テレワークの導入に使える助成金(補助金)3選|新型コロナウイルス対策

テレワーク助成金の画像

※本記事は株式会社FlucleHRbase社会保険労務士事務所の社会保険労務士が監修しています。

新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、テレワークを実施する企業が増加しています。まだ実施していない企業においても、導入を進めたい経営者は多いのではないでしょうか。 しかし、テレワークにはシステム導入などの費用がかかってしまうことから、導入に踏み切れないケースが少なくないようです。 そこで今回は、テレワークの導入を検討する企業が活用できる、3つの助成金(補助金)を紹介します。

テレワーク導入に関しての準備と注意点については、以下記事で解説しています。
⇒ テレワークを導入するときの準備と注意点|ツール・ルール・マネジメントについて

働き方改革推進支援助成金
(新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース)

新型コロナウイルスの感染対策として、テレワークを導入する事業主を支援する助成金。働き方改革に関連するテレワーク導入の助成金(通常コース)とは別に設けられた、期間限定の特例コースです。

【計画申請締切】2020年5月29日(金)

支給申請の期限は7月15日です。

ただし、テレワーク導入のための取り組みを実施したあとの支給申請となるため、テレワークの導入を予定している企業は、早めに交付申請の手続きを行いましょう。 助成金の対象者や各種要件は以下の通りです。

働き方改革推進支援助成金の対象者

  • 新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークを新たに導入する中小企業事業主
  • ※実験的にテレワークを導入している企業も対象です。 ここでいう中小企業とは、労働者災害補償保険(労災保険)の適用であり、かつ以下に該当する企業を指します。

働き方改革推進支援助成金の対象企業の画像

画像出典:厚生労働省『働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)

助成要件と対象となる経費・取り組み

助成要件

2020年2月17日~5月31日において、以下の2つの要件を満たしていることが必要です。

  1. テレワークを実施した労働者が1人以上いる
  2. 助成対象となる取り組みを行う

助成対象の経費と取り組み

  • テレワーク用通信機器の導入・運用
  • 就業規則・労使協定等の作成・変更
  • 労務管理担当者に対する研修
  • 労働者に対する研修、周知・啓発
  • 外部専門家(社会保険労務士など)によるコンサルティング 等

ただし、パソコン、タブレット、スマートフォンは、テレワーク用通信機器に含まれません。 またテレワーク用に購入した端末でも助成の対象とならない場合があるため、申請の際には助成対象となる通信機器の基本的な考え方を理解しておきましょう。

○ 申請対象なるのは、在宅やサテライトオフィスでテレワークするための「必要性」「専用性」を満たしている場合です。この基準で2月17日以降に導入されたものを使ってテレワークを実施された場合は申請いただけます。

必要性:テレワーク実施のために必ず必要で、それがないとテレワークはできない

専用性:その機器(サービス)はテレワークを実施するためのみに使用され、他の用途や場所では使用しない

○ 上記の条件を満たしてない場合は対象になりません。

○ ソフトウェアやクラウドサービスの場合は、必要性、専用性を満たしているかを、システム構成図等を申請書に添付して条件を満たしていることがわかるようにしてください。

引用元:一般社団法人日本テレワーク協会『助成対象となる「テレワーク用通信機器」とは?』

助成金の支給額

テレワークの導入にかかった費用の2分の1が助成されます。1企業あたりの上限額は100万円です。

問い合わせ先と申し込み方法

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の問い合わせおよび申し込みの受付は、一般社団法人日本テレワーク協会(厚生労働省の委託事業者)により行われています。

問い合わせ先

■テレワーク相談センター 
[フリーダイヤル]0120-91-6479(受付時間:平日9:00~17:00)
[メール]sodan@japan-telework.or.jp
■東京テレワーク推進センター(東京都内の企業のみ)
[フリーダイヤル]0120-97-0396(受付時間:平日9:00~17:00)
[メール]suishin@japan-telework.or.jp

※通常は個別面談形式での相談受付を行っていますが、
 現在は感染症拡大防止のため電話もしくはメールでの問い合わせが推奨されています。

申請方法

申請は以下のいずれかの方法で行います。

  • 郵送

  • 相談センター窓口へ持参

  • メール(申請書原本は郵送)

