人に応募するハードルが高い傾向にあります。
インターネットの求人サイトであれば、「応募する」というボタンをワンクリックするだけで応募できることがあります。あるいは、メールや電話、DMなどでまずは気軽に問い合わせすることが可能です。
一方で、ハローワークで応募する場合は、ハローワークの職員を介して紹介状を発行してもらったりと、応募完了までにいくつかのステップがあります。
企業にとっては、担当者を介することで、応募者の信頼性をある程度担保できたり、やり取りがスムーズに進んだりなどのメリットがありますが、求職者にとってはデメリットとなり得るのです。
人材採用を成功させるためには
ハローワーク公募によって人材を採用したいのであれば、まずは求職者に選んでもらうための求人票を作ることが大切です。
前の項目で紹介した応募が来ない原因の解決策を紹介します。
雇用条件を見直す
まずは現在の雇用条件を見直して、求職者にアピールできるものなのかを確認しましょう。
給与・待遇などを改善するだけで、応募数が伸びることがあります。
最も注目すべきはやはり給与で、正社員や契約社員であれば月給額を、パート・アルバイトであれば時給額を他社より少し上に設定すると良いでしょう。
具体的でイメージしやすい求人を作成する
仕事内容や働き方などが具体的にイメージしやすいほうが、安心感を持ち応募しやすくなります。
入社後に「こんなはずじゃなかった」とミスマッチを感じてしまうことが求職者の不安要素の一つです。
だからこそ入社後のイメージが湧きやすいように、具体的な内容を盛り込みながら仕事内容・働き方を記載し、求職者に自身の働く姿をイメージさせましょう。
とはいえ、求人サイトに掲載されている求人票のような、詳細な求人をいきなり作り上げるのは難しいかと思います。まずは仕事の1日の流れや、入社後の指導体制などを具体的に書くといった改善であればすぐにできるでしょう。
※下記の記事では、ハローワークで求人を掲載するまでの流れやポイントについて、画像付きで解説しています
→【画像付き解説|2023年最新版】ハローワークで求人を掲載する方法
無料で利用できる他の求人媒体を利用する
雇用条件を見直し、具体的な求人を作成してもハローワークだけで応募を集めるのは難しいかもしれません。
政府統計によると、1年間の転職者数・新規就業者数は約700万人(政府統計 就業構造基本調査参照)。そのうち、ハローワーク経由で仕事を見つけている人は約170万人で、全体の25%程度に過ぎません。
つまり、全体の75%の求職者たちはハローワーク以外の求人媒体を使って仕事を探し、就業先を決めているということです。
では、求職者はどのように求人を見つけて応募にいたっているのでしょうか。
一般的に求職者は、転職支援サービスの利用や求人サイトで求人を見つけて応募します。
ハローワークを利用しながら、転職支援サービスや求人サイトにも求人を掲載するのが良いでしょう。
競合他社と比較してみる
自社と同じ業界・職種の求人と、自社求人を比較してみましょう。
競合他社がどのような求人票を公開しているのかを知ることで、自社の求人を「どのように魅せるか」や「どのように改善すると良いか」が整理しやすくなります。
例えば、「仕事内容」や「福利厚生」「待遇」について、他社と同じような書き方をしている場合、求職者にとっては「よくある求人のひとつ」という認識になってしまうはずです。
逆に言うと、「他社は福利厚生が弱いから、当社はそこを充実させよう」というように、他社に足りない部分を工夫をすることで差別化ができます。
「この会社は他の会社と違うな」と認識してもらうだけで、結果的に応募してもらえる可能性が高まるのです。
求人検索エンジンの活用
日本には求人サイトや転職支援サービスがたくさんありますが、サイトに求人を掲載する際に料金が発生したり、採用が決まると成果報酬が発生するサービスが多くあります
ただ、中には無料で活用でき採用コストを抑えられるサービスもあります。
その一つが『求人検索エンジン』です。
これは従来の求人サイトのように掲載費を支払って求人票を載せるサービスではなく、インターネット上にあるさまざまな求人サイトの求人票をまとめて検索できる仕組みです。
この求人検索エンジンに直接求人票を掲載することもでき、そのほとんどが無料で掲載できるということで急速にサービスの認知度・利用社数が拡大しています。
特に知名度を伸ばしている『Indeed』のほか、『求人ボックス』や『Googleしごと検索(Google for jobs)』、『スタンバイ』などがその代表的な求人検索エンジンです。
求人検索エンジンは20代~60代まで幅広いユーザーが利用しています。例えば『Indeed』は月間利用ユーザーが3000万人近く、国内でもトップクラスのユーザー数を誇っています。
いずれのサービスも無料で始められ、リスクも少ないので、試しに利用してみてはいかがでしょうか。
また、求人検索エンジンであれば求人票にある程度の情報量を掲載できます。より具体的な情報や自社の魅力を求職者に届けられる点もメリットです。
※下記の記事では、ハローワークとIndeedの違いについて、より具体的に解説しています
→【徹底比較】どちらに求人を出すと効果的か?|Indeedとハローワークの決定的な9つの違い
まとめ
「ハローワークで応募が集まるか心配……」
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