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内定取消通知書とは|必要な場面と書き方を紹介【雛形テンプレート・例文付き】

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[公開日]2021.04.20
[更新日]2021.04.20

採用過程では、何らかの事情により、内定を取り消さなければならないケースがあります。採用予定者に内定取消を伝えるための通知が、内定取消通知です。しかし、内定取消通知が必要となるケースは限られるため、必要な場面や書き方を知らない人は多いでしょう。

本記事では、内定取消通知が必要な場面と具体的な書き方を解説します。内定取消通知を送らないといけない企業の人事・採用担当者は、ぜひ参考にしてください。

そもそも内定取消通知とは?

内定取消通知とは、採用予定者に対して内定の取消を伝える通知です。一般的には、文書やメールで通知します。
内定が決まった時点で、企業と採用予定者の間には、労働関係が成立します。そのため、企業が内定を取り消す場合は、正当な理由をもって判断したことを明確に伝える必要があるのです。

また、口頭ではなく、文章やメールを用いて内定取消を伝えることで形が残り、のちのトラブルを防止する役割も担っています。

内定取消通知が行われる場面は?

内定取消は、企業の一方的な都合では実施できません。たとえば、「やっぱり他の応募者を採用したいから内定を取り消す」といった内定取消は認められないでしょう。

一般的に内定取消通知が行われる場面は、以下のとおりです。

  • 在学中の学校を卒業できなかった
  • 採用予定者の体調不良により働くことが困難になった
  • 重要な経歴詐称が発覚した
  • 採用予定者が罪を犯した
  • 企業の業績悪化などにより整理解雇が必要となった など

このように、やむを得ない事情が発生した場合は、内定取消通知が行われる場合が多いです。
ただし、個人ごとの具体的なケースでは内定取消の判断が難しいため、社労士や弁護士などの専門家に相談してください。

内定取消通知の書き方

ここからは、内定取消通知の具体的な書き方を、雛形や例文を交えて解説します。

はじめに、内定取消通知への記載が必要な項目を確認していきましょう。

【内定取消通知への記載事項】
・日付
・宛名
・差出人名
・要件(内定取消通知書)
・冒頭の挨拶
・内定を取り消す旨
・内定を出した日付
・締めの挨拶
・内定取消の具体的な事由
・問い合わせ先(担当者の氏名、電話番号など)

特に、内定取消の事由を明確に記載することが重要です。事由が分からないと、通知を受けた本人が内定取消に納得できない場合があるでしょう。
内定取消の事由や伝え方によっては、裁判沙汰になる可能性もあります。そのため、トラブル防止の意味でも内定取消の事由は具体的に記載してください。

文書を送付する場合

ここからは、内定取消通知を文書・メールで送付する場合のテンプレートと例文を紹介します。

はじめに、内定取消通知を文書で送付する場合から見ていきましょう。

内定取消通知書の雛形テンプレート(文書)

内定取消通知書

PDFファイルのリンク

内定取消通知書の例文(文書)

内定取消の事由を「在学中の学校を卒業できなかった」と仮定し、例文を紹介します。

令和3年3月1日

採用 太郎 様

株式会社採用アカデミー

東京都新宿区サンプル

TEL:03-1234-5678

人事部人事課 採用花子

 

内定取消通知書

拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

さて、採用 太郎 様におかれましては、令和2年7月1日に採用内定のご連絡をしておりましたが、
以下の事由により内定取消とさせていただきます。

弊社としても誠に残念ではありますが、以下の事由は弊社における内定の要件となっておりますので、ご理解いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

採用 太郎 様の今後のご活躍をお祈り申し上げます。

 

敬具

 

 

1. 在学中の学校を卒業できなかったため 

以上

 

ご不明な点などございましたら、下記の連絡先にお問い合わせください。

 

 

本件に関する問い合わせ先

人事部人事課 採用 花子

TEL:03-1234-5678

このように、「在学中の学校を卒業できなかったため」などと、内定取消の事由を明確に記載しましょう。
また、採用内定の通知日を間違わないように気を付けてください。

内定取消通知を文書で送る際の注意点

内定取消通知を文書で送る際は、以下のポイントに注意しましょう。

  • 内定取消の事由は別枠で設ける
  • 事務的になり過ぎないようにする

内定取消の事由は、通知を受ける本人がもっとも気になる部分だと言えます。そのため、別枠で設けた方が分かりやすく親切です。

特に相手が学生である場合は、ビジネス文書を読むことに慣れていないため、挨拶などと一緒にすると情報をうまく読み取れない可能性があります。

また、内定取消通知を文書で送る場合、必要以上に事務的にならないように注意してください。特に、病気や家庭などの事情が原因の場合、本人は相当なショックを受けていることが予想できます。そのため、本テンプレートのように、本人の活躍を祈るようなポジティブな文章で締めると良いでしょう。