交付申請書は、働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の 「申請様式、申請マニュアル」からダウンロードが可能です。
申請書の書き方はマニュアル(P12)を参照してください。 テレワーク相談センターでは、交付申請書チェックリストも用意されています(ダウンロード用URLあり)。

参考: 厚生労働省『働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)』

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事業継続緊急対策助成金(東京都のみ)

公益財団法人東京しごと財団が実施する、東京都内の中堅・中小企業を対象とした助成金です。テレワークの導入に必要な設備にかかる経費を助成します。

【申請受付締切】2020年5月12 日(火)※締切日必着

事業継続緊急対策助成金の対象者

  • 都内で事業を営んでいる中堅・中小企業等であること
  • 都内に勤務する常時雇用する労働者を2名以上、かつ申請日時点6カ月以上継続して雇用していること
  • 都が実施する「2020TDM 推進プロジェクト」に参加していること
  • 就業規則を作成して労働基準監督署に届出を行っていること(常時雇用する労働者が 10 人以上の企業等)

このほか、納税や法令違反の有無なども要件として定められています。詳しい要件は、以下からご確認ください。
公益財団法人東京しごと財団『事業継続緊急対策(テレワーク)助成金 募集要項』P3~4

対象となる経費と助成要件

事業継続緊急対策助成金は、国が実施する助成金とは異なり、パソコンやタブレットなども助成の対象です(ただし機器等の購入費は税込単価が10万円未満のものに限る)。

助成対象の経費

  • 機器等の購入費(例:パソコン、タブレット、VPNルーター)
  • 機器の設置・設定費 (例:VPNルーター等機器の設置・設定作業費)
  • 保守委託等の業務委託料(例:機器の保守費用)
  • 導入機器等の導入時運用サポート費 (例:導入機器等の操作説明マニュアル作成費)
  • 機器のリース料(例:パソコン等リース料金)
  • クラウドサービス等ツール利用料(例:コミュニケーションツール使用料)

ただし、経費として認められるには、以下のような各種条件があります。購入の際は助成対象の条件について必ず確認しましょう。

(1) 都内で実施する助成事業に要する必要最小限の経費のうち、支給決定日以後実績報告時までに支払いを終えた経費
(2) 助成事業に要する支払いが原則として口座振込である経費
(3) 使途、単価、規模等の確認が可能である経費
(4) 他の事業に要した経費と明確に区分できる経費
(5) 財産取得となる場合は、所有権が助成事業者に帰属する経費

引用元:公益財団法人東京しごと財団『働き方の改革東京モデル助成金追加募集要項(助成対象経費について)』

助成要件

助成金の申請には、以下2つの要件を満たしていることが必要です。

  1. 国、都または区市町村が実施する同一目的の助成金を受給していないこと
  2. 支給決定日以前に実施した取り組みではないこと

助成金の支給額

経費として認められた場合は全額助成されます。ただし、250万円が上限額です。

問い合わせ先と申し込み方法

問い合わせ先

(公財)東京しごと財団 雇用環境整備課 職場環境整備担当係
[電話]03-5211-2397(平日9:00~17:00 ※12:00~13:00および年末年始を除く)

申請方法

必要書類を揃え、以下の住所へ郵送にて提出します。

<申請書類の提出先>
(公財)東京しごと財団 雇用環境整備課 職場環境整備担当係
〒101-0065
千代田区西神田3-2-1 住友不動産千代田ファーストビル南館5階

※「事業継続緊急対策(テレワーク)助成金 申請書類在中」と明記
※簡易書留等で送付

必要書類は、事業継続緊急対策(テレワーク)助成金の「支給申請様式等」からダウンロードができます。

参考:公益財団法人東京しごと財団『事業継続緊急対策(テレワーク)助成金』

IT導入補助金2020(特別枠)

IT導入補助金は中小企業の生産性向上支援を目的に、2017年から実施されている補助金制度です。2020年度の一次公募は3月末に申請期間が終了していますが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、新たに「特別枠」の創設が決定。感染症による影響への対策や防止策を講じる事業者を優先的に支援します。

公募は5月上旬に開始される予定です。

IT導入補助金2020の対象者

新型コロナウイルスの影響を受けてITツールの導入が必要な事業者のうち、導入目的が以下のいずれかに該当する中小企業・小規模事業者

  • サプリチェーンの毀損への対応(製品供給を継続するために必要なITの導入)
  • 非対面型ビジネスへの転換(ビジネスモデルの転換のために必要なITの導入)
  • テレワーク環境の整備(従業員の労働環境整備のために必要なITの導入)

