美容師の離職率はなぜ高い?定着率アップのポイントを紹介!

美容師 離職改善

美容師はさまざまな職種の中でも離職率が高いと言われています。今回の記事ではなぜ美容師は離職率が高いのか、その要因と定着率を上げる方法について解説します。

美容師の離職率の現状

厚生労働省が発表している「新規短大等卒就職者の産業別離職状況」によると、平成28年3月卒 新規短大等就職者の中で美容師を含む生活関連サービス業に就職した人数は14,302人でした。

その内、1年目までに離職した人は4,180人、2年目までに離職した人は6,353人、3年目までに離職した人の数は8,027人となっています。

就職者数の推移をグラフ化すると以下の通りです。

平成28年度3月卒新規短大等卒就職者推移【生活関連サービス業(美容師含む)、娯楽業】
(参照:厚生労働省 新規短大等卒就職者の産業別離職状況より作成)

3年目には、およそ50%の人が離職していることがわかります。 生活関連サービス業には美容師以外の職種も含まれていますが、美容師に絞れば仕事の特性上さらに高い離職率であることが予想できます。

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美容師の離職率が高い理由とは

毎年約2万人が美容師・理容師免許の取得をし、美容師を目指しています。
全国には約120万人が美容師免許を取得していますが、実際に美容師として働いている方は全体の40%ほどといわれています。

このように美容師を志す人が多いのにも関わらず、人が定着しにくい理由には何があるのでしょうか。

拘束時間が長い

サロンの営業時間によって異なりますが、美容師の拘束時間は長い傾向にあります。
最近では、お客様のニーズに合わせてサロンの営業時間が伸びており、営業時間前後にも掃除や練習を行うため、14時間以上お店にいる日も少なくありません。 また、拘束時間が長いうえにお店の予約状況や人手が足りていない状況下では、まとまった休憩時間を取ることも難しいときがあるほどです。

体力・精神的なストレス

美容師は長時間の立ち仕事で体力が必要となり、ヘアカラーリング剤などの薬品で手荒れをする方も少なくありません。 そのうえ、接客をしながらの施術が必要であったり、狭い職場内の限られた人間関係のストレスから精神的な問題を抱える方も多い傾向にあります。

給与が低い

全職種における2019年の平均給与(残業含まない)が約29万円に対し、理容・美容師は約25万円となっています。 年々、美容師の給与水準は改善されていますが、まだまだ全職種の平均を下回っているのが現状です。 理容・美容師と全職種の月給比較
(参照:政府統計e-Stat 賃金構造基本統計調査をもとに作成)

給与が低いうえに施術道具や練習用マネキンなどの仕事道具は自己負担となるケースが多く、収入に対して出費が大きく負担がかかります。 このように、自分のために使えるお金が少なくストレスが溜まりやすくなっている状況です。

休日が少ない

美容師の平均月間休日数は6~7日と言われています。 一般的な企業の年間休日が約120日のところ、美容師の年間休日はだいたい80日~90日前後と、休みがなかなか取れない職種です。

また、休日も研修やカットモデル探しなどに時間を費やすことが多く、ストレスを発散できる機会が少ないことも離職率が高くなる要因です。

福利厚生に不満がある

社会保険、雇用保険に加えて労災保険まで加入している社保完備のサロンは全体比率から見て極めて少なく、個人事業による経営も多いため、美容業界は他業界に比べ福利厚生が整っていない実情があります。

ボーナスや退職金がないほか、社会保険は個人加入のため自己負担額が増えたり、失業手当がもらえないといったことが美容師の不満につながっていると考えられます。

従業員の定着率を上げるためには?

では、今いる従業員やこれから入社する美容師の定着率を上げるためには、どのようなことを改善していく必要があるのでしょうか。

待遇、労働条件の改善

離職率が高い理由のほとんどが給与、福利厚生や待遇面であるため、社会保険の加入や住宅手当の付与、賃金や勤務時間の見直し、健康診断の実施など、待遇や労働条件を徐々に改善していく必要があります。 しかし、すぐに改善が難しいものも多いかと思います。まずは、離職の原因ともなる「精神的なストレス」に関わることから取り組んでみてはいかがでしょうか。

