「シェアフル」とは? サービスの特長や料金、利用方法と導入事例を紹介

急な欠員や繁忙期の人手不足は、企業にとって売上の減少やサービス品質の低下につながる事業リスクのひとつです。しかし、人件費や採用コストを増やさずに人材を確保することは容易ではないでしょう。

人手不足だけれど、正社員を雇用するほどではない。人手が必要なときにだけ、働いてくれる人を見つけるのは難しい……そんな悩みを抱える採用担当者は多いのではないでしょうか。

スキマバイトアプリ「シェアフル」は、短時間・単発(短期間)だけの求人と、空いた時間に仕事をしたい求職者をマッチングするスポットワークサービスです。

近年では若年層を中心に、スキマバイト(スポットワーク)を希望する人が増加していることから、求人掲載後すぐに採用が決まるケースも珍しくありません。一時的な人手不足を解消したい企業にとって、好都合のサービスといえます。

この記事では、スポットワークサービスの利用を検討中の採用担当者に向けて、シェアフルの特長や利用料、導入事例を紹介します。

シェアフルとは

スポットワークサービス「シェアフル」企業向けページ

画像参照:スポットワークサービス「シェアフル」

シェアフルは、パーソルグループのシェアフル株式会社が運営する、短期・単発バイトに特化したマッチングアプリです。「スキマ時間を価値に変える」をテーマに、空いた時間を活かして働きたい個人と、一時的に人手を必要とする企業をマッチングし、企業が抱える人手不足の課題解消をサポートします。

アプリのダウンロード数は800万を突破(2024年12月時点)。2019年のサービス開始以来、多くのユーザーに活用されているサービスです。

シェアフルの特長

シェアフルは、人手を確保したい企業にとってさまざまなメリットのあるサービスです。ここでは求人掲載やサービスの特長を確認しましょう。

求人掲載は1日からOK。採用業務の自動化も可能

シェアフルでは、“必要な日に、必要な人数だけ”の柔軟な採用を行うことが可能です。求人掲載にかかる時間は、わずか数分。採用条件を満たす応募者を自動で判別・採用できる「自動決定サービス(※)」も搭載されており、採用業務を大幅に効率化することができます。

※自動決定サービスを使用せず、募集ポジションに応じた個別選考も可能

求人掲載費は、掲載期間にかかわらず無料

求人情報の掲載は無料です。長期間にわたる掲載の場合でも掲載費用がかからないため、ムダなコストを抑えることができます。

シェアフルの利用料は、日給(※)の30%。採用したスタッフが実際に就労した場合にのみ手数料が発生する仕組みです。

※日給は、時給 × 就業時間(休憩を除く)+交通費で計算されます

雇用手続き・労務管理も自動化

シェアフルでは、雇用後に必要となる煩雑な書類業務もサポート。担当者の業務負担を軽減するために、以下のような機能・サービスが用意されています。

雇用手続き

採用が決定したスタッフには、システム上で作成された労働条件通知書が自動送信されます。採用手続きのための業務を行う必要がないため、受け入れ準備に追われることなく、就業開始日を迎えることができるでしょう。

勤怠管理・給与計算

勤怠管理は、専用QRコードをスタッフが読み取るだけで完了します。出退勤記録はもちろん、給与計算まで自動処理が可能です。
さらに給与明細書や給与支払報告書、源泉徴収票など、給与の支払いに伴う必要書類もシステム上で自動作成。必要なタイミングでデータをダウンロードするだけで準備が整います。

給与即払いサービス

スタッフへの給与を即日に支払う「給与即払いサービス」の利用も可能です。給与即払いサービスでは、スタッフに対する支払いはシェアフルが実施。企業は一般的な支払いと同じく、シェアフルが発行する請求書をもとに期日までに支払いを行います。経理業務を効率化できるため、シェアフル経由で雇用するスタッフが多い企業にとっては、とくにうれしい機能といえるでしょう。

