ギグワークとは?従来のアルバイトとの違いやメリット・デメリットを解説【人事採用担当向け】

3行でわかる!この記事の要約
  1. ギグワークとは仕事の「受注者」に近い働き方。継続した雇用関係が生じないことが特徴。
  2. 近年自由な働き方を希望している若者に注目されている働き方のひとつ最近話題のウーバーイーツの配達員などが該当します。
  3. 人件費のコストカットが期待できるので選択肢の一つとして利用を検討してみてもよいでしょう。

「人手が足りず、この業務だけ単発で仕事をしてほしい」
「雇用契約を結ぶことなく、必要な時だけ仕事をしてほしい」

このような悩みを抱えている人事・採用担当の方も多いのではないでしょうか。 そんな悩みを解決するひとつの方法として、「ギグワーク」が挙げられます。 ギグワークとは雇用を結ばずに単発の仕事をしてもらう働き方のことを指し、近年場所や時間にとらわれない働き方として注目を集めています。

フリーランスや日雇い労働者に近い、継続的な雇用を前提としてない「ギグワーク」をうまく使うことで、人手不足や採用費用の高騰を抑えることができるかもしれません。 この記事ではギグワークの概要や従来のアルバイトとの違い、ギグワークを利用するメリットやデメリットについてまとめてみました。

この機会にしっかりと理解して上手に活用していきましょう。

ギグワークとは?

ギグワークは2019年頃に米国で発祥した概念のことで、英語の「Gig(=一度だけの演奏や短いセッションを指すスラング)」+「Work(仕事)」が由来となっています。
短い時間だけ働き、そこに継続した雇用関係が生じないことが特徴で、最近話題のウーバーイーツの配達員などが該当します。

ギグワークでは「雇用主と労働者」という関係性ではなく、「仕事の発注者と受注者」といった業務委託契約に近い働き方になり、一定の場所に拘束されることがありません。
ギグワークと似たような働き方として「クラウドソーシング」がありますが、両者には納品義務が生じるかといった点で違いがあります。 クラウドソーシングでは企業側が業務単位での発注を行い、そこには納品義務や納期が生じる成果物ありきの取引がなされます。

しかし、ギグワークでは時間単位で業務が発注されることから、成果物は関係なく、納品義務や納期が存在しません。 一見、混同してしまいそうになりますが定義が大きく異なるため、注意しましょう。

また、ギグワークで働く人のことを「ギグワーカー」と呼び、ギグワーカーは基本的にアルバイトやパートのように継続的な雇用を前提としていません。 ギグワークは働き方の自由度が高いことに加え、従来のアルバイトで障壁とされていた拘束時間や人間関係などの問題が生じにくいことから、近年自由な働き方を希望している若者に注目されている働き方のひとつとなっています。

既にアルバイトではなく、ギグワーク求人をギグワーク求人専門の採用サービスに出している企業も増えており、使いようによっては企業に大きく貢献してくれるでしょう。

従来の派遣とどう違う?

前述したように、ギグワークは「単発・短時間で働けること」が大きな特徴であり、アルバイトと違って雇用契約がないことに加え、シフトの穴埋め要因のため、ギグワーカーの予定をもとにシフトを組む・調整するといった作業も必要ありません。

また、ギグワーカーは個人事業主として扱われることから、アルバイトや派遣社員を受け入れる際に必要な福利厚生に関する手続きも不要です。
そのため、ギグワークを募集したその日から業務にあたってもらい、その日に報酬を支払う事も可能です。 しかし、ギグワーカーを正式にパートやアルバイトとして継続採用することが禁じられているわけではないため、働きぶりを見て継続雇用の話を持ちかけることも可能です。

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ギグワーカーに仕事を任せるメリットとデメリット

まだ日本では周知され始めたばかりで馴染みのないギグワークですが、ギグワーカーとして仕事をしている人は増加傾向にあります。 そのため、今すぐではなくともこの先ギグワーカーに仕事を任せることを想定し、メリットやデメリットについて理解を深めておきましょう。

メリット

ギグワークを発注する側のメリットとして、主に次の5つが挙げられます。

  • 一時的な人手不足にも対応できる
  • シフトを組む手間がない
  • 必要な時間帯に必要なだけの人材を集められる

短時間での募集ができることから人件費を削減できる ギグワークでは労働時間に対する報酬と、ギグワークの仲介サービスに対する手数料を支払えばよく、人件費のコストカットが期待できます。

アルバイトではシフトを組んだり、そこに配置する人員の人間関係など様々な事情を考慮しなければなりません。 また、クラウドソーシングのような業務委託の形態をとる場合も、どういった業務にどの程度の作業レベルを望むのか、それらは誰が管理するのかといった人的な問題も生じるでしょう。
しかし、ギグワークの場合はそうした手間が生じません。 さらに、社会保険やオフィス整備などの福利厚生費も必要ないことから、結果として固定費の節約にも繋がるでしょう。

