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カルチャーフィットとは?その必要性と見極め方に迫ります!

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[公開日]2020.11.20
[更新日]2020.11.24
カルチャーフィット

企業の人事担当者であれば、きっと一度は「カルチャーフィット」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

カルチャーフィットとは「企業の文化・社風にどれだけ適しているか」といった意味で使用され、近年注目を集めている基準のひとつです。

そこで今回は、カルチャーフィットの必要性や見極め方について、ご紹介します。

カルチャーフィットとは

カルチャーフィットとは英単語の「culture」と「fit」をつなげた言葉で、ビジネスの場においては企業文化に対する適応性を指しています。

カルチャーフィットに則した人材を採用することで、企業理念の実現がしやすくなったり、離職率を抑えることができたりとさまざまなメリットがあります。

そのため、このカルチャーフィットを採用時の基準に取り入れ、生産性の向上を実現しようと考える企業が多いのです。

しかし、求職者が自社の文化に向いているのか、向いていないのかを曖昧に判断していては、本来の効果を望むのは難しいでしょう。

そこでカルチャーフィットをより明確にしたうえで、活かすことが大切です。

カルチャーフィットの対義語

カルチャーフィットの対義語として、「スキルフィット」という言葉があります。

これは採用後に配属を予定しているポジションにおいて、その人の経験や能力が適切に活かされるかどうかを判断する指標のことを指します。

具体例を挙げれば「法人営業3年以上」といった文言や、「日商簿記検定2級取得」といった事実が該当するでしょう。

カルチャーフィットとスキルフィット、どちらか片方で良いというわけではなく、それぞれを組み合わせて必要な人材像を決めるようにしてください。

採用においてカルチャーフィットは必要?

さて、カルチャーフィットに注目が集まっているとお伝えしましたが、果たして本当に採用においてカルチャーフィットは必要なのでしょうか。

ここではさらに深掘りして見ていきます。

カルチャーフィットが求められる背景

これまではスキルフィットを重視する傾向が強く、カルチャーフィットはそれまで重要視されてきませんでした。

そうした中で、次のような問題が多く生じたことがカルチャーフィットが求められる背景にあると考えられます。

  • 仕事の進め方が周囲と異なりチームとして機能しない
  • 環境に適応するまでに時間がかかり、その間にモチベーションが低下してしまう
  • 思うように人材が定着せず結果として生産性が低下してしまう

カルチャーフィットが合わない人材を採用してしまうと早期離職のリスクが高まるだけでなく、既存の社員とも折り合いがつきにくいことから、会社の業務活動全体のパフォーマンスが低下してしまいます。

そうしたことから、カルチャーフィットが重視されるようになったといえるでしょう。

カルチャーフィットを採用に取り入れるメリット

カルチャーフィットを採用に取り入れるメリットとして、早期離職を防げる点が挙げられます。

また、職場に適応しやすいことからすぐに能力を発揮しやすく、生産性の向上も期待できるでしょう。

既存の社員にとっても良い刺激となり、相乗効果が期待できます。

カルチャーフィットのマイナス面

カルチャーフィットのマイナス面ですが、過度なカルチャーフィットは組織の多様性をなくす要因となる恐れがあります。

企業が新しいものを拒み、守りの体制に入ることが一概に悪いことであるとはいえませんが、時代が変化していく中でいつまでも守りの体制でいては、企業としての成長にどこかで限界がきてしまうのも事実です。

そうした企業文化の停滞を招かないためにも、カルチャーフィットの合格ラインを高く設定しすぎないことをおすすめします。

いままで築き上げてきた企業の文化・風土を大切にしつつ、新しい風を取り入れる姿勢も忘れないようにしましょう。

カルチャーフィットを採用に活用する方法

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カルチャーフィットのメリット・デメリットについて理解したところで、カルチャーフィットを採用に活用するための方法についてお伝えします。

自社のカルチャーフィットを明確にする

自社の採用活動の判断基準にカルチャーフィットを導入しようと考えた場合、その具体的な内容について面接官や採用担当者がきちんと理解していなければ話になりません。

そのため、まずは自社のカルチャーフィットを明確にすることが重要です。
カルチャーフィットの定義が明確であれば、求職者が自社に合うのかどうか判断しやすいだけでなく、採用後のギャップを防ぐことにもつなります。

またその際、求職者の評価をデータとして保存しておくことで、今後の採用活動に活かせます。 そして、カルチャーフィットは採用時に限ったことではなく、既存の社員に対しても周知する機会を設け、理解を深めてもらうことが大切です。

既存の社員はもちろん、新しい社員も共通の認識を有することは自社のブランディング力の向上につながることに加え、社員全体のモチベーションも保ってくれるでしょう。

自社ブランディング(インナーブランディング)については以下の記事で解説しています。
インナーブランディングとは?目的やメリットから施策案まで徹底解説!

カルチャーフィットを含めた採用ペルソナを作成する

自社のカルチャーフィットに対する定義づけができたところで、そのカルチャーフィットを含めた採用ペルソナの作成に移ります。

採用ペルソナを作成するにあたって最も重要となるのが、社内で活躍し信頼されている社員の分析です。 それらの社員が普段どのような言動を発し、どう行動しているのか注意深く観察することから始めましょう。

観察から得られたデータが一定量に達した後、優れた社員に共通してみられる特性を洗い出し、採用ペルソナに当てはめていきます。
この作業が面倒だからと手を抜いてしまうと、入社後に思っていた人材と違う、現場に馴染めず浮いてしまったなどという事態になりかねませんので注意してください。

採用ペルソナについては以下の記事で解説しています。
採用ミスマッチを回避!ペルソナを活かした求人票の作り方とは?

選考の評価項目にカルチャーフィットを設ける

最後に、ここまででまとめた情報を選考の評価項目に加えましょう。 ここで気を付けてほしいことが、カルチャーフィットだけを重視するのではなく、スキルフィットなど他の要素も交えながら適度なバランスに調整することが大切です。

また、先述したようにカルチャーフィットに合致するかどうかに重きを置き過ぎると、社内の多様性をなくし、逆に生産性が低下したり会社の業務活動全体のパフォーマンスが低下してしまう恐れがあります。

そのため、採用ペルソナとして定めた欲しい人材像とどの程度合致していれば良しとするのか、事前にしっかりと定めておくようにしましょう。

まとめ

今回はカルチャーフィットについて、お伝えしました。

社員が自社のカルチャーに共感していればしているほど、その会社全体の業務活動はスムーズなものとなり、社員間のコミュニケーションも円滑なものとなります。

カルチャーフィットを選考評価に加えるのは簡単なことではありませんが、取り入れることで今後の会社としてのありかたが変わってくるといっても過言ではありません。

しかしながら、カルチャーフィットにこだわりすぎると多様性をなくしてしまうことにつながりかねませんので、カルチャーフィット導入のバランスは常に意識するようにしましょう。

この記事が少しでも参考になっていたら幸いです。

この記事を書いた人

織瀬ゆり

織瀬ゆり

某信託銀行退職後、フリーライターとして独立。宅建士およびFPなど複数資格を所持しており、金融や不動産ジャンルを中心に幅広いジャンルで執筆活動を行っています。プライベートでは2児の母として育児に奮闘中。

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