【例文付き】スカウトメールの書き方や返信率を上げるためのポイントを解説

スカウトメールは、「求人を出しても応募が来ない」と悩む企業にとって、有効な一手です。
待つだけの採用から脱却し、企業から直接声をかける「攻めの採用」へ。競争が激化する採用市場で、より良い人材と出会うための手段として、注目が高まっています。

しかし、送れば反応が返ってくるとは限りません。テンプレートのような内容では埋もれてしまい、返信すらもらえないことも珍しくないのです。

そこで本記事では、スカウトメールの基本から、返信率を高める書き方のポイント、職種別の例文までを網羅的に解説します。「読まれる」「響く」スカウトメールを作るために、ぜひ参考にしてください。

スカウトメールとは?

スカウトメールとは、企業が求人サイトやSNSなどを通して、求職者に対して直接アプローチを行う「攻めの採用」手法の一つです。従来のように応募を待つスタイルとは異なり、気になる人材に対して企業側から自社の魅力を伝え、選考への関心を促します。

求人票では伝えきれないような自社のリアルな魅力を個別に伝えられる点が、スカウトメールの最大の特長です。しかし昨今では送信企業も増加し、求職者にとってスカウトメールは珍しいものではなくなっています。だからこそ、他社と差別化できるメール文面が重要です。

スカウトメールが注目されている背景

少子高齢化により、年々労働人口が減少していることが人手不足の一因です。内閣府『令和7年版 高齢社会白書』によれば、生産年齢人口は今後ますます減少する見通しであり、採用市場は依然として「売り手市場」が続いています。

このような状況下では、求人広告だけに頼った採用では母集団形成が難しくなっています。だからこそ、企業側から求職者に直接アプローチできる「スカウトメール」が注目されているのです。特に中小企業のような認知度の低い、あるいはリソースが限られる企業にとって、自社の魅力をダイレクトに伝える手段として有効です。

スカウトメールのOK例とNG例

スカウトメールのOK例

〇〇様
はじめまして。株式会社○○で採用を担当しております田中と申します。
〇〇様の「個人向け営業での安定した成績」「お客様との関係構築を大切にされている点」に強く共感し、ご連絡させていただきました。

当社は大阪府内の中小企業様を対象に、業務効率化支援を行うソリューションを提供している会社です。
社員15名ほどの小さな会社ですが、営業同士の距離も近く、風通しの良さが自慢です。
近年はご紹介からの案件も増えており、今後さらに営業体制を強化したいと考えています。

これまでの経験を活かしながら、より裁量のある環境で働きたいとお考えであれば、
ぜひ一度カジュアルにお話させていただければと思います。
〇〇様からのご返信を、心よりお待ちしております。

★OKポイント

  • 候補者の具体的な経験に言及し、関心が伝わる
  • 企業の魅力(地域密着・風通しの良さ・成長フェーズ)をしっかり訴求
  • 応募のハードルを下げる柔らかい言い回し

 

スカウトメールのNG例

〇〇様
はじめまして。株式会社○○の採用担当です。
この度、営業職のポジションで新しい仲間を募集しており、〇〇様のご経歴を拝見しご連絡させていただきました。
営業経験をお持ちの方を積極採用しております。
ぜひご興味がありましたら、ご応募をご検討ください。

★NGポイント

  • 誰にでも送れるテンプレートで個別性がない
  • 仕事内容・会社の魅力が一切伝わらない
  • 「なぜ自分に声がかかったのか」が分からない

職種別のスカウトメール例文

営業職のスカウトメール例文

〇〇様
はじめまして。株式会社◯◯ 採用担当の田中と申します。
このたび、当社の営業職ポジションにて、〇〇様のようなご経験をお持ちの方をお迎えしたくご連絡させていただきました。

当社は、地域の中小企業様向けに業務用機器の販売・メンテナンスを行っており、設立以来20年以上、安定した経営を続けております。
今後の事業拡大に向けて、営業体制の強化を進めており、特に「お客様との信頼関係構築」を得意とされる方を求めています。

〇〇様の営業ご経験を活かして、よりお客様に寄り添った提案をしていただける環境をご用意しております。
ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ一度お話できれば幸いです。

事務職のスカウトメール例文

〇〇様
はじめまして。株式会社◯◯ 採用担当の佐藤と申します。
このたび、事務スタッフの増員にあたり、〇〇様のように丁寧な対応や事務処理を得意とされる方を探しており、ご連絡させていただきました。

当社は、少人数の組織ながらも安定した取引先をもち、近年急成長中の企業です。
営業メンバーのサポートや、請求書作成・データ入力などを中心に、会社全体を支えるポジションとなります。

事務経験がある方はもちろん、「誰かの役に立つ仕事がしたい」というお気持ちがあれば、未経験の方でもしっかりサポートいたします。
ぜひ一度、カジュアルにお話できれば幸いです。

