求人掲載もできる企業口コミサイト5選!対策や求職者の動向も解説

企業の採用活動において、口コミサイトの活用は避けて通れない時代になりました。

求職者の多くが応募前に企業口コミをチェックし、その情報を元に応募を判断しています。
企業側にとっても、自社の評判や求職者の動向を知るために、口コミサイトを有効活用することが求められています。

一方で「口コミが集まることで、ネガティブな情報が拡散されたら……」
こんなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、企業口コミサイトの概要と、求人掲載が可能な代表的な口コミサイト5選を詳しく解説します。
求職者が口コミを活用するタイミングや注目ポイント、企業側が取り組むべき対策なども紹介するため、ぜひ、採用活動に役立ててください。

企業口コミサイトとは

企業口コミサイトとは、現役社員や退職者が自社の評価や職場環境について投稿し、他の求職者がそれを参考にできるプラットフォームです。

給与や福利厚生、働きがい、人間関係など、公式情報では得られない「リアルな声」が掲載されているため、求職者が企業選びの際にチェックすることが一般的です。

さらに、企業口コミサイトの中には、求人情報を掲載できるものもあります。
口コミだけでなく、直接求人を掲載することで、求職者に対してリアルな情報を提供しつつ採用を進めることが可能です。いまや採用戦略を強化するために、口コミサイトの活用は重要な存在となっています。

企業口コミサイトの対策について動画でも解説していますので、ぜひご覧ください!

企業口コミサイト5選

ここからは、求人掲載もできる有名な企業口コミサイトを5つ厳選してご紹介します。

転職会議

(出典:転職会議公式

【特徴】
転職会議は、国内最大級の口コミ数と求人掲載数を誇る企業口コミサイトです。
口コミ登録企業数は227,516社、求人数は447,390件(2025年4月15日時点)であり、企業情報を幅広く収集できます。

【メリット】
職種別や項目別での絞り込み検索が可能で、求職者はより具体的な情報を得られます。
また、口コミの信頼性が高く、応募前に企業のリアルな姿を把握できる点が強みです。

【求人掲載について】
「企業ページ」を作成し、口コミへの返信機能や、求人掲載が可能です。
口コミ評価を意識しながら求人情報を発信できるため、効率的な採用活動が実現します。

キャリコネ

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(出典:キャリコネ公式

【特徴】
キャリコネは登録企業数が619,242社、口コミ・企業評価スコアは100万件以上(2025年4月15日時点)。
ユーザーインターフェースが見やすく、20〜30代の若手求職者に人気があります。

【メリット】
企業評価の項目が細かく、職場環境や人間関係、給与水準などが詳細に確認できます。
職種ごとに検索できるため、応募者が自分に合った企業を見つけやすいです。

【求人掲載について】
求人情報も充実しており、企業アカウントを作成すれば、口コミへの返信や求人掲載が可能。
応募者からの問い合わせにも迅速に対応できる仕組みが整っています。

OpenWork

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(出典:OpenWork公式

【特徴】
約527万人の登録ユーザー・口コミ数は約1900万件(2025年4月15日時点)と圧倒的な規模を誇ります。
日本最大級の口コミプラットフォームとして、企業の詳細な情報を得られます。

【メリット】
口コミは「待遇面の満足度」「社員の士気」「風通しの良さ」など8つのカテゴリーに分類され、総合評価スコアとして可視化されているため、利用者が求める情報を的確に把握できます。

【求人掲載について】
求人情報が約9万件掲載されており、転職希望者が企業情報を比較しやすい仕組みが整っています。
求人掲載数に上限はなく、採用コストは一律の料金設定です。

エンゲージ会社の評判

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(出典:エンゲージ会社の評判

【特徴】
エンゲージ会社の評判は、かつて「ライトハウス」という名称で人気を集めていました。
約3000万件以上の社員や元社員の口コミが掲載されている大規模口コミサイトです。

【メリット】
口コミ数が多く、中小企業から大企業まで幅広い企業情報が充実しているため、競合分析にも役立ちます。
評価項目がシンプルで見やすい構成になっている点も特徴です。

【求人掲載について】
総合求人サイト「エンゲージ」に無料で求人を掲載することができ、IndeedやGoogleしごと検索、求人ボックスといった他媒体にもワンクリックで一括掲載が可能です。

