dodaダイレクト(デューダダイレクト)とは?仕組みや料金プラン、特徴、事例について解説

近年、企業側から求職者にアプローチする「ダイレクトリクルーティング」という採用手法が人気を集めています。
その代表的なサービスの一つが『dodaダイレクト』です。

dodaダイレクトは日本最大級のダイレクト・ソーシングサービスで、登録者は約373万人。実際に多くの企業が採用を成功させています。

今回はこのdodaダイレクトについて、利用するメリットや料金、導入事例など、企業が活用するにあたって知っておきたい情報を紹介します。

dodaダイレクトとは

dodaダイレクト

(出典:doda公式

dodaダイレクトは、企業が候補者へ「直接」アプローチできる、いわゆる「ダイレクトリクルーティング」に特化した採用支援プラットフォームです。
大手転職支援サービス「doda」を運営するパーソルキャリア株式会社が提供しており、以前は「doda Recruiters」という名称でした。

最大の特徴は、求人を出して待つだけでなく、企業側から能動的に候補者へコンタクトを取れる点です。
大手転職サイト「doda」ブランドの信頼や認知度も相まって、業種・職種問わず幅広い転職希望者が登録しているため、企業が求める人材と出会える可能性が広がります。

※「ダイレクトリクルーティング」について詳しく知りたい方はこちら
ダイレクトリクルーティングとは?おすすめサービス12選とメリット、始め方を解説

dodaダイレクトの仕組み

dodaダイレクトの基本的な利用の流れは、以下のとおりです。

  1. 企業がデータベース内の候補者を検索
  2. スカウトを送信
  3. 興味を示した候補者と面接調整
  4. 内定・入社

1.企業がデータベース内の候補者を検索
まずは自社が求める人材像を具体化し、システム上で検索条件を設定します。職種や経験年数、居住エリアなど、企業のニーズに合致しやすい候補者を洗い出します。

2.候補者へのスカウト送付
条件にマッチする人材が一覧で表示されたら、レジュメの内容を閲覧したうえで気になる人材を探し、興味を持ってもらえるようなメッセージを添えてスカウトメールを送信します。
ここで企業の魅力や募集背景を端的かつ分かりやすく伝えることが重要です。

3.求職者とのやり取り・面接設定
候補者がスカウトに応じると、システムを通じて直接やり取りができます。
メッセージのやり取りを重ね、条件確認や面接日程の調整などを行います。

4.面接・選考の実施、内定、入社
企業と候補者が合意した日程で面接を実施し、スキルや人柄、カルチャーフィットを見極めます。
書類選考のスキップやスピーディーな日程調整が可能なのも、ダイレクトリクルーティングならではです。
候補者の意向や最終的な条件をすり合わせたうえで、正式に内定を出し、入社へと進みます。

dodaダイレクトの特徴

dodaダイレクトは、下記のような独自の強みを持っています。

豊富な人材データベースへのアクセス

doda業種別の会員データ

(出典:dodaダイレクト

dodaダイレクトは、大規模転職サービス「doda」の会員データベースと連携しており、登録者数はダイレクトリクルーティングサービスとして国内最大規模の約373万人です。

対象となる候補者数が多いほど、自社の要件に合致した人材に出会える確率も上がります。
通常の求人媒体では、業種やエリア、年代など特定の要素において偏りがある場合が多いですが、dodaダイレクトは多様な人材が登録しています。

質の高い求職者へのアプローチ

dodaダイレクトでは、求職者が直近1か月で受け取ったスカウト通数やログイン日、選考状況などから、人材の絞り込みができます。
そのため、自社にとって魅力的な人材にピンポイントでアプローチできます。

さらに、経験やスキル、性格などどの要素においても多種多様な人材がそろっているので、質の高い求職者と出会うことができるでしょう。

最短1日で面接設定が可能

dodaダイレクトでは、候補者がスカウトに返信すれば、そのままメッセージ機能でスピーディーに日程調整ができます。
そのため、採用フェーズを短縮でき、特に有料掲載を使えば最短1日で面接設定が可能です。

とりわけ、急な人手不足やプロジェクト急増などで「早く採用したい」という要望が強い場合、迅速な選考プロセスが求められます。dodaダイレクトを活用すれば、短期採用を実現する可能性が高まるでしょう。

求職者と1対1でのやり取りが可能

企業と求職者が直接コミュニケーションを取れる仕様になっています。

通常の求人広告だと、応募受付後に人事担当者がメールや電話でやり取りをする必要がありますが、ダイレクトリクルーティングでは一元化された管理画面を通じてスカウトメッセージの送信や質問対応、選考案内が可能です。
候補者の不明点や要望を早期に把握して対応できるので、内定辞退のリスクを軽減する効果も期待できます。

