近年人気を集めており、ユーザーが右肩上がりで増え続けている「求人ボックス」。
企業が求人ボックスを使えば無料で人材募集を開始できますが、より効果を出すには有料の「リスティング広告」の活用がおすすめです。
当記事では、求人ボックス広告(リスティング広告)について、メリットや運用方法などを網羅的に解説します。リスティング広告について知りたい方はもちろん、求人ボックスの無料掲載で効果が出ずに悩んでいる方は、ぜひ当記事をお役立てください。
目次
求人ボックスとは
求人ボックスは、「求人検索エンジン」の代表的な媒体で、インターネット上の求人情報がここに集約されています。
求職者は求人ボックス上でキーワードをいれて検索をかけることで、それに応じた求人が自動的に表示されます。求人ボックスの求人が気になったら、求人内容に記載されたリンクから掲載元にとび、応募するという流れです。
利用者層のボリュームゾーンは20代後半から40代前半と幅広く利用されています。月間訪問者数は1,000万人以上。価格.comや食べログを運営する株式会社カカクコムが求人ボックスを手掛けていることもあり、安全性や信頼性が高いという特徴もあります。
※求人ボックスの特徴や料金、他の求人検索エンジンとの違いなどについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
→求人ボックスとは?特徴や掲載方法、料金や活用事例を解説!
※求人ボックスの運営会社について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
→求人ボックスの運営会社を紹介|実は『食べログ』や『価格.com』も運営する会社!
求人ボックスの無料掲載と有料広告
まずは求人ボックスの「無料掲載」と「有料広告」の違いについて整理します。無料掲載の2つの方法「直接投稿(採用ボード)」「求人ボックスとのサイト連携」と有料掲載の「リスティング広告」について説明します。
※求人ボックスの掲載方法について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
→求人ボックスの掲載方法とは?掲載料金は無料?使い方を徹底解説!
直接投稿(採用ボード)(無料)
求人ボックスに登録すると、企業ごとに「採用ボード」と呼ばれる求人の作成・管理画面が用意され、サイト上で求人を作成できるようになります。フォーマットの項目に沿って情報を入力していくだけで求人票が完成するので、初めてでも簡単に操作でき、最短でその日のうちに求人掲載をスタートすることが可能です。
※採用ボードの詳細についてはこちらのページで確認できます
→求人ボックス採用ボード|求人ボックス公式
求人ボックスとのサイト連携(無料)
「クローリング掲載」「XMLフィード連携」のいずれかの方法で、自分たちで準備した採用サイト・採用ページを求人ボックスに連携させる方法です。
「クローリング掲載」は簡単に表すと、他の求人広告媒体の情報を求人ボックスに転載するというイメージです。
求人ボックスをはじめスタンバイなどの有名な求人検索エンジンでも採用されていて、「クローラー」というプログラムを用い、インターネットを巡回したうえで求人情報を収集・掲載します。
自動的に行われるので、自社の採用ページさえ準備すれば基本的には掲載を「待つ」だけになりますが、問い合わせフォームから申請することも可能です。
XMLフィード連携は、自社の採用ページ・求人ページの情報「HTMLデータ」を、「XMLフィード」に変換して求人ボックスに読み込んでもらう方法です。クローリングよりも素早く掲載されますが、専門知識が必要になります。
※クローリング掲載やXMLフィード連携の方法について詳しく知りたい方はこちら
→求人ボックスのクローリング掲載とは?掲載方法や条件、直接投稿との違いについて解説
リスティング広告(有料)
「リスティング広告」は、求人ボックスのサイトにおいて、求職者の目に届きやすい広告枠に求人を表示する仕組みです。求人の露出が増えるので、結果的に応募を増やしやすくなります。
詳しくは次の見出しで解説しますが、料金体系としてクリック課金型が採用されており、企業ごとの予算に応じて使うことが可能です。
※サイト連携およびリスティング広告についてはこちらのページで確認できます
→求人ボックスリスティング広告|求人ボックス公式
求人ボックス広告(リスティング広告)の特徴
ではここからは、求人ボックス広告(リスティング広告)の具体的な特徴について紹介します。特に注目しておきたいポイントは下記の4点です。
クリック課金型