就活会議

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(出典:就活会議公式

【特徴】
新卒向け企業口コミサイトで、登録企業数は143,258社、エントリーシート(ES)や体験記が275,828件(2025年4月15日時点)と豊富です。

【メリット】
新卒求職者に特化しており、インターンシップや内定者体験記が多く掲載されています。
採用担当者にとっては、学生からの評価を把握するのに役立ちます。

【求人掲載について】
求人作成費用・掲載費用が0円で、通年採用に活用することができます。
スカウト配信や広告枠の設置など、求人活動をさらにレベルアップさせたい場合のオプションもあります。

※下記の記事では就活会議について詳しく解説しています。
就活会議とは?企業が無料で求人掲載する方法や特徴について解説

求職者の企業口コミ活用動向

求職者は応募前に口コミをチェックするケースが多く、悪い評判がそのまま応募率低下に直結するケースも少なくありません。
ここでは、求職者が口コミをどのように活用しているか、その動向を解説します。

企業口コミをチェックする求職者の割合

エン・ジャパンが過去に実施した調査によると、社会人の約50%が転職活動時に企業口コミをチェックすると回答しています。
また、口コミをチェックした人のうち約7割が、その内容が原因で応募や選考、内定を辞退した経験があるそうです。

企業口コミを見る人の割合

(出典:社会人4500人に聞いた「転職活動時のクチコミ閲覧」実態調査ー『エン転職』ユーザーアンケートー|エン・ジャパン株式会社

さらに、新卒採用においては、インタツアーの調査によれば、就活生の93.5%が「就活中に口コミを見た」と回答しています。
これは、就職活動を行う学生の大半が口コミサイトを活用していることを示しており、企業のイメージが就活生に与える影響が非常に大きいことが分かります。
(出典:『22・23卒生対象 就活におけるクチコミの活用状況調査』2022年2月17日実施【株式会社インタツアー】|株式会社インタツアー

求職者が企業口コミをチェックするタイミング

口コミをチェックするタイミングについても、上記のエン・ジャパンの調査で明らかになっています。
求職者の91%が「応募前」に口コミを確認すると回答しており、その次に多いのが「応募後〜一次面接前」で30%、「選考中〜最終面接前」が14%、「内定承諾前」が10%でした。

つまり、企業側が求職者を惹きつけたい段階で、すでに口コミが大きな影響を及ぼしているのです。
応募後や面接後にも口コミをチェックするケースが多く、採用活動全体を通じて口コミが鍵を握っていると言えます。

求職者は口コミのどの内容をチェックするのか

口コミサイトに掲載される内容は多岐にわたりますが、求職者が特に注目するのは次のポイントです。

  • 労働環境(残業・休日出勤)
  • 給与・賞与の状況
  • 職場の士気や人間関係

エン・ジャパンの調査では、「給与・賞与の不満」「残業や休日出勤が多い」「士気の低さ・人間関係の悪さ」が口コミ内容の中でも特に応募をやめる理由として多く挙げられました。

特に労働環境に関する口コミは事前に把握しにくく、しかも入社後の生活に直結するため慎重にチェックされがちです。
応募前にネガティブな情報が見つかれば、求職者は応募をためらうことが多いでしょう。
(出典:社会人4500人に聞いた「転職活動時のクチコミ閲覧」実態調査ー『エン転職』ユーザーアンケートー|エン・ジャパン株式会社

求職者が企業口コミを重視する理由

企業口コミがここまで重視される背景には、次のような理由があります。

ミスマッチを防ぐため

近年は仕事に「やりがい」や「ワークライフバランス」を求める人が増え、求人票だけではわからない企業のリアルな姿を知りたいというニーズが強くあります。

求職者は、仕事内容や社風が自分に合わないと感じた場合、早期退職や内定辞退を防ぐために口コミを確認しています。

企業のリアルな情報を得たいから

企業説明会や求人票では「良いところ」が一方的に発信されているケースが多いので、口コミは第三者目線で企業の実像を知ることのできる貴重な情報源です。
良い点だけでなく悪い点も把握でき、「応募の判断材料」として役立つのです。

企業が取り組むべき口コミサイト対策

企業の評判管理が重要視される中、口コミサイトでのネガティブな評価が採用活動に影響を与えるケースが増えています。
求職者に好印象を与えるためには、口コミに対する適切な対策が必要です。

ここでは、企業が行うべき対策について解説します。

掲載されている口コミを確認する

まずは、自社についてどのような口コミが投稿されているのかを定期的にチェックしましょう。
特に、応募を検討している求職者が見る可能性が高い「転職会議」「キャリコネ」「OpenWork」などの大手口コミサイトは要確認です。

