インフルエンサー採用とは?インフルエンサー採用のメリット・デメリットを解説!

インフルエンサー採用

40代までのほとんどの人がスマートフォンを持っていると言われている昨今、人々の「情報の取り方」にも大きな変化が訪れ、今やテレビ・ラジオ・新聞だけでなく、個人がいつでもネット上で情報を取れる時代になりました。

それに伴い、影響力のある「芸能人」や「著名人」から発信される情報だけでなく、近年では「一般人」から発信される口コミやレビューが、最も力を持ちつつある時代になってきていると言われています。

これは、たとえば「CMで見た商品を欲しいと思ったがすぐには購入せず、一度口コミやレビューをチェックする」といったように、私たち消費者層と最も目線の近い一般人からの情報が、最も信頼の置ける情報のように感じられるようになったことが要因としてあげられます。

そして、そういった一般人の中でも、特に影響力の大きい(情報発信力の高い)人は「インフルエンサー」と呼ばれており、これからの企業のブランド戦略手法の一つとして、徐々に注目されるようになってきました。

今回は、そんな「インフルエンサー」を積極的に企業マーケティングに取り入れていく取り組み、「インフルエンサー採用」について解説していきます。

インフルエンサーとは?

そもそも、インフルエンサーとは、『SNSを中心に活動し、他者の購買行動に大きな影響を与える人物で、多くのフォロワーを持つ人物』と定義付けられています。

さらにそこから細かく見ると、

  • ブロガー(Blogger):ブログ上で日記やコンテンツを配信し多くのPVを獲得する
  • ユーチューバー(YouTuber):動画共有サービスYouTubeで圧倒的人気を博している
  • インスタグラマー(Instagrammer):写真共有サービスのInstagramで大勢のフォロワーがいる

…などに分類されることもありますが、いずれも「インフルエンサー」に含まれます。

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インフルエンサー採用とは?

では「インフルエンサー採用」とは一体なんなのか?
それは「インフルエンサーを自社採用して、企業や商品のPRをしてもらおう」という取り組みです。

もちろん、自社でSNSアカウントを作成し、育てていくのも手法の一つです。
しかし、アカウントの立ち上げ直後についてはフォロワーも少なく、またSNSでの発信能力はすぐに身に着けられる技術でもないので、社内で育成を進めようとすると時間と労力がかかります。

そこで、既にフォロワーも多く影響力の高いインフルエンサーを自社採用することで即戦力になってもらい、なおかつSNSでの発信ノウハウも自社に蓄積させていこうという発想のもとにおこなわれるのが「インフルエンサー採用」です。

インフルエンサー採用のメリット・デメリット

しかし、一見するとメリットの多いように感じられる「インフルエンサー採用」ですが、実際のところはデメリットも多いので、すぐに飛びつくのではなく、しっかりと検討したうえで導入されることをオススメします。

メリット

外部委託に比べてコストの削減や手間を抑えられる

1回ごとに外部委託してPRを打つよりも、インフルエンサーを自社採用して定期的にPRを打つ方が、長期的な観点においてはコスト削減や効率化につながります。

ブランドの認知拡大や新しい消費者にリーチができる

社内的な視点ではなく、ある意味外部からの新たな視点を持ったインフルエンサーを採用することで、これまでリーチができていなかった新たな層の消費者に対するブランド認知度を高められることが期待できます。

影響力を自社のPR戦略に活用できる

既に影響力が高く、SNS運用に長けているインフルエンサーを採用することによって、写真の撮り方や文章の書き方など、インフルエンサーの持つSNSマーケティングノウハウを自社に蓄積させることができます。それにより、社内でのインフルエンサーの育成につながり、ゆくゆくは自社のPR戦力に大きく活用できるようになります。

デメリット

求めるターゲット層と合わなければ効果が発揮されない

インフルエンサーは、既に特定合層のフォロワーコミュニティを形成しています。そのため、そのコミュニティがそもそも自社で求めているターゲット層とマッチしているかどうか慎重に見極めなければ、採用したものの自社のブランドイメージや積み重ねてきた信頼を失う恐れもあります。

イメージやレベルに合わない場合もある

どんなにフォロワー数が多くても、ブランドイメージとインフルエンサーのイメージがマッチしなければ効果は上がりません。 インフルエンサーにも得意・不得意があります。

たとえば「ファッション」や「化粧品」などのブランド認知拡散は得意でも、それ以外の分野については苦手といった場合も十分あります。

そのため、選考の段階でインフルエンサーの得意/不得意、レベル感、また自社ブランドイメージと合っているかどうか、しっかりと見極める必要があります。

投稿内容によって誤解または炎上するリスクがある

SNSは短時間で多くのユーザーに認知してもらえる反面、悪評に関しても一気に広まる性質を持ちます。そのため、投稿内容についての誤解や炎上のリスクと常に隣り合わせなので、毎回の投稿内容はダブルチェックを行うなど、念入りに確認を怠らないよう注意が必要です。

インフルエンサー採用を行う際のポイント

求める能力を備えているか採用時に見極める

インフルエンサー採用はまだまだ新しい採用手法であるため、「フォロワーが〇人以上いればよい」といった単純な判断ではジャッジできず、また明確な判断基準もないのが実情です。