デメリット

メリットがある一方で、いくつかのデメリットがあります。

  • 教育や育成をするといった時間は基本的に確保できない
  • 誰が見てもわかるようなマニュアルをあらかじめ用意しておく必要がある
  • 個人情報漏洩の可能性

アルバイトや業務委託の場合、継続的な雇用関係を前提としていることから、一定の業務研修を実施できます。 しかし、ギグワークでは継続した雇用を前提としていないことから、ギグワーカーに対して教育や育成をする時間を確保することは基本的にできません。

そのため、ある程度知識が求められる業務にギグワーカーを雇う場合、誰が見てもわかるようなマニュアルをあらかじめ用意しておく必要があるでしょう。 また、ギグワークは基本的に対面ではなくインターネットを介して仕事のやり取りを行うため、個人情報が漏洩してしまう可能性を考えておくことが大切です。

発注者とギグワーカーが顔を合わせないまま業務がスタートし、場合によってはそのまま終了する恐れもあることから、今一度情報管理を徹底しておくように心がけましょう。

ギグワーク仲介サービスをピックアップ

ギグワークに対する理解を深めたところで、ここではギグワークの仲介サービスをいくつかピックアップしてみました。 今回取り上げた仲介サービスは以下の4つです。

  • Timee
  • GIGWORKS BASIC
  • シェアフル
  • LINEスキマ二

それぞれについて、見ていきましょう。

Timee

blank画像出典:【タイミー】スキマ時間にすぐ働ける!200万人が利用している単発バイトアプリ

「Timee(タイミー)」は働きたい時間と働いて欲しい時間をマッチングするサービスで、200万人を超えるワーカーが登録しています。 企業指定した条件をもとに、その条件に合う働き手を自動でマッチングしてくれるので、企業側が人材の選定に対して特に作業をする必要がありません。 また、マッチング率も90%以上となっており、前日や当日の募集でも人材を確保できます。

利用も簡単で、ログイン後に管理画面から簡単な情報を入力するだけで求人を掲載でき、最短1分で作業が完了します。 そして、ワーカーの勤務ドタキャンを防止するためのペナルティ制度をはじめ、過去に働いた実績や評価が見える機能も搭載していることから、安心して利用できるでしょう。

GIGWORKS BASIC

blank画像出典:GiGWorks Basic

GIGWORKS BASIC(ギグワークスベーシック)は、オンデマンドサービスやシェアリングサービスなどを展開するギグワークス株式会社様が運営するギグワークサービスです。
GIGWORKS BASICでは仕事の募集はもちろん、契約の締結から委託法終了の支払いまでを一括してサイト内で行うことができ、利用料金も「仕事成立の際に支払う報酬額の10%」と業界標準よりも安く設定されています。 Timeeなどに比べるとまだ求人掲載数が少ないものの、キーワードや仕事場所、報酬といった様々な条件からギグワーカーの検索が可能です。

注意点として、GIGWORKS BASICはあくまでプラットフォームであるため、利用に際して生じたトラブルについては当事者間で解決する必要があります。

シェアフル

blank画像出典:シェアフル

シェアフルは人手が足りないときにすぐに求人募集、採用が可能なギグワーク仲介サービスです。最短翌日から募集が可能なことに加え、成果報酬型となっていることから掲載料がかかりません。

また、企業は1日単位で求人を掲載できるだけではなく、就業条件明示・勤怠管理・給与計算・給与代行振込などの労務関連業務もシェアフル上で一元管理が可能です。 シェアフルではトライアル採用求人も出せるため、ギグワークとしての利用だけでなく中長期にわたっての雇用を前提としている場合にも人材を見つけやすいサービスでしょう。

そしてスカウト機能も搭載されており、気になるギグワーカーがいればプロフィールから直接声をかけることもできます。

LINEスキマニ

blank画像出典:LINEスキマニ<公式>|サービス紹介

LINEスキマニは2021年3月から運営が始まったばかりのサービスで、LINEアプリを使ってギグワーカーにアプローチできるのが最大の特徴です。 LINEスキマニでは最短当日の求人掲載が可能であり、急な欠員や人手不足の際も条件にマッチした人材を確保できます。

また、求人面のみならず労務面もLINEスキマニのシステム内で完結することから、人材募集における企業側の負担が最小限に抑えられるでしょう。 経験者採用機能はもちろん、ドタキャンの防止や給与立て替え機能も搭載していることから使い勝手もよく、リリースから日が浅いとはいえ今後注目されるギグワーク仲介サービスのひとつです。

まとめ

新しい働き方として認知を広げているギグワークですが、利用者のみならず企業側にとってもメリットがあり、今後もその波は拡大していくものと考えられます。

ギグワークの募集を扱うサービスはまだそれほど多くありませんが、人材不足や突然の欠員で悩んだ際は選択肢の一つとして利用を検討してみてもよいでしょう。

この記事が少しでも参考になっていたら、幸いです。

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この記事を書いた人
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採用Webマラボ編集部

採用に関するお悩みならお任せ!採用業界に精通しており、Indeedや求人ボックスなどの求人検索エンジンから、リスティング・ディスプレイ広告などまで幅広い知識を持った、採用Webマーケティングのコンサルタントなどが記事を執筆していますm(_ _)m

監修者
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辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を作り出した。
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