口コミを放置すると、悪評が拡散してしまう恐れがあります。
特に、古い口コミがそのまま残っていると、改善があった場合でも反映されないため、企業側で定期的にチェックする習慣をつけましょう。

誤情報が掲載されていれば削除依頼を出す

口コミの中には、事実とは異なる誤情報や悪質なコメントが含まれていることがあります。
このような場合は、各口コミサイトの運営に対し削除依頼を行うことが必要です。

削除依頼ができない場合でも、企業としての見解を示し、正確な情報を提供することでリスクを軽減できます。
特に悪意のある投稿がある場合は、法的手段も検討すべきでしょう。

返信機能を活用して誠実にコミュニケーションを取る

口コミサイトの中には、企業からの返信が可能なものもあります。
この機能を活用し、ネガティブな意見にも真摯に向き合う姿勢を示すことが大切です。

求職者が企業の姿勢を見るうえで、対応の誠実さは重要な要素となります。
感情的な返信ではなく、事実を淡々と説明しつつ、改善策を示すことで信頼性を高めましょう。

SNSやオウンドメディアでポジティブ情報を発信する

口コミサイトだけに頼らず、自社の公式SNSやオウンドメディアで積極的に情報を発信しましょう。
働きやすい環境や社員の声、福利厚生の充実度など、企業のポジティブな面を広く伝えることが重要です。

良い情報が拡散されれば、ネガティブな口コミがあっても打ち消す効果が期待できます。
採用成功事例や社員インタビューなど、リアルな声を発信することで、求職者に安心感を与えましょう。

悪い口コミを改善の材料として取り入れる

悪い口コミはネガティブな側面だけでなく、企業の改善につなげられるというポジティブな側面も持ちます。
社員の声に真摯に耳を傾けることは、既存社員にとってもエンゲージメント向上につながります。

口コミの内容を整理したうえで、自社の職場環境を改善するために活かしましょう。

ポジティブな企業口コミ評価を得る方法

企業の口コミ評価を高めるためには、日常的な取り組みが欠かせません。
良い口コミを増やすためには、現場の改善や社員とのコミュニケーションが重要です。ここでは、ポジティブな企業口コミ評価を得るための具体的な方法を解説します。

従業員や退職者の声を定期的にヒアリングする

口コミを改善するためには、まず現場の声を正確に把握することが大切です。
現役社員だけでなく、退職者の声も積極的に聞き取りましょう。

定期的なアンケート調査や面談を通じて、働きやすさや職場環境に関する意見を収集し、不満があれば迅速に対応します。
可能であれば退職を検討している社員にも、離職理由や改善点をヒアリングすることがポイントです。

【なぜ有効なのか】
ネガティブな口コミの多くは、現場で感じた不満が反映されています。
日常的にフィードバックを得ることで問題を早期に発見し、改善策を講じることができます。
社員が「意見が反映されている」と感じれば、自然と良い口コミが増えるでしょう。

働きやすい環境づくりを心掛ける

労働環境が良ければ、自然とポジティブな口コミが増えます。
特に残業時間の削減や休暇取得の促進、柔軟な働き方の導入などが求められています。

職場改善の取り組みとして、以下のポイントを意識しましょう。

  • ワークライフバランスの確保:テレワーク制度やフレックスタイムを導入する
  • コミュニケーションの活性化:オンラインミーティングやチャットツールを活用し、情報共有を円滑に
  • キャリア支援の充実:スキルアップ支援制度や自己研鑽を促す取り組みを行う

【なぜ有効なのか】
働きやすさを実感できる環境が整えば、社員の満足度が向上し、結果的に口コミ評価が高まります。
社員が職場に誇りを持てると、そのポジティブな感情が口コミにも反映されやすくなるのです。

まとめ

企業の口コミ対策は、単にネガティブな評価を抑制するだけでなく、ポジティブな情報を増やすための工夫が欠かせません。
日常的なコミュニケーションや職場環境の改善、社員が自発的に発信できる文化を作ることで、企業の評価は自然と向上していきます。

求職者が企業を選ぶ際に口コミを参考にする現代において、企業側が能動的に口コミ対策を行うことは、採用成功の鍵となります。
ぜひ、今回ご紹介した方法を取り入れ、自社の採用力を高めていきましょう。

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この記事を書いた人
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コンノ

公務員として4年間、人事労務の実務経験あり。 これまで100名以上の事業者をインタビューしており、「企業や個人事業主が本当に悩んでいること」を解決できる記事を執筆します。

監修者
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辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を作り出した。
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