面接の急なキャンセル(辞退)や、当日の時間になっても面接来ないなど、選考辞退に悩みを抱える人事・採用担当者の方も多いのではないでしょうか。明確な理由があれば、改善の余地もありますが、応募者と連絡が取れない場合、選考自体の理由を確認できないので、どういった手を打てばいいのか悩ましいところです。
そこで、応募後にいかに来社率をあげるかについて、企業が取り組む8つの対策をお伝えしたいと思います。今日から実践できる内容ばかりですので、ぜひ、皆様の採用活動にもお役立てください。
目次
面接前にこんなダメなアプローチをしてませんか
自動返信メールをテンプレートのまま使用している
多くの求人メディアでは、応募された求職者に対して、自動で「応募完了メール」を送信するサービスを行っております。デェフォルトの設定で送ってしまう企業様も多いのですが、機械的なメールでは、応募者の前向きな選考への意欲を削ぐことにもなりかねません。選考フローを伝えたり、面接の候補日を尋ねたり、または、面接会場のご案内をしたりと、応募者をしっかりと選考へとつなげる文言を入れましょう。
電話やメールでの対応が、煩雑になっている
応募者はまだ、あなたの部下でも後輩でもありません。あなた自身も選考されているつもりで、緊張感を持って応対しましょう。電話やメールでのやりとりも、フランクになりすぎてしまわないように、初めての取引先に対応する時の気持ちで行ってください。
応募者からの事前の質問への回答を先延ばしにする
面接は、応募者に時間と交通費を負担していただくことになります。つい面接当日まで回答を先延ばしにしてしまうこともありますが、応募者には誠意を持った対応がとても大切です。質問などを事前に返答しておくことで、限りある面談時間を有効に使うことができます。
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今日から始められる、来社率を改善する8つの対策
面接前日の連絡(リマインド)は徹底しましょう
ビジネスシーンでは当たり前になりつつある、リマインド(再通知)ですが、応募者と企業側の関係性でも、面接前日の連絡は重要なポイントです。求職者は一度の仕事探しで、複数の企業にエントリーします。その為、応募した企業の面接日をうっかり見落としてしまうこともあります。
特に社会人経験が乏しく、企業への対応に不慣れな、いわゆる若手層の採用シーンでは、前日のリマインドメールは徹底して行いましょう。人事・採用担当者の中には、「意欲が高ければ、連絡しなくても面接に来て当然」と考える方もいらっしゃいますが、自社への意欲をより高めてもらうためにも、一人でも多くの方に、面接や会社説明会にご来社いただこう!という気持ちでのぞんでみてください。
面接ではなく「面談」と書きましょう
最近では、「面接」という言葉から、少し堅苦しさを感じる求職者も多く、あえて「面談」という言い方に変える企業が増えています。例えば、「カジュアル面談」といった言い方で、柔らかな雰囲気を応募者に伝えることで、緊張感を和らげて、不安なく気軽に来社してもらえる可能性が高まります。
面談当日の服装などについても、「ノーネクタイでOKですよ」「カジュアルな服装でも大丈夫ですよ」といった具合に、それぞの企業の状況に合わせて、一言添えるだけで、応募者の来社への心理的なハードルを下げることができます。
1分でも早く「面接候補日」の連絡をしましょう
一般的に求職者は、複数の企業を比較検討ながら、一度にいくつかの企業に応募します。平均で8社程度、気になった企業にエントリー(応募)すると言われています。応募後は、他の応募先企業へのリサーチやエントリー作業に意識が向きます。つまり、応募意欲が一番高いタイミングは、まさに「応募送信ボタン」を押した直後といえます。
時間が経過すればするほど、応募意欲が下がるとするならば、応募を確認後、いかに早く返信ができるかがポイントとなります。24時間以内の返信は基本となりますが、採用に力を入れている企業の場合、応募後、1時間以内に電話やメールを送れるような体制を取っている企業もあります。
そこまで早い連絡は難しいと思いますが、午前中にあった応募は午後中に、午後にあった応募は翌日の午前中までには対応できるように、取り組んでみてはいかがでしょうか。