運送業のスカウトメール例文

〇〇様
はじめまして。株式会社◯◯ 採用担当の中村と申します。
〇〇様のこれまでのご経歴を拝見し、当社のドライバー職にご興味をお持ちいただけるのではと思い、ご連絡いたしました。

当社は創業30年を迎える食品配送会社で、決まったルートでの近距離配送がメインです。
現在、業務拡大に伴い、新たなドライバーを募集しています。普通自動車免許があればスタートでき、研修制度も整っておりますので安心して始めていただけます。

安定した働き方をお探しの方、地元で長く働きたい方はぜひご検討ください。

建設業のスカウトメール例文

〇〇様
はじめまして。株式会社◯◯の採用担当・伊藤と申します。
このたび、施工管理スタッフの増員にあたり、〇〇様のような建設現場でのご経験をお持ちの方にお声かけさせていただきました。

当社は、住宅や商業施設の新築・改修工事を手がける地域密着の建設会社です。
社員同士の距離も近く、風通しの良い環境が特長です。資格取得支援制度もあり、スキルアップを目指す方にぴったりの職場です。

「現場に関わる仕事が好き」「地域に貢献したい」とお考えの方、ぜひ一度お話しませんか?
ご連絡をお待ちしております。

介護・医療のスカウトメール例文

〇〇様
はじめまして。◯◯介護センター 採用担当の高橋と申します。
このたび、利用者様増加に伴う介護スタッフの増員にあたり、〇〇様にぜひご応募いただきたくご連絡いたしました。

当施設は、地域の高齢者の方々が安心して暮らせるよう、アットホームな環境づくりを大切にしています。
介護のご経験がある方はもちろん、「人の役に立ちたい」「感謝される仕事がしたい」というお気持ちをお持ちの方であれば、未経験でも大歓迎です。

充実した研修体制があり、無資格からスタートしたスタッフも多数活躍中です。
まずはお気軽に、お話しできればうれしく思います。

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スカウトメールを書く時の5つのポイント

スカウトメールは、ただ送るだけでは効果が出ません。
求職者の心を動かすためには、ちょっとした「書き方の工夫」が大切です。ここでは、反応率を高めるために押さえておきたい下記5つのポイントについてご紹介します。

  1. 誰に、何を、どのように伝えるかを意識する
  2. 件名と内容で特別感を出して興味を引く
  3. 待遇や福利厚生を具体的に記載する
  4. 会社説明は端的に分かりやすく記載する
  5. ネガティブワードの使用は避ける

誰に、何を、どのように伝えるかを意識する

スカウトメールは、下記の三要素を意識して構成しましょう。

  • 誰に:人材の経歴や希望職種に即したアプローチをする
  • 何を:興味を引く内容(給与・環境・制度など)を明確に伝える
  • どのように:本人が「自分のために送られた」と感じられる文面を意識

この3点を押さえるだけで、「テンプレ感のない」メールに仕上がり、受け取った人材が「自分ごと」として受け止めるようになります。

件名と内容で特別感を出して興味を引く

スカウトメールの開封率を左右するのは、件名のひと言です。求職者の関心を引くキーワードを盛り込み、「このメールは自分に関係がある」と思わせる内容にしましょう。
件名には数字や条件を具体的に入れると効果的です(例:「賞与年3回」「残業月10時間以下」「社員定着率90%以上」など)。また、「◯◯のご経験に注目しました」といった文面を入れることで、相手に「見てくれている」と思ってもらえます。

本文では、その件名の裏づけとなる情報を簡潔に説明し、さらに読み進めたくなる構成を意識しましょう。「あなたならこう活躍できる」というストーリーを自然に描くことがポイントです。

待遇や福利厚生を具体的に記載する

給与や休日、福利厚生などの条件面は、求職者が応募を検討するうえで重要な判断材料です。
「賞与あり」「年間休日120日以上」といった情報にとどまらず、「賞与年3.5か月分(昨年度実績)」「完全週休2日制(基本土日祝休)」など、できるだけ具体的な数値や制度内容を記載しましょう。

また、残業時間についても「残業月10時間以下」のように表記するだけでなく、「業務効率化ツールの導入により、19時以降はオフィスが無人です」といった実態のイメージが湧く補足があると、信頼感が高まります。
このように待遇を具体的に示すことは、求職者の不安を取り除き、「ここなら安心して働けそう」と感じてもらうきっかけになります。

会社説明は端的に分かりやすく記載する

企業紹介の段落は、長くなりがちな部分ですが、スカウトメールではあくまで“入口”にすぎません。
「どんなビジョンを持ち、どんな社会課題に取り組んでいるか」「社員にどんな姿勢で向き合っているか」など、求職者の共感を得られる情報を簡潔にまとめましょう。

また、企業サイトや求人ページに誘導するリンクを添えることで、詳細はそちらで確認できるようにし、本文はあくまで“興味喚起”にとどめるのがポイントです。端的ながらも「この会社、気になるな」と思わせる一文を目指しましょう。

