今や、人々の生活の一部となっているGoogle。
そのGoogleの検索画面やマップにおいて、企業・店舗の情報を掲載できる機能が「Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)」です。
実際に、Googleビジネスプロフィールが集客に役立っているケースは多くあります。「Googleビジネスプロフィールを活用したい」と考えている企業・店舗は多いでしょう。
今回は、このGoogleビジネスプロフィールについて、メリット・デメリットや効果的な活用方法などを解説します。
目次
Googleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)とはGoogle提供の店舗向けツール
Googleビジネスプロフィールは、企業や店舗の情報がGoogle検索とGoogleマップの検索結果に表示される無料サービスです。
ユーザーとして来店時に情報や口コミを確認したりと、実際に日常生活で活用している人もいるかと思います。
詳細は後述しますが、Googleビジネスプロフィールには下記のようにさまざまな情報を掲載できます。
【Googleビジネスプロフィールに掲載できる情報】
- 所在地
- 電話番号
- 営業時間
- 衛生・安全対策に関する情報
- 写真やロゴ
- 企業・店舗の特色 など
イベント掲載や口コミ返信をはじめ、顧客とのつながりを生むことのできる機能も充実しています。
企業・店舗主体の情報発信だけでなく、顧客とのコミュニケーションにおいてもGoogleビジネスプロフィールが役立つのです。
Googleビジネスプロフィールのメリット
では、Googleビジネスプロフィールを利用することで、企業・店舗にどのようなメリットがあるのでしょうか。注目しておきたい4つのメリットについて解説します。
無料で利用できる
Googleビジネスプロフィールは完全に無料で利用できます。
自社情報の掲載やイベント情報発信、写真掲載など、さまざまな機能を無料で活用できるため、広告費用をかけずにオンライン上での存在感を高めることが可能です。
本来、情報発信のために広告サービスを使うと数万~数十万円の費用がかかりますし、SNSなどを使うにも時間や労力を要します。完全無料で利用できることは、小規模な企業・店舗にとって特に魅力的です。
なりすましの防止ができる
Googleビジネスプロフィールの利用にあたっては、その企業・店舗のオーナーであるかの確認作業があります。そのため、インターネット上のなりすましを防止することが可能です。
近年はインターネットで気軽に情報を発信できるようになりましたが、その分、なりすましは大きな課題のひとつとなっています。なりすましによる詐欺や誤解を防ぐことで、自社の信頼性をしっかりと担保できます。
検索ユーザーに見つけてもらいやすい
▲PC画面でのGoogleマップ上の表示
▲スマホ版での表示
Google検索結果やGoogleマップ上に正確な情報が表示されるため、顧客は営業時間や場所などをすぐに把握し、店舗に訪れやすくなります。
例えば、街を歩いているときにスマホでマップを開き、「このあたりでランチができる店ないかな?」と検索をかけたら、一番近くに自店舗が表示されたとしましょう。元々は自店舗のことを知らなかった顧客が、Googleビジネスプロフィールをきっかけに来店するのです。
データの分析が可能
Googleビジネスプロフィール上のパフォーマンスをトラッキングして、顧客の行動やインタラクションに関するデータを分析することができます。一例を挙げると、下記の指標について分析可能です。
- どんなワードで検索されたか
- プロフィールを閲覧したユーザー数
- マップでのルート検索
- 通話ボタンのクリック数
- Webサイトのクリック数
- 顧客が予約完了した数 など
アクセス解析やレビューの評価などの情報を活用することで、ビジネスの改善点や顧客ニーズを把握しやすくなります。
Googleビジネスプロフィール上の施策だけでなく、企業・店舗としてのマーケティング戦略の立案や業績向上につなげることができます。
【参考】
ビジネス プロフィールのパフォーマンスとインサイトを確認する|Googleビジネスプロフィールヘルプ
Googleビジネスプロフィールのデメリット
Googleビジネスプロフィールは便利な機能ですが、企業・店舗にとってデメリットとなる可能性もあります。メリット・デメリットの両方を踏まえて、利用を検討することが重要です。
低評価や悪質な口コミが投稿されることも
時には、不正確な情報や悪質な口コミが投稿されることもあります。
身に覚えのない理由で「1」の評価が付けられたり、客観的に見て明らかに嫌がらせな内容が投稿されたり、運営にマイナスの影響をもたらすリスクがあるのです。
一方で、詳細は後述しますが、悪質なレビューをGoogleに削除依頼することができます。
ビジネス情報を勝手に書き換えられる恐れ
Googleビジネスプロフィール上のビジネス情報に対して、一般ユーザーでも修正提案ができます。この提案内容をもとに、Googleが独自の判断で書き換えることがあるので、誤った情報や不正確な情報が投稿される可能性があります。