連絡可能な時間帯や曜日の記入を促しましょう
求職中であっても、応募者が1日中ヒマであるとは限りません。タイミングが悪く電話がつながらない、もしくはメールの返答が遅いということも当然あります。
求人広告の応募フォーム上や、最初に返信する面談オファーメールなどで、「連絡可能な時間帯やご希望の時間帯をお聞かせください」といった一文を入れておくと、応募者は安心感を感じます。応募者側から「この時間に連絡ください」とはなかなか書きづらいものです。人事・採用担当者からの、ちょっとした気遣いが、企業への印象も良くなっていきます。
事前に質問内容をメールで伝えましょう
応募者も面接に準備して臨んでいるとはいえ、予期せぬ質問の際はうまく答えることができずに、戸惑ってしまうケースもあります。そうなると、応募者が本来持ちあわせている考え方や気質などを引き出せないので、お互いの理解度が浅い面接になってしまいます。予期せぬ質問にどう対処するかというよりも、じっくり考えた上で、どんな回答を準備したかで判断する方が、応募者を深く理解することが可能です。
事前のメールで「面談当日は、当社を選んでいただいた理由や、どんな働き方をしたいのかについて伺いたいと思います」など、具体的な面談内容を告知することで、求職者の不安解消や安心感に繋がります。
夜間や休日のメール連絡には注意する
日々、多忙をきわめる人事・採用担当者の皆様にとって、応募者への返信業務に充てる時間が、つい夜間になってしまう時もあるかと思います。いかにスピーディにメール対応したとしても、メールの送信時間が、深夜や休日になってしまうと、求職者に余計な不安を煽ることになりかねません。労働時間の管理も行うべき人事・採用担当者が、深夜・休日に働いている会社なのだろうか……と、面接辞退を促す要因になってしまうこともあります。
夜間の電話連絡は控えることは当然ですが、メールの返信についても、余裕を持って、業務時間内にメール連絡ができるように心がけましょう。
求職者からの質問には、できるかぎり返答しましょう
働くことへの意欲や関心が高い求職者ほど、より多くの情報を得たいと思う傾向にあります。選考中、もしくは応募検討中に、質問を投げかけてくる求職者も多く見受けられます。質問への丁寧な回答や返答率が良い企業ほど、面接への意欲が高まるといった声もあります。面接辞退を避けるためにも、可能なかぎり、こうした質問にも具体的かつ丁寧に返答いたしましょう。
可能な限り応募者に会いましょう
会社に対して帰属意識が高く、長く就業してきた人材ほど、転職回数は少ないものです。今回がはじめての転職活動という求職者も少なくありません。さらに言えば、履歴書の書き方に慣れている求職者は、実のところ少ないのが実情です。
書類選考という形で履歴書で判断するのではなく、できる限り面談の機会を得て選考するように心がけましょう。「応募者全員とお会いします!」といった呼びかけは、応募率の増加や来社率の改善にも繋がります。
面談後には「お礼」メールを送りましょう
面談後の「お礼」メールは、応募者側から送るのが一般的だと、イメージされる方もおられるでしょう。最近では、面談の後に
「お時間をいただきありがとうございました。○○様のご希望なども含め、社内でしっかり共有させていただき、○日までに選考結果をご連絡させていただきます」
といった、感謝の気持ちを伝えるメールを送る企業も増えています。
複数の企業に応募しているであろう求職者は、複数回の面談を受けることになります。自社との関わりをより印象付けるために、他社よりもメール回数を増やしたり、丁寧な応対が必要となってきます。リマインドメールの重要性についても同様の理由です。
まとめ
今回は来社率を改善する8つの対策と、最近のトレンドとして企業側からの「お礼」メールの実例をお伝えしました。ちょっとした気づかいや、ひと手間で、面接時の来社率は改善していきます。しかし、人事・採用担当者の方は日々の業務に追われ、なかなか細やかな応募者フォローまで実践できないということことも多いのではないでしょうか。
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