ここでの中小企業・小規模事業者は、以下のように定義されています。

IT導入補助金の対象企業の画像

画像出典:一般社団法人サービスデザイン推進協議会『IT導入補助金2020【特別枠】(申請の対象となる中小企業・小規模事業者等の定義)』

対象となる経費と助成要件

今回臨時で設けられた特別枠では、ハードウェアのレンタル費用も助成対象として認められています。 ただし、導入するITツールは、事務局に登録されたIT導入支援事業者およびITツールの中から選定しなければなりません。また、導入後は3年間にわたって効果報告が求められます。

助成対象の経費

  • ソフトウェアの購入費用
  • 導入するソフトウェアの利用に不可欠なハードウェアのレンタル費用(オプション、役務の費用を含む)

かつ、以下どちらかを満たすITツールが対象です。

  • 2020年4月7日以降、2020年5月10日以前に契約・納品・支払いが行われたもの
  • 「交付決定日以降」に契約・納品・支払いが行われるもの

助成要件

  • 日本国において登録されている個人または法人であり、日本国内で事業を行っていること
  • 新型コロナウイルスが与える影響を乗り越えるために必要不可欠な緊急なIT投資であること
  • 3年間の事業計画を策定し、従業員に表明していること(※)

このほか、申請に必要なIDの適切な管理や事務局への報告、情報の第三者提供などが申請要件として掲げられています。詳しい要件は、以下からご確認ください。

一般社団法人サービスデザイン推進協議会『IT導入補助金2020【特別枠】公募要領』 P5~P9

(※)IT導入補助金は本来、生産性の向上を目的に実施されている補助金のため、賃上げ目標等各種要件を満たす事業計画の策定が求められます。コロナウイルスの影響を受ける事業者は、来年度以降の3年間における計画策定が認められており、必須要件は公募開始後時点で確定する予定です。

補助金の支給額

補助金の支給額は30万円~450万円、補助率は3分の2以内と定められており、事務局から直接事業者に支払いが行われます。

問い合わせ先と申し込み方法

問い合わせ

2020年4月21日よりコールセンター機能を一時的に窓口を絞って再開しているようですが、繋がりにくいことが予想されます。繋がらない場合は以下のお問い合せフォームから問い合わせましょう。
IT導入支援事業 お問い合わせフォーム

申請方法

補助金の申請は、専用サイト「申請マイページ」から電子申請にて行います。ただし、申請はIT導入支援事業者とITツールの選定後に行えるため、 まずはIT導入支援事業者へ相談を行ってください。
IT 導入支援事業者一覧

申請には、gBizプライム(電子申請用のID)が必要です。 発行に2〜3週間程度かかるため、IDがない場合はBizプライムの新規取得を行っておきましょう。

(特別枠の公募開始後に変更となる可能性があります) 

参考:一般社団法人 サービスデザイン推進協議会『IT導入補助金2020』

まとめ

今回はテレワークの導入に活用できる、助成金・補助金を紹介しました。対象となる経費や条件はそれぞれ異なります。申請書類等に不備がある場合は審査に時間がかかってしまうため、必ず最新の情報を確認してから手続きを行うようにしてください。

またテレワークの開始には、テレワークに適した業務環境を作ることも大切です。
導入に必要な準備と注意点は以下の記事で解説しています。
⇒ テレワークを導入するときの準備と注意点|ツール・ルール・マネジメントについて

なお、新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者向けの助成金については以下の記事をご参考ください。
⇒ 新型コロナウイルス対策の助成金まとめ|中小企業向け支援

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記事監修:株式会社Flucle 代表取締役 兼 HRbase社会保険労務士事務所 社会保険労務士 三田弘道

Flucle三田様

株式会社Flucle 代表取締役 三田弘道

大阪大学、大阪大学大学院卒業。在学中に社会保険労務士を取得 人事労務支援を行うベンチャーに5年勤務後、起業 2009年、社会保険労務士試験合格 2012年、社会保険労務士登録

【主な実績】

  • 450社以上の就業規則を作成、主に中小企業のサポートを行う
  • 労務だけではなく、上場企業の人事制度構築も経験
  • 労務管理をWEBで完結できる「HRbase」を開発。ユーザー数は650社を突破