求人ボックス広告はクリック課金制(CPC(Cost Per Click))が採用されており、求人がクリックされるごとに料金が発生します。逆に言うと、求人が閲覧されない限り料金は発生しません。プランとしては「シンプルプラン」と「アドバンスプラン」があり、それぞれの特徴は下記のとおりです。
シンプルプラン | 設定項目が「1日あたりの予算」のみ。予算に応じて求人ボックス側が自動的に入札単価を調整します。 |
アドバンスプラン | 「入札方法」「入札単価」「ご利用予算」の3つを自分たちで設定します。柔軟度が高い一方で、効果的に運用するにはある程度のノウハウが求められます。 |
配信スケジュールの設定が可能
求人ボックスのリスティング広告では、「時間帯×曜日」ごとの単価を調整でき、時間帯は「0~7時」「8~15時」「16~23時」の中から選べます。
「日曜日は配信しない」「特に求人が見られやすいこの時間帯に単価を上げる」というように、より戦略的な運用が可能になるのです。
【出典】【リスティング広告】スケジュール別の配信設定|求人ボックス公式
注力キーワードを設定できる
特定のキーワードで検索したユーザーに対して、入札単価を上げて求人露出に注力することが可能です。注力ユーザーは「性別」「年齢」を掛け合わせて設定することもできるので、これらの機能をうまく活用すれば、限られた予算でも成果を出せるでしょう。
配信対象外ユーザーの設定が可能
除外キーワードを設定して、注力したくないユーザーには広告表示させないという設定もできます。例えば「20代~30代を採用したい」「未経験者を積極的に採用したい」という場合は、対象外のユーザーが検索し得るキーワードを想定して、それを配信対象外にします。
注力キーワードと配信対象外キーワードをうまく組み合わせれば、自社のターゲットに対するアプローチの精度がさらに高まります。
求人ボックス広告の運用方法
求人ボックスの運用方法としては「手動運用」と「自動運用」の2パターンがあり、それぞれの特徴は下記のとおりです。
手動運用
手動運用は、25円~1,000円の範囲で入札単価を自分たちで決めて運用する方法です。管理する労力はかかりますが、入札単価を細かく調整しながらより戦略的に運用したい場合におすすめです。
自動運用
自動運用は、設定した予算に応じて求人ボックスが入札単価を自動調整する仕組みです。
入札状況や競合状況、過去の実績などを踏まえて調整され、入札単価の上限を「300円」「500円」「700円」「1,000円」の中から選ぶことができます。
業務をできるだけ効率化したい場合や、初めての利用で運用ノウハウに自信がない場合などは、自動運用を使うと良いでしょう。
求人ボックス広告(リスティング広告)のメリットと効果
では、求人ボックス広告を使うことで採用に悩む企業にどのようなメリットがもたらされるのでしょうか。求人ボックス広告の持つ3つの独自の強みを解説します。
幅広いユーザーへのアプローチ
求人ボックスは求職者側も無料で利用でき、簡単に自分に合った求人が探せることから、幅広い求職者に利用されています。利用者層は20代後半から40代前半までが中心ですが、その他の年代も決して少なくありません。
月間訪問者数は2020年5月で500万人、2022年11月時点で800万人、そして2024年3月時点で1,000万人を超え、右肩上がりで増え続けています。多様な人材が利用している分、自社が理想とする人材にも求人を見てもらえる可能性が高まります。
予算を抑えながら運用できる
求人ボックス広告の予算の最低設定金額は500円/1日と、非常に少額から始めることができます。自動調整を使うとしても上限設定ができるので、必要以上に費用が発生する心配はありません。
また、広告の配信はいつでも停止できるので、「予算を調整したいので一旦止めよう」とそのときの状況に応じて採用コストを抑えることができます。
使いやすいデザインと細かい絞り込みが可能
日本企業の株式会社カカクコムが運営していることもあり、求人ボックスは設計が日本人向けです。ユーザーインターフェースがシンプルで親しみやすいので、直観的な操作で求人を管理できます。これまで求人媒体を活用してこなかった企業でも気軽に使えると言えます。
また、求職者はキーワードを詳細に設定することができるので、条件に合った求人が見つかりやすく、これは企業側からしてもミスマッチが減ることにつながります。
求人ボックス広告(リスティング広告)の活用事例
当社ネットオンでも求人ボックス広告の運用支援が可能で、これまでさまざまな業界・業種の企業様をご支援してきました。そこでその中から、求人ボックス広告を活用することで採用成功につながった事例を3つ紹介します。
※求人ボックスの運用を代理店にするメリットについて知りたい方はこちらをご覧ください
→求人ボックス運用は自社運用と代理店依頼、どちらがおすすめなのか徹底解説!
