【採用方法】看護師の深刻な人材不足の現状|看護の人材確保に向けたおすすめの対策とは?

看護師の人材確保

医療従事者の中でも、特に人手不足が深刻化している看護師。資格保有者数が増加しているにも関わらず、人材確保は厳しさを増しています。

超高齢社会に突入している日本において、看護師需要の増大は避けて通ることができません。さらなる看護師不足が予想される中、これまで通りの医療を提供していくためには人材確保のための対策が不可欠です。

この記事では、看護師を取り巻く現状と人手不足の原因を踏まえ、人材確保に向けたおすすめの対策を紹介します。

看護師不足の現状

まずは、有効求人倍率と離職率から、看護師不足の現状を確認しましょう。

看護師の有効求人倍率

厚生労働省の発表によると、令和元年(2019年)における看護師の有効求人倍率(※)は、2.46倍。職種全体の1.42倍と比較して高い水準にあることが分かります。

平成26(2014)年から少しずつ減少していますが、厳しい状況は変わっていません。
看護師の有効求人倍率推移
参照:政府統計e-Stat 一般職業紹介状況『職業安定業務統計』 をもとに作成
※本統計では、看護師資格が必須の保健師、助産師も含まれます。

看護師の離職率

公益社団法人 日本看護協会が全国の病院8,300施設を対象に行った調査では、2018年度の看護師(正規雇用)の離職率は、10.7%でした。

公益社団法人 日本看護協会(2019年 病院看護実態調査)
画像出典:公益社団法人 日本看護協会『2019年 病院看護実態調査』

さらに都道府県別の離職率では、16都道府県が10%を超えています。

都道府県 離職率
東京都 14.5%
神奈川県 13.1%
千葉県 12.8%
兵庫県 12.6%
大阪府 12.4%
埼玉県 12.4%
滋賀県 12.3%
愛知県 12.0%
京都府 11.8%
福岡県 11.7%
北海道 11.0%
沖縄県 10.9%
奈良県 10.8%
鹿児島県 10.7%
大分県 10.6%
宮城県 10.2%

2019年 病院看護実態調査『都道府県別離職率』から10%以上の地域を抜粋

採用が難しい状況下において、10%を超える離職率は決して低い割合ではありません。また約30%以上の地域で離職率10%以上を記録していることから、看護師が定着する難しさも伺えます。

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看護師不足の原因

以下のグラフからも分かるとおり、実は看護師数自体は増加しており、労働力そのものが減少しているわけではありません。
看護師数の推移
参照:厚生労働省 平成30年衛生行政報告例『就業保健師等の年次推移』 をもとに作成

それではなぜ、看護師が不足しているのかを見ていきましょう。

看護ニーズの増大

すでに超高齢社会を迎えている日本では、看護ニーズが増大しています。看護師を必要としているのは、医療機関だけではありません。介護施設や在宅看護など、看護師による医療ケアを要するサービスの多様化が進んでいるためです。

一例として訪問看護利用者数の推移をみても、看護ニーズの増大は明らかです。
看護ニーズの多様化(訪問看護利用者数の推移))
画像出典:厚生労働省『訪問看護利用者数の推移』

2025年には、団塊の世代(1947年~1949年生まれ)が75歳以上になります。医療ケアを必要とする高齢者のさらなる増加が予想されており、看護師が求められるシーンは一層増加するでしょう。こうした社会背景も看護師の人手不足を加速させる要因となっています。

働く環境

看護師の場合、同じく人手不足の他業界とは異なり、賃金の水準は決して低くありません。そのため離職率の高さから看護師不足を考えた場合には、働く環境面での課題が挙げられます。

厚生労働省が2010年に行った調査では、退職理由としてもっとも多かったのが「出産・育児のため」でした。2番目には「結婚のため」が続くほか、働く環境に起因する退職理由が多く見られます。
看護師の退職理由
画像出典:厚生労働省『看護職員就業状況等実態調査結果』

家庭との両立の難しさや身体的な負担から、仕事を継続できない状況が生まれているのでしょう。

看護師の再就職(復帰)理由
画像出典:厚生労働省『看護職員就業状況等実態調査結果』

また、再就職の理由として「子育てにめどがついた」が2番目に多い点からは、子育てが一段落したなど状況が変われば仕事を続けたいと考える看護師が少なくないことも読み取れます。

