新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の影響で、採用活動に影響はでていないでしょうか?
まだまだ収束の兆しが見えないので、感染のリスクを抑える為に「今は面接を控えておこう」と考える求職者が増加傾向にあります。
オンラインで面接が完結するWeb面接なら、応募者は面接のためにわざわざ来社する必要がありません。新型コロナウイルスへの感染に不安を覚えることなく選考を進められるため、企業と応募者の双方とってメリットのある方法です。
そこで今回は、編集部が厳選した5つの無料ツールを紹介します。Web面接(オンライン面接)を始めるための事前準備についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
高まるWeb面接(オンライン面接)のニーズ
国内における新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、Web面接(オンライン面接)の導入を進める企業が増加しています。
Web面接・録画面接システムを提供する企業の発表によると、採用選考における対策を実施もしくは検討している企業のうち、対策内容としてもっとも多かったのが「Web面接(オンライン面接)の活用」とのこと。これまで応募者を来社させる方法でしか面接を行っていなかった企業にも、Web面接(オンライン面接)の利用が広がっているようです。
画像出典:PR TIMES:株式会社スタジアム様「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う選考・採用活動への影響調査」
求職者もWeb面接(オンライン面接)を求めている
一方、求職者においてもWeb面接(オンライン面接)を希望する人が増えているようです。
大手人材サービス会社が行った求職者への意識調査では、約8割の求職者が「Web面接(オンライン面接)を受けても良い」と考えているという結果がでています(2020年2月19日発表)。
画像出典:PR TIMES:ディップ総合研究所様「アルバイト・パート採用における遠隔面接に関しての意識調査」
この調査はアルバイト・パート求職者を対象にしたものではありますが、新型コロナウイルスの感染拡大が叫ばれる中、Web面接(オンライン面接)を望む傾向は求職者全体に広がっています。
実際に、googleトレンドでは「Web面接」の検索数に関して、以下のような変化がありました。
2020年2月から「Web面接」の検索数が急激に上昇していることが分かりますね。
こうした求職者のニーズに対応することこそ、競争の厳しい採用市場で人材獲得を成功させる条件といえるのではないでしょうか。
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Web面接(オンライン面接)の準備と注意点
初めてWeb面接(オンライン面接)を導入する企業も多いと思います。Web面接(オンライン面接)を成功させるために重要なこと。それは、事前準備です。
ここからは、Web面接(オンライン面接)に必要な基本的な事前準備と注意点をご紹介します。
Web面接ツール(オンライン面接)を導入する
まずは、Web面接(オンライン面接)に必要なツールの検討から始めます。ツールを選ぶ際の一般的な比較ポイントは以下の通りです。
- 用意されている機能
- 画質・音声の品質(接続の安定性)
- 使いやすさ
- 導入までにかかる時間
- 費用
平時であれば優先順位は企業によって異なりますが、新型コロナウイルスのリスク対策としてすぐに導入したい場合は、画質・音声の品質はもちろんのこと、「導入までにかかる時間」「費用」が重要な比較ポイントとして挙げられるでしょう。
編集部おすすめのWeb面接(オンライン面接)ツールは、このあとの無料で使えるWeb面接(オンライン面接)ツール5選で紹介しています。
カメラやイヤホンマイクなどの備品を準備する
Web面接(オンライン面接)の場合はカメラやイヤホンマイクなどの備品も必要です。
カメラを搭載していないパソコンの場合は外付けのWebカメラを準備しておきましょう。スピーカーマイクを搭載しているパソコンやスマートフォンもありますが、周りの雑音を拾いやすく声も聞き取りづらい可能性があります。よりスムーズなコミュニケーションを取るためにも、イヤホンマイクやヘッドセットもあった方が安心です。
求人票内にWeb面接であることをアピールする
ツールの導入ができたら、Web面接(オンライン面接)に対応していることを求職者に伝えましょう。求人票にある「選考プロセス」欄はもちろん、他の目立つ場所に「Web面接に対応!」と記載してアピールする方法もあります。
応募者(書類選考通過者)へ、Web面接の方法を説明する
応募者と面接日時の調整を行う際には、必ず面接方法を伝えましょう。