ただし、企業側がGoogleに依頼して審査を通したうえで、情報を修正することは可能です。
Googleビジネスプロフィールのガイドラインを必ず確認しましょう
利用する際には、Googleビジネスプロフィールに関するガイドラインやポリシーに従う必要があります。
これらのガイドラインを無視すると、ビジネス情報の削除やアカウントの停止などのペナルティが科されるかもしれません。故意の違反でなくてもペナルティの対象となりうるため、利用する前に一度目を通しておきましょう。
※ガイドラインを確認したい方はこちらから
ビジネス プロフィールに関連するすべてのポリシーとガイドライン
Googleビジネスプロフィールの登録方法とは
Googleビジネスプロフィールの登録は、下記2つのケースに分けられます。
- 未登録の場合:新規でビジネスの作成を行う
- 既に登録されている場合:「オーナー認証」を取得する
それぞれ、登録にあたってどういった作業が必要なのかを解説します。
未登録の場合は新規でビジネスの作成を行う
利用が初めての場合は、新しくビジネス作成をする必要があります。
Googleビジネスプロフィールに登録・ログイン後、表示される指示に沿って入力作業を進めましょう。
作成手順
具体的な作成手順は下記のとおりです。難しい作業はなく数分で完了します。
- 「プロフィールの作成」からビジネスの名前を入力する
- 業種を検索して「次へ」をクリックする
- 実店舗なのか拠点を構えているかを選択する
- サービスの提供地域を入力する
- 電話番号とWebサイトのURLを入力する
- オーナー確認をする
なお、「プロフィールの作成」は下の画像のようにヘルプページから選択できます。
既に登録されている場合は”オーナー認証”の取得
オーナーがビジネス作成をしていなくても、Googleが検索エンジン上の情報をもとに自動作成することがあります。そういった場合は、「オーナー認証」を取得するだけで利用をスタートできます。
オーナー認証は、ビジネス情報内に表示される「このビジネスのオーナーですか?」から行います。自動作成された情報が間違っていることは珍しくないため、一つひとつ自分の目で確認したうえで認証を完了させましょう。
【出典】
Googleでのビジネス確認|Googleビジネスプロフィールヘルプ
Googleビジネスプロフィールの活用方法とは
では、Googleビジネスプロフィールを実際に活用する場合、どのようなポイントを抑えると効果的なのでしょうか。ここでは、Googleビジネスプロフィールを集客につなげるために、活用時に意識したいことを解説します。
プロフィールの最新化
プロフィールに掲載する情報をすべて最新のものに更新しましょう。
まとめて更新するよりも、適宜更新することがおすすめです。
古い情報を掲載したままにすると、「顧客が誤った情報を理解して来店機会を逃がす」「企業・店舗の信頼性が下がる」といったリスクが考えられます。
店舗内の写真を掲載
店舗内の写真を掲載すれば、「どんな店なんだろう」と関心を持つユーザーに具体的なイメージを持ってもらうことができます。
例えば飲食店であれば、人気メニューの写真を掲載すれば「これが食べたい!」「インスタ映えしそう」など、来店のきっかけを生むことにつながるかもしれません。
投稿機能でキャンペーンなどの最新情報を発信
投稿機能を使えば、キャンペーン情報をはじめ、顧客にとってのお得な情報を定期的に発信することができます。来店を促すことはもちろん、定期的な情報発信が企業・店舗の信頼につながるでしょう。
Googleビジネスプロフィールは、「近所に良い店を探している」「旅行先にどんな店があるのだろう」というような、潜在顧客に閲覧されることも多いです。継続的な投稿が、思わぬ顧客獲得につながるかもしれません。
「Googleで予約」の連携
Googleビジネスプロフィールは、「Googleで予約」という予約機能と連携させることができます。予約システムを提供するさまざまな業者がパートナーになっているので、自社に合うサービスを比較検討してみてもいいかもしれません。
「Googleで予約」と連携すれば、自社・自店舗のことが気になるユーザーを、そのまま予約につなげることができ、機会損失を最小限に防げます。予約までの導線を強化したい場合は特におすすめです。
決済方法の表示
その店舗で利用可能な決済方法を表示させることができます。
一口に「決済方法」と言っても、現金やクレジットカード、QRコード決済など、その方法はさまざまです。「QRコード決済が使える店がいい」「現金は持ち歩いていない」など消費者側のニーズも多様化しているため、事前に決済方法を表示することで、安心して来店してもらうことにつながります。
また、キャッシュレス決済を導入することで、会計時の混雑緩和といったメリットもあります。現金のみとしている店舗は、キャッシュレス決済の導入を一度検討してみてもいいかもしれません。
Googleビジネスプロフィールで口コミを投稿してもらう方法