事例1:広告を活用することで、閲覧数と応募数が増加
業界:運送業
【課題】
無料掲載だと応募が来ず、応募0件の状態が数か月続いていました。
【施策】
求人ボックス広告(リスティング広告)を活用し、まずは5万円の予算を設定して広告配信を始めました。
【改善結果】
電話応募も合わせると、1か月で10件の応募獲得に成功。また無料掲載時は1か月の閲覧件数が30件ほどでしたが、広告を利用することで閲覧数が1か月520件にまで増加しました。
事例2:ターゲットに配信することで有効応募率の改善に成功
業界:人材紹介
【課題】
ターゲットとなるユーザー層からの応募率が低く、応募数の獲得につながらない状況が続いていました。実際に、応募者のうち採用基準を満たす人材の割合(有効応募率)は30〜40%前後と低い数値でした。
【施策】
採用基準を満たさない求職者からの応募を防止するために、配信対象外ユーザー機能を利用し、対象外の属性に対して広告が配信されないよう設定しました。
【改善結果】
ターゲットとするユーザーに確実に求人が届くようになり、有効応募率が上昇。施策実施後の応募数は12件で、有効応募数は8件。割合で言うと66%にまで上がりました。
事例3:キャンペーン機能を活用し、クリック単価の削減に成功
業界:人材紹介
【課題】
求人を掲載しても効率的な運用ができず、閲覧数と応募数がなかなか増加しないことで悩んでいました。
【施策】
キャンペーン機能を活用し、応募率やクリック率を基に効果が出ている求人とあまり効果が出ていない求人をグループ分けして、キャンペーンを作成。そのうえで予算を設定して無駄のない広告運用を図りました。
【改善結果】
効果が出ている求人グループに効率的に予算を設定することで、10円~20円のクリック単価削減に成功。また、閲覧数が増加することで、比例して応募数も増加しました。
改善前 | 改善後 | |
予算 | 200,000円 | 200,000円 |
クリック単価 | 40円 | 30円 |
閲覧数 | 5,000回 | 6,700回 |
応募数 | 33件 | 44件 |
まとめ
求人ボックス広告(リスティング広告)は、クリック単価型の有料サービスで、自社の予算に応じた運用ができます。求人ボックス自体、ユーザーの年齢層や業界・職種、雇用形態が幅広いので、求人ボックス広告をうまく活用できれば、理想的な人材の採用に近づくでしょう。
なお、「求人ボックス広告(リスティング広告)を利用したい」と考えている場合は、採用マーケティングツール「採用係長」がおすすめです。求人ボックス広告の豊富な支援実績を持つ専門スタッフがそろっていて、皆さまの採用成功をサポートしますので、気になる方はぜひお問い合わせください。
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