看護人材の確保に向けたおすすめの対策

人材確保のためには、「看護師が辞めない職場づくり」と「新規採用」の両方を同時に進めることが大切です。人手不足の解消に向けて、医療機関や施設で取り組める対策を紹介します。

働く環境の改善

看護師の人手不足対策としてもっとも有効だと考えられるのは、離職の原因となっている働く環境の改善です。看護師として長く働き続けられる環境を整備しましょう。

例えば日本看護協会では、多様な勤務形態の普及を推進しています。

  • 働く時間の長さが選べる(短時間正職員/変形労働時間/ワークシェアリング)
  • 働く時間帯・曜日が選べる(時差出勤/フレックスタイム)
  • 交代制の働き方が選べる(同一の病棟内で2交代、3交代/夜勤の時間帯・回数の選択/日勤のみ・夜勤のみ勤務)
  • 業務にバリエーションがある(学校などで講義や技術演習を担当/専門看護師としての対外的な活動)
  • 常勤と非常勤、勤務形態が選べる(雇用形態や勤務形態の容易な変更)
  • 働く場所が選べる(勤務地限定職員)

家庭との両立ができる勤務形態や、身体的な負担を軽減する働き方を実現することで、在籍中のスタッフの離職を防止することはもちろん、復帰を希望する看護師の就職を促すことも可能です。

採用方法の見直し

2019年に厚生労働省が全国約8,400病院に対して行った調査では、看護師の採用方法は公共職業安定所(ハローワーク)がもっとも多く、それに続くのが民間職業紹介事業者でした。

画像出典:厚生労働省『医療・介護分野における職業紹介事業に関するアンケート調査』

78.7%を占める民間職業紹介事業者とは、看護師が採用できた場合に手数料を支払う、成功報酬型のサービスを提供する会社です。職業紹介事業者が募集要件を満たす看護師を紹介してくれるため、採用の確実性を高めることができます。

看護師の採用コスト(紹介会社に支払った手数料)
画像出典:厚生労働省『医療・介護分野における職業紹介事業に関するアンケート調査』

一方で一人あたりの採用コストが高く、病院にとって大きな負担となることは否定できません。先ほどと同じ調査では、91.8万円という結果もでています。

採用コストの高騰は仕方ない現象かもしれませんが、このままでは予算超過による採用活動の停滞も起こり得ます。そのような状況を避けるためには、効率的な採用手法を取り入れていくことも有効な対策のひとつです。

近年注目されている求人サービス

現在、求人市場では「求人検索エンジン」が存在感を増しています。求人検索エンジンとは、インターネット上の求人情報をまとめて検索できるサービスのこと。Yahoo! JAPANやGoogleの求人版と考えると分かりやすいでしょう。

例えば、求人検索エンジンのひとつであるIndeedは、日本でもっとも多くの求職者に利用されています(月間訪問者数2,800万人 2019年12月時点 SimilarWebより)。一般的な求人サイトとは異なり、掲載費は無料。求職者が求人票をクリック(閲覧)した場合にのみ、費用が発生する仕組みです。さらに求職者に表示される求人票は、位置情報や検索履歴などをもとに最適化されているため、応募効果の高いサービスとしても知られています。その優れたマッチング精度は、看護師の募集においても例外ではありません。

Indeedでは、日本全国に約26万人の看護師求職者がいる事が発表されています(2020年3月時点、以下画像の通り)。つまり、Indeedに掲載すると約26万人の看護師求職者にアピールできる可能性があるということです。無料で掲載ができるため求人票次第では採用コストも限りなく抑えられるかもしれません。

労働市場分析データの画像

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Indeedに求人情報を無料で掲載する方法!画像解説だから誰でも簡単

効率の良い採用手法を導入することで採用コストが抑制できれば、さらなる待遇改善や環境整備に予算を投入することも可能になるはずです。

まとめ

平成4年(1992年)に「看護師等の人材確保の促進に関する法律」が制定されて以降、政府主導によるさまざまな取り組みが行われていることはご存じだと思います。それでもなお続く人手不足は事態の深刻さを示しており、人材確保に向けた対策が必要です。