そこで、実際にインフルエンサー採用を行っている企業が設けている基準例を以下にまとめていますので、採用を検討される際の参考にしていただければ幸いです。

基準を決める際は、以下の複数の条件を組み合わせ、自社の社風などと照らし合わせながら選定すると良いかと思います。

  • インフルエンサーのイメージが自社イメージと合致していること
  • フォロワーが一定数以上いること
  • フォロワーのコミュニティや年齢層が自社ターゲット層と合致していること
  • 数ヵ月以内に一定数の「いいね」を獲得していること
  • 選考中に指定のハッシュタグをつけた投稿で、一定数以上の「いいね」を獲得できること
  • SNSの運用マナーに問題がないこと

特に、上記のうち「自社とのマッチング度」が一番大切なポイントです。そのため、選考時に実践的な課題を課すなどして見極めるのも良いでしょう。また、その際には正しく実力を見極めるために、企業側もSNSに慣れている人材を担当させると良いでしょう。

明確に採用ルールを決め、慎重に運用する

ネガティブ、否定的、差別的な内容の投稿は、場合によっては企業イメージを損ねてしまいかねません。あらかじめ、そういった投稿をしない人物かどうか、直近だけでなく数ヵ月の投稿をさかのぼってチェックのうえ採用することはもちろん、採用後に関してもそういった投稿をしないよう明確なルールを相互に決めておくようにしましょう。

また参考までに、近年では「ステルスマーケティング」と呼ばれる、企業のPRや広告である旨を伏せての投稿は嫌われる傾向があります。そのため、インフルエンサーを採用し、SNS発信する際は、広告である旨を明記したうえで投稿するなどの細かいルール選定も重要になるかと思います。

戦略の評価について明確なルールを設定する

SNSでの投稿は発信するだけでなく、どれくらいの反響があったのかの結果を測定のうえ、次の発信に活かしていかなければ大きな効果は見込めません。

定期的に反響を測定し、フィードバックを行うことはもちろん、毎回の発信の前に「どの層に、どれくらいの反響があれば成功とするか」の目標を明確にしておくことも重要です。

インフルエンサー採用の導入企業を紹介

最後に、実際にインフルエンサー採用を導入している企業を紹介します。選考において「優遇措置」を設けている企業も多いようですので、参考にしてみてください。

OWNDAYS

OWNDAYS様画像出典:https://www.odsaiyou.com/influencer/

株式会社オンデーズ様は、メガネやサングラスの製造・販売をメインとして、世界中で幅広くチェーン展開を行っている企業です。会社の役員もSNSに力を入れており、公式HPにて自身のTwitter・Facebook・ブログページを公開しているのが特徴的です。

条件:「Twitter」「Instagram」どちらかのフォロワー数10,000人以上
優遇措置:選考一部免除・優遇、または選考過程でプラスの評価として加味

CyberBuzz

サイバーバズ様画像出典:https://www.cyberbuzz.co.jp/2018/02/19-sns1300.html

株式会社サイバー・バズ様は、SNSの運用代行を請け負ったり、インフルエンサーと企業を結びつける自社サービスSNSの運用代行などの自社サービス展開、その他インターネット広告などの代理販売を手がける企業です。自社でインフルエンサーに関するサービスを展開するなど、インフルエンサーの活用に長けており、他企業よりも一歩先んじているのが特徴的です。

条件①:
・Instagram、Facebook、Twitter、YouTube、TikTokいずれかのSNSでの直近1ヶ月以内の1投稿でいいね!数が500以上ついている方
・Instagram Reelsの直近1ヶ月以内の1投稿で10,000再生以上されている方

条件②:
・Instagram、Facebook、Twitter、YouTube、TikTokいずれかのSNSでの直近1ヶ月以内の1投稿でいいね!数が1,000以上ついている方
・Instagram Reelsの直近1ヶ月以内の1投稿で50,000再生以上されている方

優遇措置:①書類選考免除 ②最終面接

TOKYO BASE CO.,LTD RECRUIT

株式会社TOKYO BASE画像出典:https://recruit.tokyobase.co.jp/news/jinji/influ/

東京を起点として、全世界にブランドの認知を広げているセレクトショップ企業です。自社のブランドをもち、全世界へ発信していくことを理念として掲げていることから、インフルエンサーとの親和性が高い点が特徴的です。

条件:Instagramフォロワー2,000人以上、またはWEAR フォロワー1,000人以上
優遇措置:選考の短縮と早期の内定

まとめ

まとめ 今回は、近年注目度が高まってきている「インフルエンサー採用」についてご紹介しました。

インフルエンサーは特定のターゲット層に対して大きな影響力を持つため、ブランド認知やPRにおいて高い効果を期待できる反面、SNSの性質から運用方法を誤ると企業イメージを一気に低下させてしまうリスクもあります。

そのため、インフルエンサーを採用する際は、選考の段階でしっかりと自社とマッチングしているかどうかを見極め、採用してからも明確な運用ルールを設けることが重要です。
正しく運用を行いながら、企業側の意見を押し付けるのではなく、インフルエンサーの意見も取り入れて円満なコミュニケーションを取っていくことによって、これまでになかった新たな視点や価値を創出していくことができるでしょう。

「インフルエンサー採用」は今後の企業ブランド戦略の一手として間違いなく伸びてくる手法です。今回ご紹介した内容が、これから「インフルエンサー採用」を検討している企業様にとっての一助となりましたら幸いです。

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この記事を書いた人
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採用Webマラボ編集部

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監修者
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辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を作り出した。
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