また即払い対応の求人は、シェアフルを利用する求職者から人気が高く、応募者確保の点でもメリットがあります。

就労時間や月収額に応じた応募制限

シェアフルでは、同一スタッフが複数回の勤務によって社会保険の加入対象となる(日数および時間数が上限に到達した)場合は、その時点で求人に応募できない仕組みを採用しています。
また、企業側が給与支払報告書の提出が必要となる状況を避けたい場合には、制限月収額に到達した時点で応募できないよう設定することも可能です。

労働管理や事務手続きを心配することなく、人手を必要とするタイミングで安心してスタッフを受け入れることができます。

シェアフルの利用料金

シェアフルの利用料金は以下のとおりです。

シェアフル利用料
アカウント開設費 無料
求人掲載費 無料
年会費 無料
手数料 業務に従事した人の日給 × 30%
(日給 = 時給 × 休憩を除いた就業時間 + 交通費)

求人掲載から給与支払いまでの流れ

求人掲載から給与支払いまでの流れをステップごとに解説します。

STEP1.求人作成・募集開始

シェアフルのアカウントを作成後、求人情報を作成します。求人カンタンコピー機能で、手軽に求人作成が可能。応募者の選定方法など各種設定を行い、求人掲載を開始します。

STEP2.採用

応募者の選考は、システム上で自動的に行うことができます。自動決定サービスを利用しない場合や、自動決定サービスの対象とならない求職者は、個別で選考を行いましょう。

STEP3.雇用手続き

労働条件通知書は、採用決定後、就業前に自動でスタッフへ送付されます。

STEP4.勤怠管理・給与計算

QRコードを用いて勤怠管理を行います。出社したスタッフが登録できるよう、自社のQRコードを印刷して用意しておきましょう。
給与計算はこの記録をもとに行われます。また給与明細の出力、源泉徴収票の発行などの作業もシステム上で完結します。

STEP5.給与支払い

給与即払いサービスを利用している場合は、スタッフへの給与支払いは不要です(シェアフルが立て替えて実施)。後日、シェアフルから送付される請求書を確認し、期日までに支払いましょう。

シェアフルの導入事例

実際にシェアフルを活用している企業では、どのような効果を実感しているのでしょうか。ここでは3社の導入事例を紹介します。

【導入事例1】物流企業:倉庫スタッフ

会社情報
業種 物流(食品関連物流センター運営)
従業員数 1,000~1,500名
職種 倉庫作業スタッフ(ピッキング、荷物運搬など)
採用課題
工場密集地帯に位置する神奈川県の物流センターでは、採用難から複数の単発人材派遣会社を利用して人手を確保していた。しかしコロナ禍以降、コスト削減の必要性が高まり、労働力不足も深刻化。新たな採用手法が必要となった。
導入後の結果
当初は求職者とのマッチングや受け入れ体制に課題があったが、新たに社内フローを構築。その結果、マッチング率(採用成功率)が8割を超え、さらにスタッフと積極的にコミュニケーションを図ったことで、定期的に勤務するリピートスタッフを多数確保することができた。2名の正社員転換も実現している。
コスト面では、派遣サービスと比較して10~20%の削減に成功した。

参考:シェアフル 導入事例(物流企業)

【導入事例2】飲食店:ホールスタッフ

会社情報
業種 飲食(ハワイアンレストラン、カフェ)
従業員数 1~50名
職種 ホールスタッフ
採用課題
求人広告媒体の利用が採用活動の中心だったが、応募者が集まらず慢性的な人材不足に悩まされていた。
80万円の求人掲載費用に対して採用者が一人もいない状態が続いたことで、費用対効果の高い採用方法を模索。短時間で採用まで進められる点に魅力を感じ、シェアフルを導入した。
導入後の結果
年間約200名の採用に成功し、採用コストの大幅な削減を実現。ほとんどのスタッフがリピートで定期的に就業しており、教育コストの削減にも貢献している。
また繁忙期に人手を確保できるようになったことで、既存従業員の業務負担を軽減することができるようになった。