ネガティブワードの使用は避ける

「急募」「大量採用」「学歴不問」などの表現は、一見メリットのように見えますが、読み手にネガティブな印象を与えてしまうことがあります。例えば、「急募」と書かれていると「人がすぐ辞める会社なのでは?」「人手が足りていない=過酷な職場なのでは?」と誤解されかねません。

代わりに、「採用強化中」や「成長フェーズにつき積極採用中」といったポジティブな言い回しに置き換えると、印象が良くなります。また、読み手が不安や違和感を抱かないよう、言葉のトーンや表現の丁寧さにも注意しましょう。信頼感のあるメールは、言葉選びから始まります。

スカウトメールの返信率を高めるためのポイント

スカウトメールは、ただ送れば反応があるものではありません。内容が良くても、タイミングや対象の選定がずれていると、開封すらされないこともあります。ここでは返信率を高めるための実践的な工夫をご紹介します。

アクティブなユーザーに送信する

返信率を上げるには、「転職活動の熱量が高い人」に送ることが第一歩です。
具体的には、直近で会員登録をしたばかりの求職者や、職務経歴を更新したばかりのユーザーは、転職に前向きな可能性が高く、スカウトメールにも目を通してくれる傾向があります。
こうした「アクティブユーザー」を狙うことで、開封率や返信率を着実に向上させることができます。

なお、求人媒体によっては「ログインが新しい順」「更新があった順」にフィルタリングできる機能があるため、それを活用すると効率的です。

開封する可能性が高い時間帯に送信する

求職者の多くは、日中は仕事をしており、メールチェックは通勤時間や昼休み、帰宅後のタイミングに偏っています。
そのため、スカウトメールの送信は以下の時間帯を狙うのがおすすめです。

  • 出勤時間帯(8:00~9:00)
  • 昼休み(12:00~13:30)
  • 仕事終わり(17:00~18:30)

逆に、深夜や早朝に送ると「業務時間外に働いているブラック企業では?」と誤解される恐れもあります。相手の生活リズムに寄り添ったタイミングを選ぶことで、信頼感を高めましょう。

スカウトメールの種類

スカウトメールには、大きく分けて3つの種類があり、それぞれに適した使い方やメリット・デメリットがあります。採用の目的やリソースに応じて、使い分けることが重要です。

① オープンオファー
求職者の属性を問わず、幅広いユーザーに一括送信できるスカウトメールです。特定の条件に縛られず、まずは母集団を広げたいときや、認知度向上を狙いたいときに有効です。

メリット
多くの求職者に届けられるため、求人の認知度を広げやすい

デメリット
対象が広すぎてミスマッチも起こりやすく、返信率が低くなる傾向あり

ポイント
件名で引きつけ、文面で「この仕事は自分に関係があるかも」と思わせる工夫がカギです

② 条件一致オファー
年齢、勤務地、職種経験、資格など、あらかじめ設定した条件に一致する求職者へ一括送信できるスカウトメールです。ある程度のマッチ度を担保しながら、効率よくアプローチしたいときに適しています。

メリット
対象を絞ることで反応率の向上が見込める

デメリット
絞り込みすぎると送信対象が少なくなり、打ち手が限られる

ポイント
テンプレート的な文章に頼らず、条件に合った人に「なぜ声をかけたのか」を明確にすることで効果を発揮します

③ 完全一致オファー
自社が求める人材像にぴったり一致する求職者のみに送る、最も精度の高いスカウトです。1通あたりの作成工数はかかりますが、そのぶんリターンも大きくなります。希少な専門人材やマネジメント層など、採用難易度の高いポジションに特化したアプローチに最適です。

メリット
高いマッチ度により、返信率・応募率が最も高くなる

デメリット
候補者が少なく、個別対応に時間がかかる

ポイント
相手の経歴や価値観に深く寄り添い、「あなたでなければ」と感じさせる内容に仕上げることが成功の鍵です

まとめ

スカウトメールは、これまで出会えなかった人材とつながるための、有効な手段のひとつです。
とはいえ、出会いの機会を成果につなげるためには、選考フローや応募管理の整備など、採用全体の体制づくりも欠かせません。

そうした体制を支える手段のひとつとして、採用支援ツールを活用する企業も増えています。
例えば「採用係長」では、求人作成から応募者の一元管理までをオンライン上で簡単に行うことができ、採用業務の効率化や属人化の防止に役立ちます。

スカウトメールと並行して、採用プロセスの土台も見直すことで、より強い採用体制が築けるはずです。
採用係長に関するお問い合わせはこちら

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この記事を書いた人
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コンノ

公務員として4年間、人事労務の実務経験あり。 これまで100名以上の事業者をインタビューしており、「企業や個人事業主が本当に悩んでいること」を解決できる記事を執筆します。

監修者
監修者
辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を作り出した。
Indeedはもちろん、インターネット広告やDSP広告を組み合わせた効率的な集客や、Google Analytics等の解析ツールを利用した効果分析、サイト改善を強みとしている。