本当にエンジニアは人手不足なのか!不足する理由とオススメの採用方法をご紹介!

情報化社会を支えるうえで、エンジニアは必須の人材として認知されている一方、慢性的な人手不足の職種という認識もあるのではないでしょうか。

「エンジニアが採用できない」
「そもそもなぜエンジニアが人手不足なのだろうか」

本記事では、エンジニアの人手不足や不足する理由とそれらを改善する手法について説明します。

エンジニア不足の現状

ITによる社会変革が非常に活性化している中、ITに携わる人材の中でもとりわけエンジニアが不足しています。

具体的な例としては、ネットワークエンジニアやクラウドエンジニアといったインフラ関連に携わるエンジニア、AIや、スマホ関連に関わるエンジニアなどが挙げられます。
また、セキュリティ関連のような高度な技術を必要とする分野のエンジニアも不足が叫ばれています。

以下より、さらに具体的なエンジニア不足の現状について説明します。

エンジニアの有効求人倍率

下図に示す通り、情報処理・通信技術者(ITエンジニア)は過年度において1.5倍から2.46倍を推移しており、IT人材の不足が伺えます。なお、2020年は他の業種も含めて新型コロナウイルスの影響により有効求人倍率は減少傾向となっています。

(職業安定業務統計より)

エンジニアの勤続年数

勤続年数が短いということは、それだけ離職率が高いとも言えます。同じIT業界に勤めるとは限らないことから、別業界に行かれてしまうとそれだけエンジニアの人手不足に直結すると言えるでしょう。

下図のとおり、職業計よりもシステムエンジニアは高い勤続年数となっていますが、プログラマーは大きく下回っています。

blank(賃金構造基本統計調査より)

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エンジニアが人手不足となる理由

上述したように、IT業界においてエンジニアの人手不足は深刻な問題となっています。それでは、なぜエンジニアは人手不足となっているのでしょうか。
ここでは、具体的な理由についてご説明したいと思います。

DX需要の拡大

DXとは、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務その
ものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

として、DX推進指標とそのガイダンス(令和元年7月 経済産業省)で定義づけられています。

企業はDXを導入することにより、業務の生産性の向上・消費行動の変化に対応したビジネスの拡大・BCP(事業継続計画)の充実などさまざまなメリットを得られます。そのため、今後も需要は拡大し続けるとでしょう。この需要に対してエンジニア供給が追いついていないため、人手不足に拍車をかけることとなっています。

労働環境の悪さ

エンジニアの労働環境は「きつい」「厳しい」「帰れない」といったイメージから極めて過酷であると言われます。

IT業界そのものがスタイリッシュであるような良いイメージが先行していました。
現在となっては下記のような実情が一例としてあらわとなっています。

  • 成果物を完成させるのに必要な経費を極限まで下げられたうえで品質保証を求められる
  • 完成日までの工程があまりにタイトでゆとりのあるスケジュールを確保できない
  • 人は増えないのに業務量は変わらず工期が短いことから超過勤務を含めた労働時間が長くなる

こういった適切な労働環境で働いているとは言えない状況が頻繁にあるため、エンジニアの求人を出しても応募が来ないといった悪循環に陥ってしまっているのです。

キャリアアップしにくい

エンジニアのキャリアアップは、プログラマーからスタートし、システムエンジニア、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーになっていくコースが一般的と言われています。

プログラマーとして下流工程の知識と経験を積んだうえで、次にシステムエンジニアとして、システム・ソフトウェアの設計といった上流工程に携わります。システムエンジニアとして十分な経験を積んだのちに、管理職であるプロジェクトリーダー(PL)やプロジェクトマネージャー(PM)になります。

しかし、プログラマーの勤続年数が短いこともあり経験を積む前に離職してしまうので、上流工程のキャリアを積むことができません。
また、PLやPMであってもエンジニアの人手不足が叫ばれている中、実作業者の数が少なくなっており上流工程で管理をする前に、自らプログラミングをしないといけないケースもあります。