良好な人間関係づくり

先述したように、美容師は狭い職場内の人間関係や施術をしながらの接客でストレスを抱えやすい職種です。 そのため、仕事に行くことが楽しみだと思ってもらえるよう、職場の人間関係を良くすることが重要です。 たとえば、同僚や先輩に些細なことでも相談ができるように福利厚生で懇親会やイベントの開催など、交流の場を設けてみましょう。

離職率を下げるための取り組み事例

実際に、離職率が低いサロンはどのような取り組みを行っているか調べたところ、

  • 採用段階でビジョンの確認をし、求職者との認識相違を減らす
  • 定期的に、目標を達成するための面談・アドバイスを先輩と行う

など、従業員ひとりひとりの気持ちに気付ける環境の整備に気を配っていることが分かりました。 このように、従業員の定着には、ワークライフバランスを整えるほか、職場環境が大切になってきます。

辞めない人材を選び採用するための3つのポイント

また、これから美容師の採用を進めるにあたり、辞めない人材を確保していくことも重要です。辞めない人材確保のために重要な3つのポイントをまとめました。

求人内容の見直し

多くの求職者は求人内容を見て応募をしてきますので、とても重要です。 しっかりサロンの魅力を伝えられているか、まずはお店の求人内容を見直しましょう。

求人内容に嘘を書かない

求人内容に嘘を書くことは記載内容と職場環境のズレにより離職率を上げることにつながりますので、注意してください。
また、古い情報の記載になっていないか都度確認し、求人内容は常に最新の状態にしておく必要があります。

サロンの方向性や理念を余すことなく伝える

サロンの方針に賛同する人材の確保ができるように、理念・職場の雰囲気などを記載して求職者に伝えることも有効です。職場の雰囲気は文章のみでは伝わりづらいこともありますので、写真などを活用することをオススメします。

良いことばかりではなく大変なことも書く

また、応募者を増やすために良いことばかり記載したくなりますが、ポジティブな言い回しばかり記載すると実際に働いた時にギャップを感じてしまい、離職につながりやすくなります。 そのため、美容師という仕事の大変な部分を書いて伝えることも時には大切です。

複数の職種・雇用形態で募集する場合は1つずつ求人を作成する

また、多くの方が行ってしまいがちな間違いが、「アルバイト/正社員/アシスタント/スタイリスト/受付/美容師」など、複数の条件に対し求人を1つにまとめて出しているということ。給与や条件も変わるため、一つの求人にまとめるとターゲットを絞れず応募につながりにくいです。

それだけでなく、1つの職種、1つの雇用形態の記載でない場合、Indeedなどの求人媒体に載らないなどの問題にもつながります。ターゲットにあった求人を職種毎に1つずつ作成することが採用への近道です。

美容師の求人方法や求人方法の書き方については、以下の記事で解説しています。
もう迷わない!美容師の求人票の書き方と記載例、求人方法について解説

サロンに見学に来てもらう

お客様として来店したときと、実際に働いたときでは印象が異なりギャップが生まれやすいです。特に接客スペース以外のバックルームや実際の設備を見てもらいましょう。実際に働いている美容師との面談機会を設けるのも一つの手です。実際に働く現場を見てもらうことでミスマッチをなくし離職率を下げられます。

面接内容の見直し

採用活動のなかで、必ず面接を行います。

  • 面接回数が極端に少なかったり、多かったりしないか
  • 面接官同士での採用基準の共有
  • 面接内で応募者に必ず聞く内容・確認すべき事項の共有

など、面接内容の見直しを行いましょう。

面接のコツについては、以下の記事で解説しています。
面接官のコツとは?失敗しない面接の考え方について

また、実際に働いている先輩スタッフを交えて面接を行うこともオススメです。 カジュアル面談という形で先輩スタッフと対話の場を設けることにより、実際に勤務したときの認識のズレを減らすことができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

美容師の離職率が高い要因は主に、給与や労働条件、待遇によるものと考えられます。美容師の定着率を上げるためには「ワークライフバランス」を確保するために職場環境・労働条件などの見直しを行いましょう。 また、辞めない人材を採用するためには、求人を見たときと実際に働いたときのギャップを軽減させることや、「このサロンで働きたい!」と強い意志を持って応募をしてもらえるような求人の書き方が重要です。

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この記事を書いた人
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採用Webマラボ編集部

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監修者
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辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を作り出した。
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