外食・サービス業界において獲得競争が激しいアルバイト採用。苦労して採用したものの、アルバイトが定着せずに悩んでいる店長や採用担当者は多いのではないでしょうか。
アルバイトの採用面接では、応募者のコミュニケーションスキルや仕事への意欲、ストレス耐性のほかに「定着して長く働いてくれる人材かどうか」をしっかりと見極める必要があります。
本記事では、アルバイトの採用面接を成功させるためのチェックポイントや採用のミスマッチを見抜く質問・タブーな質問をピックアップしてご紹介します。
目次
アルバイトの採用を成功させるために
アルバイトの採用面接では応募者の特性を見極めるだけでなく、応募者に「このお店で働きたい!」と思ってもらう必要があります。 面接官は「お店の顔」として誠実な態度で応募者に接し、応募者の本来の姿を引き出せるような質問や雰囲気づくりを心掛けましょう。
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店長・採用担当者が気をつけるべきこと
応募が来たら即日程調整!
アルバイト採用を成功させるカギは、応募へのレスポンスの速さです。応募が来てもレスポンスの遅れによって応募者を取り逃してしまうケースは多いです。応募が来ればすぐに連絡を取り、面接の日程調整を行いましょう。 その際、メールより電話での連絡がおすすめです。直接会話をすることで応募者に安心感を与え、スムーズに日程調整を行うことができます。
︎ 迅速な対応とリマインド連絡
面接の日程が確定したあとも、応募者から連絡や質問が来れば迅速に対応し、面接忘れを防止するためのリマインドメールを送りましょう。 例えば、面接を2週間後に予定している場合は面接の1週間前と3日前または前日にリマインド連絡を行うと良いでしょう。
面接場所の確保
面接は勤務場所の店舗で行う場合がほとんどですが、驚くことに「レジの前で立ち話をするような面接」を経験した応募者もいます。時間を作って受けに行った面接で丁寧に扱われていないと感じれば、そのお店で働きたいと思う人はいないでしょう。 落ち着いて話せる環境や空間を用意することは面接に来てくれた応募者への礼儀です。 下記の注意ポイントを参考に、「採用するまでは応募者もお客様」という気持ちを持って誠実な対応を心掛けましょう。
<注意ポイント> ・落ち着いて話せる空間や環境を用意できているか? ・店舗の入口や店舗内を綺麗にしているか? ・ゴミや煙草の吸い殻などを放置していないか? ・書類やスタッフの荷物が散乱していないか?
労働条件の擦り合わせ
応募者が希望する給料や1週間・1ヶ月単位での勤務可能日数をヒアリングした上で、店舗側の条件とマッチするかどうかを確認します。 応募者と店舗の双方が納得できる雇用関係を結ぶために、必ず面接で労働条件の擦り合わせを行いましょう。
スピーディーな合否連絡
アルバイト採用を成功させるためには、合否連絡のスピードとタイミングが重要です。合否連絡が遅ければ、諦めて他のアルバイト先へと気持ちを切り替えてしまう応募者もいます。 面接で好印象を持った応募者にはその場で採用を伝えることも想定し、当日に採用を伝えない場合でも数日以内に合否連絡を行いましょう。
アルバイトの採用面接で重視するべきポイントとは?