参考:シェアフル 導入事例(株式会社フーディーズ)

【導入事例3】障がい者福祉施設:グループホームのスタッフ

会社情報
業種 医療・介護・障がい福祉におけるヘルスケア事業
従業員数 2,300名
職種 グループホームのスタッフ
採用課題
外部との関わりが少なく、閉鎖的だった障がい者福祉施設。地域とのつながりを深めるために、施設の認知を広める新たな手段としてスポットワークに注目した。
他社サービスを利用していたが、利用者数や利用企業社数の多いシェアフルでも求人募集を開始。利用経験に応じた業務を任せられるよう、複数の求人を掲載した。
導入後の結果
これまで250名を採用。実際に働くことが施設を知ってもらう良いきっかけとなり、地域住民との接点が大幅に増加。施設に対する地域のイメージも好転した。
リピートスタッフが増加し、各事業所で正社員やパートとして約3名の長期雇用にも成功。地域交流の強化と、採用ミスマッチの防止を同時に実現している。

参考:シェアフル 導入事例(株式会社ラシエル)

採用係長なら長期的に活躍する人材の確保が可能

人材不足の悩みを抱える中小企業の多くは、急な欠員や繁忙期の人手不足だけでなく、長期的に活躍してほしいポジションでも採用を進めたいと考えています。しかし採用予算等の都合上、緊急性の高いほうを優先することがほとんどでしょう。

重要なポジションの人材確保を後回しにすることは、会社にとって大きなリスクです。そのため自社の採用サイトを活用して、長期的に活躍してくれる人材の採用を同時に行っていくことをお勧めします。

自社の採用サイトをもたない事業所でも、すぐに採用活動を始められるサービスがあります。採用マーケティングツール「採用係長」は、採用ブランディングからプロモーションまで、企業の採用活動全般を支援するサービス。一般的な採用媒体と比べて採用業務と採用コストの負担を大幅に抑えながら、長期的に活躍できる人材の採用をサポートします。

  • 好みのデザインを選ぶだけで、最短2分でオリジナルの採用サイトが完成
  • 全国70,847事業所が利用中(2024年12月時点)
  • 求人ボックス』『スタンバイ』など、主要求人検索エンジンとワンクリック連携
  • SNSを活用した効果的な応募者集客が可能
  • 応募者管理や面接サポートなど、採用活動に必要な機能を網羅
  • 利用料金は、月額9,800円から(無料トライアルあり!)
  • 利用評価の高いサービスとして「BOXIL SaaS AWARD 2024」採用サイト作成部門1位!

小規模事業所から中小企業、大企業や官公庁まで、豊富な導入実績をもつ採用係長。無料ではじめることができるため、会社を支える人材の採用にも取り組んでみてはいかがでしょうか。

まとめ

シェアフルは、必要なタイミングで必要な人材を柔軟に確保できるスポットワークサービスです。人手不足の解消はもちろん、スタッフの就業時間に応じた手数料のみの料金体系は、採用コストと人件費を抑えたい中小企業にとって大きなメリット。また労務管理や給与支払いなど、雇用後に発生する業務が自動化されており、サービスを利用することで増える負担が少ないことも魅力です。

導入事例では、採用コストと人件費の削減に加えて、既存スタッフの負担軽減や業務効率化などの効果がみられました。リピートスタッフが増加することは、教育コストの削減にも貢献します。さらに正社員への切り替えなど長期的な人材確保のきっかけとしても機能しており、戦略的に活用することができれば、新たな採用手段としても期待できるでしょう。

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この記事を書いた人
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馬嶋 亜衣子(samusillee)

採用・キャリア関連、医療分野を中心に執筆を行うフリーランスライター。 各種メディアの取材ライティングやSEOライティング、採用HPのライティングなどに携わっています。

監修者
監修者
辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を作り出した。
Indeedはもちろん、インターネット広告やDSP広告を組み合わせた効率的な集客や、Google Analytics等の解析ツールを利用した効果分析、サイト改善を強みとしている。