サポート体制が整っている

dodaダイレクトでは、操作方法やスカウトの送り方に不明点がある場合にサポートを受けられる仕組みが整っています。
採用担当者がダイレクトリクルーティング初心者であっても、面接の進め方やメッセージ文面のノウハウなどをサポートスタッフに相談できるため、安心して導入できます。
企業にとっては、採用活動に慣れていないメンバーや他業務と兼任している担当者がいても、スムーズに運用を始めやすい点がメリットです。

dodaダイレクトの料金プラン

dodaダイレクトの料金について、ベースとなるプランとその特徴について詳しく説明します。

定額制プランと成功報酬型プラン

dodaダイレクトには、「定額制プラン」と「月額利用料+成功報酬型プラン」の2種類の料金体系が用意されています。
企業の採用状況や目的に応じて、固定費重視か、成果報酬重視かを選択できるのが特徴です。

定額制プラン

初期費用しかかからないので、大量採用できた場合はコストパフォーマンスが高くなる。

月額利用料+成功報酬型プラン

採用が成立した場合にのみ成功報酬が発生するため初期費用は無料。ハイクラス人材が登録している「dodaXスカウト会員データベース」も利用可能。

会社の財務状況や採用人数の見込み、採用したいポジションのレベルなどに合わせて、使いやすいプランを選択するとよいでしょう。

定額制プランの特徴(ライト・スタンダード・プレミアム)

定額制プランは「ライト」「スタンダード」「プレミアム」の3種類のコースに分けられます。各コースの特徴を下表にまとめています。

  利用
期間
基本
利用料
スカウト
送信数上限
向いている企業
ライト 8週間 80万円 400通 小規模採用や一部ポジションの採用をしたい企業。
スタンダード 24週間 180万円 1000通 ある程度じっくりと採用活動をしたい場合など。多くの企業が利用しやすいプラン。
プレミアム 48週間 330万円 2000通 早期に多人数の確保が必要な場合や、採用難易度の高いポジションを積極的に狙いたい場合に有効。

dodaダイレクトを利用するメリット

dodaダイレクトを利用することで、企業にはどのようなメリットがあるのでしょうか。特に注目しておきたいメリットについて解説します。

転職潜在層へアプローチできる

dodaダイレクトでは企業側から接点をつくれるので、転職を積極的に考えていない「潜在層」にもスカウトメールを送ることができます。
このような転職潜在層は自分から応募してくることはないため、他社との競争になりにくく、さらに求職者側に「常に求人をチェックしているわけではないが、条件が合えば転職を検討したい」という心理があるので企業からの直接アプローチによって初めて転職意欲が高まることも珍しくありません。
従来の求人広告型だけでは出会えない人材にリーチできるのは大きな利点です。

レポート機能の充実で希望職種の把握が可能

dodaダイレクトの管理画面には、レポート機能が搭載されています。
求人閲覧の履歴や選考状況などが分かるため、採用担当者はこれらの情報を活かして、ターゲット設定の調整や求人票の改善を進められます。

結果として、より洗練された、かつ効率的な採用活動が可能になります。

スカウトメールの開封率が高い

dodaダイレクトでは、スカウトメールの開封率が一般的なメールよりも高い傾向にあります。
「dodaブランド」の知名度の高さや、dodaダイレクト経由のオファーは受信ボックスの上位に一定期間表示されることなどが理由です。

特に、「スカウトした理由」が明確に打ち出されているメールであれば、興味を持った候補者が素早くアクションを取ってくれる可能性が高いです。
開封率が高いということは、アプローチの効果を計測しやすく、改善サイクルを回す上でもメリットがあります。

採用活動のノウハウが蓄積できる

ダイレクトリクルーティングでは、企業自らが候補者を探し、やり取りを行い、採用まで持っていくため、自社の採用担当者のノウハウが自然と蓄積されます。
どのようなアプローチが効果的なのか、どのタイミングで面接を設定すると応募者の意欲が高まるのかなど、運用していくうちに得られる知見は大きいです。

結果的に、他の採用チャネルや将来的な採用にも活かせる財産となるでしょう。

dodaダイレクトを利用する場合の注意点

求人媒体を選ぶ際は、メリットだけでなく注意点も踏まえて「自社で利用するかどうか」を判断することが重要です。

そこで、dodaダイレクトの利用にあたって押さえておくべき注意点を紹介します。

年齢で検索できない

年齢を直接的な検索条件に含めることは法的に禁じられているため、dodaダイレクト上でも検索項目に年齢はありません。
若手を中心に採用したい企業にとっては、ターゲットの絞り込みにやや苦労するかもしれませんが、年齢以外の条件(経験年数やスキルなど)でカバーする運用が求められます。

一定の採用知識が必要

ダイレクトリクルーティングのメリットを最大化するには、採用担当者が「どのように検索キーワードを設定すべきか」「どんな文面でスカウトを送ると効果的か」といった知識を身につける必要があります。
dodaダイレクト側のサポートはあるものの、スカウトの精度やメッセージの質は企業側の工夫や理解度によって大きく変わるでしょう。