Web面接(オンライン面接)ツールを初めて利用する応募者もいるはずですから、面接の開始方法のほか、ツールによって事前準備が必要な場合は、その手順を分かりやすく伝えることも必要です。説明用のメールテンプレートを事前に用意しておくと、やりとりの際に便利ですよ。
また当日の急なトラブルに備えて、採用担当者の電話番号やメールアドレスを伝えておくようにしましょう。
Web面接当日は、5分前にスタンバイしておく
Web面接(オンライン面接)では、画面を通じて両者が対面するまで相手の状況が分かりません。参加が遅れると応募者を不安にさせ、悪い印象を与えてしまうことがあります。また画面に接続できている場合でも、カメラやマイクの設定に不備があれば面接が予定通り進まない可能性も。そうしたトラブルを未然に防ぐために、5分前には準備を終えておくことが理想です。
特に初めて利用するツールの場合は事前に何度かテストを行って、操作方法や映像・音声の出力を確認しておきましょう。
無料で使えるWeb面接(オンライン面接)ツール5選
すぐにでもWeb面接(オンライン面接)を始めたい方のために、編集部おすすめの5つの無料Web面接(オンライン面接)ツールを紹介します。
スマホ利用ができるものか、手軽に導入できるものなのかなど自社のニーズに合わせてツールを検討してみてください。各ツールの特徴比較表はこちらです。
ツール | 費用 | スマートフォン対応 | アカウント 登録 |
アプリの インストール(PC) |
対応ブラウザ (PC) |
Skype | 無料 ※固定電話への通話は別途通信料 |
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企業と応募者の 両方必要 |
不要 ※PC版アプリも有り |
Google Chrome Microsoft Edge |
Google Meet | 基本機能は無料 (有料プラン有り) |
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企業と応募者の 両方必要 |
不要 | Google Chrome Internet Explorer Safari Firefox |
Whereby | 基本機能は無料 (有料プラン有り) |
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企業側のみ 必要 |
不要 | Google Chrome Firefox Opera |
zoom | 基本機能は無料 (有料プラン有り) |
![]() |
企業側のみ 必要 |
不要 ※PCアプリ版も有り |
Google Chrome Internet Explorer Safari Firefox Microsoft Edge |
Bizmee | 完全無料 | ![]() |
不要 | 不要 | Google Chrome FireFox Safari Opera |
それでは、各ツールの詳細を以下に紹介します。
【おすすめのWeb面接ツール1】Skype(スカイプ)
画像出典:Skype公式サイト
Skypeはマイクロソフト社が提供する、“無料通話とチャット用のコミュニケーションツール”です。Skypeを利用してWeb面接(オンライン面接)を実施している企業も多く、求職者からの知名度は比較的高いでしょう。会議の音声や映像の録音・録画、画面共有が可能。無料の通話テスト機能で事前に音声の確認ができるため、安心してWeb面接を始められます。
Skypeはパソコンとスマートフォンどちらでも利用できますが、アカウント登録が必要です(スマートフォンではアプリのインストールも)。また応募者へのコンタクト申請(承認依頼)など、事前準備には多少の工数がかかるため、余裕をもって準備をすることが欠かせません。当日は応募者のアカウントに対して電話をかけるようなイメージでコンタクトを取り、相手が応答すればWeb面接を開始できます。
Skypeの詳しい使い方は、以下の記事をご参照ください。
『Skype』面接の始め方ガイド|スカイプ面接の準備と面接当日の流れ【採用担当者向け】
【おすすめのWeb面接ツール2】Google Meet
画像出典:GoogleMeet公式サイト
Google MeetはGoogleが提供する、無料のテキスト・ビデオチャットツールです。G Suite(Googleのビジネス用グループウェアツール)を導入している企業では、打合せや会議でよく利用されていることから、こちらも知名度の高い無料Web面接(オンライン面接)ツールといえるでしょう。
Google Meetを利用する場合、採用担当者と応募者両方のGoogleアカウントが必要です。G Suiteを導入していない企業でも採用担当者が個人でアカウントを作成すれば、すぐにGoogle Meetを使ったWeb面接(オンライン面接)の実施が可能。応募者をミーティングへ招待(URLを送信)し、応募者がそこにアクセスすることでWeb面接(オンライン面接)を開始できます。