メールで送る場合

メールで送る場合も、基本的には文章で送る場合と同じように記載します。ただし、表現や構成に若干の違いがあります。
テンプレートと例文は、以下のとおりです。

内定取消通知書の雛形テンプレート(メール)

件名:内定取消のご連絡 〇〇様

お世話になっております。
株式会社▲▲の●●と申します。

〇〇様におかれましては、■年■月■日に採用内定のご連絡をしておりましたが、
以下の事由により内定取消とさせていただきます。

【内定取消の事由】

~~~

弊社としても誠に残念ではありますが、以上の事由は弊社における内定の要件となっておりますので、ご理解いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

この度は、弊社の採用試験にご応募いただきありがとうございました。
〇〇様の今後のご活躍をお祈り申し上げます。

=======================
署名
=======================

内定取消通知書の例文(メール)

では、内定取消通知をメールで送る場合の例文を見ていきましょう。
ここでは、「在学中の学校を卒業できなかった場合」「経歴詐称が発覚した場合」の2つの例文を紹介します。
【在学中の学校を卒業できなかった場合】

件名:内定取消のご連絡 採用 太郎 様

お世話になっております。
株式会社採用アカデミーの採用花子と申します。

採用太郎様におかれましては、令和2年7月1日に採用内定のご連絡をしておりましたが、
以下の事由により内定取消とさせていただきます。

【内定取消の事由】
在学中の学校を卒業できなかったため

弊社としても誠に残念ではありますが、以上の事由は弊社における内定の要件となっておりますので、ご理解いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

この度は、弊社の採用試験にご応募いただきありがとうございました。
採用太郎様の今後のご活躍をお祈り申し上げます。

=======================
署名
=======================

【経歴詐称が発覚した場合】

件名:内定取消のご連絡 採用 太郎 様

お世話になっております。
株式会社採用アカデミーの採用花子と申します。

採用太郎様におかれましては、令和2年7月1日に採用内定のご連絡をしておりましたが、
以下の事由により内定取消とさせていただきます。

【内定取消の事由】

弊社に提出した履歴書において、最終学歴を「採用大学アカデミー学部卒業」と虚偽の記載をしていたため

「最終学歴が大卒以上(卒業予定含む)」は弊社における内定の要件となっておりますので、ご理解いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

この度は、弊社の採用試験にご応募いただきありがとうございました。
〇〇様の今後のご活躍をお祈り申し上げます。

=======================
署名
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内定取消通知をメールで送る際の注意点

内定取消通知をメールで送る際の注意点は、以下のとおりです。

  • 文書で送る場合のような挨拶の慣用句は使用しない
  • メールの送り先は絶対に間違えない

メールの場合、ビジネス文書のような挨拶の慣用句を使用することは一般的ではありません。そのため、「お世話になっております」などの挨拶を記載しましょう。

また、メールの場合は、送信先の誤りや誤字脱字などのヒューマンエラーが発生しやすくなるため注意が必要です。
特に、送信先を間違った場合、企業と採用予定者本人しか知らない情報が第三者に行き渡ることになります。そのため、大きなトラブルに発展する可能性は高いでしょう。メールを送信する際は、送信先などを念入りにチェックしてください。

まとめ

内定取消通知は、採用予定者の内定を取り消す際に必要となります。
内定取消通知が必要となるケースは「在学中の学校を卒業できなかった」「重要な経歴詐称が発覚した」などが一般的です。個別の具体的な事由については、社労士や弁護士などの専門家に相談するようにしてください。

また、本記事では、内定取消通知書の雛形テンプレートや例文も紹介しています。
いずれも、すぐに使用できる実用的な様式です。採用予定者に内定取消通知を行う必要がある場合は、ぜひ活用してださい。

この記事を書いた人

紺野天地

紺野天地

フリーランスのライター。4年間地方公務員として人事労務を担当し、1年間の民間企業勤務(教育系)を経てフリーライターに。人事労務の実務経験や自身の多様な働き方を活かし、HR系のメディアを中心に記事を執筆しています。

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