Googleビジネスプロフィールの機能の中でも、企業や店舗の利用に大きな後押しとなるのが「口コミ」です。口コミ内容を見てその店に行くかどうかを判断するユーザーは少なくありません。
そこでここでは、Googleビジネスプロフィールに口コミを投稿してもらう方法を紹介します。
1.口コミ投稿が可能なことをお知らせする
お客さんに対して、口コミ投稿が可能な店であることを伝えます。
できるだけ自然な流れで伝え、強制しないことがポイントです。口コミを「勧める」というより、お客さんが「意識する」くらいの温度感が良いでしょう。
また、「口コミをしたら特典がありますよ」というように、見返り行為をすることはNGです。Googleビジネスプロフィールでは、投稿ポリシーとして「企業が割引、無料の商品やサービスと引き換えに投稿を促したコンテンツ」を明確に禁止しています。
(出典:禁止および制限されているコンテンツ|Googleビジネスプロフィール)
2.投稿された口コミには積極的にアクションを
ユーザーからの口コミには、できるだけ返信をすることがおすすめです。
良い口コミ、悪い口コミ問わず内容に応じてしっかりと返信をすることで、企業・店舗の誠実さが伝わり、「また利用したい」と思ってもらえる可能性が高まります。
返信内容は口コミをした人以外のユーザーも目にしますし、来店動機に関わってきます。丁寧な言葉をつかい、一人ひとりの口コミ内容に応じた返信を心がけることがポイントです。
3.悪質な口コミには適切な対応を
誰でも気軽に口コミできる反面、悪質な口コミが投稿されてしまうケースもあります。
「事実無根の内容」や「根拠のない低評価」などが一例で、これらは今後の店舗運営にもマイナス影響になりかねません。
悪質な口コミがあった場合、Googleに削除リクエストを送ることができます。審査まで時間がかかることもありますが、困っているときはリクエストを送りましょう。
(出典:Google のビジネス プロフィールからクチコミを削除する|Googleビジネスプロフィールヘルプ)
Googleビジネスプロフィールの主機能を紹介
ここからは、Googleビジネスプロフィールの主な機能について紹介します。Googleビジネスプロフィールで成果を出すうえで基本となる機能なので、ぜひ「こんなふうに活用できそう」とイメージしてみてください。
1.イベントやキャンペーンなどの最新情報の「投稿」
最新イベントやキャンペーン情報を投稿することができます。
顧客に対して新しい情報を効果的に伝えることができ、興味を引きやすくなります。
2.ビジネス情報の掲載
営業時間や連絡先、住所などのビジネス情報を掲載できます。
Googleビジネスプロフィールを通して顧客が正確な情報を簡単に見つけることができるため、来店までの導線のひとつとして活用可能です。
3.インサイト
(出典:Googleビジネスプロフィール)
インサイト機能を使用すると、自分たちのプロフィールの表示回数やクリック数、口コミの統計など、パフォーマンスに関する詳細なデータを確認できます。
掲載情報の改善やマーケティング戦略などに活かすことが可能です。
4.口コミの確認とアクション
顧客からの口コミ確認や、その口コミに対する返信を行うことができます。
ポジティブな評価には感謝の意を示し、ネガティブな評価には改善策を提案するなど、顧客とのコミュニケーションを円滑に行うことで、さらなる来店につなげましょう。
5.写真や動画の掲載
Googleビジネスプロフィールには、ビジネスの魅力を伝えるために写真・動画を掲載する機能があり、拠点が10か所以上の場合はスプレッドシートで一括アップデートできます。
なお、写真・動画掲載にあたってはガイドラインでルールが定められているので、一度チェックしておくことがおすすめです。
【参考】
ビジネス プロフィールの写真や動画を管理する|Googleビジネスプロフィールヘルプ
6.メニューの選択
(出典:Googleビジネスプロフィール)
メニューを掲載することが可能。顧客は事前にメニューを確認し、店舗訪問時にスムーズに注文することができます。
7.Q&A機能
顧客からの質問に対する回答を公開することができる、Q&A機能があります。
これにより、顧客の疑問や不安を解消することはもちろん、企業・店舗が事前に知っておいてほしい情報を間接的に発信できます。
8.Googleで予約
Googleビジネスプロフィールを利用すれば、Googleでの予約機能を設定することができます。顧客はGoogle検索結果から予約を行うことができ、利便性が向上します。
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まとめ
Googleはいまや多くの人が生活の中で使っています。
Googleビジネスプロフィールをうまく活用することで、情報発信や集客の大きな助けとなるでしょう。登録や情報更新に手間はかかりますが、ぜひ一度利用を検討してみることがおすすめです。
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