面接では応募者のどのようなところを評価すれば良いのでしょうか。 3つの重視するべきポイントを解説します。
誠実さやマナー
身だしなみは整っているか、目を見て話しているかなど、非言語コミュニケーションに着目することも重要です。特に接客業・サービス業の場合はこのような非言語コミュニケーションも採用の判断基準となるでしょう。 ほかにも挨拶や敬語などのビジネスマナーはもちろん、面接の開始時間に遅れなかったか、遅刻をした場合は事前に連絡があったかどうか。これらは誠実さや社会人としてのルールやマナーを備えている人物であるかを判断するための大切なチェックポイントです。
仕事への意欲
アルバイトの早期離職は、採用コスト・教育コストの大きな損失です。その原因の一つとして挙げられる採用のミスマッチを回避するためには、仕事に意欲を持って取り組み、店舗に定着して長く働いてくれる人材かどうかを見極めなければなりません。 このあとの「アルバイトの採用面接で確認するべき質問事項」で詳しく解説します。
人柄と相性
応募者が「店舗にマッチする人柄(特性を持っているか)」かどうかも判断するべき重要なポイントです。例えば接客業・サービス業の場合、「明るくハキハキと対応できるか」「自発的にスタッフとコミュニケーションを取ることができるか」などを含め、店舗にマッチする人柄かどうかを面接の中で判断する必要があります。
アルバイトの採用面接で確認するべき質問事項
短時間の面接で応募者を見極めるために「どんな質問をするか」は重要ですが、質問の回答から「見極める力」も必要です。 また、面接の前に業務内容の詳細に加えて仕事の魅力やメリット、どんなスタッフが働いているか、採用後の研修や教育体制についても伝えておくと良いでしょう。 応募者の不安を取り除き、より明確に働くイメージを持ってもらうことでモチベーションの向上が期待できます。 上記で述べた「アルバイトの採用面接で重視するべきポイント」を参考に、具体的な質問事項を考えてみましょう。
仕事への意欲を確認する質問
働く意欲が高い応募者ほど、店舗や仕事内容について事前に調べているものです。応募の理由についても具体的に答えることができるでしょう。
<質問例> 「この仕事に応募した理由は何ですか?」 「お店のことは知っていましたか?」 「このお店を選んだ理由を教えてください。」 「仕事で挑戦したいことや目標はありますか?」 「(接客業・サービス業の場合)人と接することは好きですか?」
人柄や特性を判断する質問
応募者の特性を判断する上で「ストレス耐性」と「課題解決力」も重要です。 これまで失敗や挫折を経験した時にどのように向き合い、どのように対処したかを質問することで、ストレス耐性と課題解決力を把握できます。 人間関係や仕事においてストレスを感じるポイントは人それぞれ。どんなことにストレスを感じるのかを知ることで応募者の求める働き方を判断できます。 ストレス発散方法についての質問では、セルフマネジメントができる人材かどうかを判断できます。
<質問例> 「周りからどんな人だと言われますか?」 「自分のことをどんな性格だと思いますか?長所と短所を教えてください。」 「これまでに挫折した経験はありますか?その時どのように対処しましたか?」 「(仕事の具体的な状況を説明して)○○な場合、あなたならどうしますか?」 「ストレスを感じる時はどんな時ですか?ストレスの発散方法はありますか?」
店舗との相性を判断する質問
採用後のトラブルやミスマッチを回避するために労働条件の確認はもちろん、応募者が望む職場環境と店舗の職場環境が一致しているかどうかも確認しましょう。
<質問例> 「週(月)に何日働きたいですか?」 「シフトに入れない曜日・時間帯はありますか?」 「いつから働くことができますか?」 「給料の希望はありますか?」 「どのような環境で働きたいですか?」
面接の最後には必ず「応募者が質問する時間」を
面接中に不明点や不安を解消することで面接の満足度を高め、採用のミスマッチを防ぐことができます。 合否結果の時期と方法(電話・メールなど)についても伝えておきましょう。
注意!面接で聞いてはいけないNG質問
家族や交際相手、その他生活環境に関する質問は応募者の適性や能力に関係がない事柄です。また、緊張を和ませる方法としても適切ではありません。 面接官は応募者の基本的人権を尊重し、不信感や不快感を与える質問はしないように注意しましょう。
<NG質問>
- 本籍や出生地に関すること
- 家族に関すること(職業・続柄・健康・地位・学歴・収入・資産など)
- 恋愛や交際相手の有無
- 住宅状況に関すること(間取り・部屋数・住宅の種類・近隣の施設など)
- 生活環境・家庭環境に関すること
<タブーな話題>
- 宗教に関すること
- 支持政党に関すること
- 人生観や生活信条など
- 思想に関すること
※近年は様々な口コミサイトが存在し、SNSでもすぐに情報が拡散します。「応募者が不快に感じる可能性のある質問はしない」ことを心掛けましょう。
まとめ
定着するアルバイトの採用を成功させるためには、面接での見極めが最も重要です。しかし、応募者を見極めて採用すれば終わりではありません。 アルバイトの定着率が高い店舗を実現するためには、採用後も引き続き働きやすい職場づくりとともに、アルバイトの成長を支援していくことも大切です。 ぜひ、今回の記事を「定着するアルバイト」の採用面接に役立てていただければ幸いです。
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