Google Meetはパソコンとスマートフォンどちらでも利用できますが、スマートフォンから利用する場合はアプリのインストールが必須です。なお、パソコンの対応ブラウザは、Google Chrome/Internet Explorer/Safari/Firefoxです。
Google Meetの詳しい使い方は、以下の記事をご参照ください。
『Google Meet』を使ったWeb面接方法を徹底解説!【採用担当者向け】
【おすすめのWeb面接ツール3】Whereby(ウェアバイ)
画像出典:Whereby公式サイト
Wherebyは、ノルウェー発のWeb会議システムです。もともとは「appear.in」という名前で提供されていたサービスで、2019年8月より「Whereby」に名称変更しました。
WherebyはブラウザベースのWeb会議システムのため、パソコンから利用する際はアプリのインストールやアカウント作成の必要がありません(スマートフォンの場合はアプリのインストールが必要です)。サービスサイトでアカウントを作成すると専用のURLが発行され、それを応募者に伝えるだけで面接の準備は完了です。応募者はURLをクリックしてWeb面接に参加します。なお、パソコンの対応ブラウザは、Google Chrome/Firefox/Operaです。
無料利用の場合、画面共有は20分まで。ただ、20分経過後に改めて共有し直せば、画面共有を続けることが可能です。サービスサイトやWeb面接の画面はすべて英語ですが、とてもシンプルで分かりやすいデザインのため、どうしても日本語のサービスが良いという方以外は問題なく使いこなせるでしょう。
Wherebyの詳しい使い方は、以下の記事をご参照ください。
『Whereby』でWeb面接(オンライン面接)を行う方法【採用担当者向け】
【おすすめのWeb面接ツール4】zoom(ズーム)
画像出典:zoom公式サイト
zoomは米国に本社を置くズームビデオコミュニケーションズ社の無料ツールです。接続の安定性に定評があり、オンラインワークショップでよく利用されるツールとして知られています。1対1(2人)の接続は無料。録画や画面共有をはじめ、バーチャル背景というユニークな機能も搭載されています。
ただし、3人以上で同時接続する場合は、40分の時間制限が設けられています。時間制限のない有料版は、月額2000円〜とお手頃価格です。
パソコンとスマートフォンのどちらでも利用でき、パソコンの対応ブラウザは、Google Chrome/Internet Explorer/Safari/Firefox/Microsoft Edgeです。応募者はアカウント登録なしにWeb面接(オンライン面接)に参加できますが、スマートフォンから参加する場合は、事前にアプリをインストールしておくことが必要です。準備が整っていれば、URLをクリックするだけでWeb面接(オンライン面接)を開始できます。
zoomの詳しい使い方は、以下の記事をご参照ください。
『zoom』を使ったWeb面接(オンライン面接)の準備と方法【採用担当者向け】
【おすすめのWeb面接ツール5】BIZMEE(ビズミー)
画像出典:BIZMEE公式サイト
BIZMEEは、日本企業の株式会社grabss様が開発・提供する無料のWeb会議サービスです。最大の特長は、アプリのインストールやアカウント登録が一切不要で、Web面接(オンライン面接)ができるところ。BIZMEEのサービスサイトで任意のURLを作成し、応募者に共有するだけで準備が完了します。
画面共有や議事録のほか、ホワイトボード(共有した資料に文字やハイライトの入力が可能)など、無料でありながら充実した機能もBIZMEEの魅力です。さらにWebRTCと呼ばれる技術を採用したシステムにより、高品質通話を実現しています。
BIZMEEはスマートフォンにも対応しており、対応ブラウザは、Google Chrome/FireFox/Safari/ Operaの4つ。URLを共有するだけのため応募者への案内は容易ですが、応募者がIE(もしくはEdge)ユーザーの場合は、面接までにいずれかのブラウザをインストールするように促すことが必要です。
BIZMEEの詳しい使い方は、以下の記事をご参照ください。
『BIZMEE』はWeb面接で使える?使い方と特徴まとめ【採用担当者向け】
まとめ
「Web面接」の検索推移や意識調査の結果からも分かる通り、Web面接に対するニーズは高まりをみせています。求職者のニーズに応えられる面接方法を導入することは、採用手法の差別化を図るチャンスといえるでしょう。
新型コロナウイルスの感染拡大によって対応が迫られてはいますが、オンライン面接の仕組みを整えておくことは、将来的にも役立つはずです。これを機にWeb面接を導入し、効率的な面接を進めてみてはいかがでしょうか。