採用工数が増加する可能性がある

従来の「求人広告に応募が来るのを待つ」方式と比べると、ダイレクトリクルーティングは企業が主体的に検索やスカウト送信を行う分、手間や時間がかかる側面があります。
担当者のリソースが限られている場合は、運用体制の見直しが必要になるかもしれません。

採用ターゲットを明確にする必要がある

スカウトを送る候補者を探す段階で、自社が求める人物像やスキルセットを定義しておかないと、膨大なデータベースの中から効果的に絞り込むのは難しいです。
せっかくスカウトを送っても、「興味がない」「条件が合わない」などの理由で断られる確率が高くなるため、あらかじめ採用ターゲットをきちんと設定しておきましょう。

dodaダイレクトの成功事例

運用開始2週間で1名を採用しコスト削減にも成功

【職種・業界】
営業系、技術系(建築/土木)

【課題】
本社のある大阪府岸和田市は人材確保が簡単ではないエリアで、大手求人広告や地方情報誌による母集団形成に限界を感じていました。
同時に7職種募集することもあるほど募集ポジションが多い点も課題で、採用コストを抑えるためにdodaダイレクトを導入しました。

【取り組み内容・導入後の成果】
人物像の設定においては、まずは幅広い層を対象にしたうえで、希望勤務地で絞りこみを実施。
スカウトメールの文面では「給与」「働きやすさ」「勤務地」といった転職希望者が気にしやすい条件について打ち出しました。
dodaダイレクトの運用開始2週間で鉄筋加工のオペレーターを1名採用。移住を前提にした応募者も増加しました。

(出典:初めてのダイレクト・ソーシング。不安に感じていた工数の懸念を乗り越え、運用開始2週間で1名を採用|doda公式

転職アクティブ層にアプローチすることで1次面接辞退率をゼロに

【職種・業界】
営業系(メーカー)

【課題】
これまで多様な採用手法を用いて多くの応募者を集めていたものの、面接当日のキャンセルが多く、熱意のある応募者に出会えないという課題を抱えていました。
転職市場において「待ち」の姿勢では課題を解決できないと考え、その中で、推薦を待たずに複数名採用時のコスト削減も可能な「doda ダイレクト」に着目しました。

【取り組み内容・導入後の成果】
dodaのスカウト会員データベースを活用し、直近3か月で応募実績のある転職意向の高い求職者にカスタマイズしたスカウトメールを送付。
さらに、社内の協力体制を強化し、営業部リーダーのセミナー参加や面接への同行を実施しました。

結果として面接辞退がゼロになり、採用成功率も向上しました。

(出典:1次面接辞退率がゼロに! 「本気度」の高い、経験者を2名採用成功|doda公式

差別化しづらい飲食業界で半年間に7名採用

【職種・業界】
販売/サービス系

【課題】
コロナ禍による店舗休業の影響でパート・アルバイトスタッフの離職が進み、営業を再開する際の店舗運営力の強化が課題になっていました。
飲食業界における正社員の採用は競争が激しく、人材紹介サービスでは採用単価が100万円を超えることもあり、求人広告や合同説明会では他業種との競争に苦戦。
給与や休日条件が他業種と比べて不利なため、優秀な人材を惹きつけるのが難しく、転職希望者一人ひとりに直接アプローチするためにdodaダイレクトを導入しました。

【取り組み内容・導入後の成果】
転職意欲の高い求職者に個別にスカウトメールを送信。
特に「システムログイン日が3日以内」の登録者を優先し、飲食業界以外の接客・サービス業経験者にも対象を広げました。

またスカウトメールでは、求職者の言葉を文面に反映し、個別にカスタマイズしました。
半年間で約1000通のスカウトメールを送り、7名の採用に成功。開封率も高く、北海道では80%近くを記録しました。

(出典:差別化しづらい飲食業界で半年間に7名採用。「doda ダイレクト」を活用したスカウトメール送信ナレッジ|doda公式

まとめ

「どうしても即戦力が必要」「潜在的な転職希望者にも訴求したい」「採用コストを抑えつつ、内定辞退率を下げたい」という課題を抱える企業にとって、dodaダイレクトは強力な選択肢になり得るでしょう。
成功事例も多く公開されていますので、ぜひ参考にしながら、自社に合った活用法を検討してみてください。

なお、dodaダイレクトの掲載を検討している方は、ぜひ採用係長にお問い合わせください。
経験豊富な専門スタッフがそろっているので、皆さまの課題に応じた最適なプランをご提案いたします。
お問い合わせはこちらから

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この記事を書いた人
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コンノ

公務員として4年間、人事労務の実務経験あり。 これまで100名以上の事業者をインタビューしており、「企業や個人事業主が本当に悩んでいること」を解決できる記事を執筆します。

監修者
監修者
辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を作り出した。
Indeedはもちろん、インターネット広告やDSP広告を組み合わせた効率的な集客や、Google Analytics等の解析ツールを利用した効果分析、サイト改善を強みとしている。