このように、エンジニアはキャリアアップしにくい環境にあるのです。

技術革新のスピードについていけない

昨今では、Web業界やIT業界の拡大とともに、各企業においては事業拡大をしているところが多いと言えるでしょう。

特にWebやITの技術は日々著しく進歩しています。しかし、エンジニアの立場であると、せっかく最新の技術を習得しても期間があまり経っていないにもかかわらず次の技術が開発されているため、自身のスキルが追いつかないこともあります。

技術の革新に自身のスキルを追いつかせるためには高い意識を持って日々勉強する必要性があります。

しかしながら、過酷な労働環境では勉強する時間も満足に確保できず、もし仮に勉強したところで仕事ができるのが当たり前とされて給料が上がらなければエンジニアのモチベーションは必然的に低下します。モチベーション低下がエンジニアが不足につながっているのです。

エンジニアの採用方法

電卓を片手に書いている人

エンジニア不足が深刻化している現状ではありますが、IT技術を駆使した事業を展開する場合、エンジニアは必ず確保しなければならない人材です。

ここでは、オススメの採用方法についてご説明したいと思います。

人物像の明確化

人事担当者にエンジニアの経験がない場合、必要としている人材を適格に採用できない可能性があります。そのため、ペルソナ設定を明確にしないと採用後に自社が求めていた人材と違う人材を採用してしまいます。

ペルソナ設定を行うためには、まずエンジニアの専門部署にヒアリングを行い人物要件を明確化します。具体的な人物像を明確化することにより適切な人物像が浮かび上がるのです。ただし、ペルソナは理想的な条件を詰め込んだものですので、ペルソナ設定した人物に近い人材を確保することが重要です。

ペルソナの設定方法については以下の記事で解説しています。
採用ミスマッチを回避!ペルソナを活かした求人票の作り方とは?

労働環境の改善

エンジニアの労働環境が過酷であることは周知の事実となっています。少しでも良い労働条件で働いてもらえるよう、求職者へとアピールする必要があります。

月例給やボーナス、プロジェクトの完遂に伴うインセンティブといった給与面において優遇することやPLやPMなどの従業員のキャリア形成を積極的にサポートすることにより、展望ある将来性を魅せるための人材育成の完備などが重要です。

エンジニアが集まりやすい媒体に求人を出す

単純に求人を出しても優秀な人材を採用することは難しいでしょう。どこに求人を出しても一緒であるという考え方ではなく、積極的にエンジニア採用に強い求人媒体を利用しましょう。

人材紹介会社に相談してエンジニアを確保することも良いでしょう。しかし、紹介してくれる
人が技術的な知識がない場合、求めているエンジニアと違った人材が紹介されることもありますので、注意が必要です。

既に働いている従業員の紹介によるリファラル採用もおすすめです。この手法では、社内の状況を的確に把握している従業員が紹介してくれますので、本当に必要な人材を紹介してくれる可能性が極めて高いです。求人媒体に募集を出す際の経費も削減できますので企業としても喜ばしい採用形態と言えます。

最近では、TwitterやFacebookなどのSNSを利用した採用も有効的です。若い世代はSNS利用率が非常に高いため、そちらで情報発信することにより効果的にエンジニアを採用することが可能です。

無料で利用できる採用サイトについては以下の記事で解説しています。
無料で求人広告を出せる12種類のサイト | 効果の出し方について

まとめ

ここまで、エンジニア不足についてご説明をさせて頂きました。
エンジニア不足が叫ばれている中、企業においてはエンジニアの確保に苦慮しているところでしょう。

ネットワークエンジニアやクラウドエンジニアといったインフラ関連に携わるエンジニア、AIや、スマホアプリ開発に関わるエンジニアなどは、これから需要が更に増えていくことが予想されるため、企業としては積極的に人材を確保したい状況と言えるでしょう。

効率的な求人媒体を積極的に使用し、企業の魅力を伝えることにより優秀なエンジニア確保へとつながります。

企業などの人事担当者様にとって、エンジニア不足の解消にこの記事が少しでも一助となるのであれば幸いです。

下記の記事では、採用係長の機能や導入事例について解説しています。
採用係長とは? 採用係長でできることを詳しく解説。導入事例や評判も紹介します

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監修者
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辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を作り出した。
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