嫁ブロック・夫ブロックとは?なぜ起こる?原因と対策について解説【採用担当向け】

嫁ブロック・夫ブロック

採用担当者の中には、「嫁ブロック・夫ブロック」を理由に内定を辞退されてしまった経験がある方もいるかもしれません。

転職時に妻や夫の反対が起こり、内定辞退をする嫁ブロック・夫ブロックは近年増加傾向にあるとされ、採用担当者を悩ませる原因の一つにもなっています。

優秀な人材を採用できたと思ったのに、嫁ブロック・夫ブロックで辞退されてしまっては元も子もありません。

そこで今回は、嫁ブロック・夫ブロックが起こる原因はもちろん、対策についてもわかりやすくまとめてみました。

嫁ブロック・夫ブロックとは

嫁ブロック・夫ブロックとは、内定を得た既婚者が転職先に対し、妻や夫に反対されたことを理由に内定辞退を申し出ることです。

もともとは転職市場において、エージェントや採用担当者間の専門用語として使われていましたが、昨今では一般の間でも認知度が高まり活用範囲の広がりを見せています。

調査によれば、35歳以上の求職者の4人に1人は「嫁ブロック・夫ブロック」を経験しているだけでなく、嫁ブロック・夫ブロックを経験した人の約半数は実際に内定を辞退しています。

経験やスキルのあるミドル層を欲している採用側としては、看過できない問題の1つと言えるでしょう。

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嫁ブロック・夫ブロックが起こる原因

パートナーの転職に反対する主な理由として、次のような懸念事項が挙げられます。

  • 会社の認知や信用がない
  • 労働条件がよくない

また、上記に加え、本人自身が決断できていないケースも存在します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

会社の認知や信用がない

前職と比べて転職先の知名度や規模が劣る場合、反対の声を上げる妻は少なくありません。

大手に対する信頼が強い日本において、「大手企業勤務」という肩書がなくなることに不安を抱く既婚者は多く、中には妻や夫の勤め先が自身における一種のステータスと考えている人も。

そのため、会社の認知や信用がない場合に嫁ブロック・夫ブロックが発動するケースが多く見受けられます。

労働条件がよくない

会社の認知や信用がないことと並び、労働条件がよくないことも嫁ブロック・夫ブロックが発動する原因のひとつとして挙げられます。

労働条件がよくないと判断される主な要因は、次の通りです。

  • 収入が減る
  • 福利厚生が前職に比べて劣る
  • 残業が多い・休日が減る
  • 勤務地が変わる

上記の中で「収入が減る」ことを理由とした嫁ブロック・夫ブロックが最も多く、片方の収入を頼りに家計をやりくりしている家庭にとってはまさに死活問題といえます。

特に子持ち家庭においては、年齢が上がるにつれて子どもの養育費や住宅ローンが重くのしかかるため、転職先の収入事情についてはかなりシビアに判断されるでしょう。

また、共働き家庭では勤務地問題が嫁ブロック・夫ブロックの理由として浮上しやすくなります。

というのも、引っ越しを伴う転職となれば妻や夫が転職または退職を余儀なくされる恐れがあるからです。そうなれば、それまでに会社で積み上げたキャリアを諦めざるを得なくなり、妻や夫からすれば「なんとか回避したい」と思うのが当然でしょう。

単身赴任を選択したとしても生活様式が大きく変わることに加え、二拠点生活となることから出費がかさむこともあり、リスクとして捉えられる可能性の方が高いといえます。

本人自身が決断できていない

家庭を背負う既婚者にとっても、転職というのはその後の人生を左右する大きな決断であることは間違いありません。

そのため、表面上は嫁ブロック・夫ブロックを理由にしているものの、実際は本人自身が決断できていないといったケースも存在します。

嫁ブロック・夫ブロックへの対策方法

悩む若い女性

さて、嫁ブロック・夫ブロックが起こる原因をいくつかお伝えしましたが、ここでは嫁ブロック・夫ブロックの対策方法について3つ取り上げてみました。

ここでお伝えする対策方法は次の通りです。

  • 労働条件や職場環境を改善する
  • 代表が自宅へ伺い説得する
  • 職場に家族を招待する

ひとつずつ、具体的に見ていきましょう。

労働条件や職場環境を改善する

労働条件や職場環境に対する懸念から嫁ブロック・夫ブロックがなされた場合、それらの改善に向けて取り組むことから始めましょう。

過労死や長時間労働がといったワードがなにかと話題になる昨今において、ライフワークバランスを整えることは嫁ブロックに限らず大切です。

また、それとあわせて企業や業界全体のイメージを向上させられるような取り組みをアピールできるとよいでしょう。

たとえ誰もが知っているような大企業でなくとも、「給与」と「福利厚生」がしっかりと整っていれば、嫁ブロックの・夫ブロック第一関門はまずクリアといっても過言ではありません。

そのため、今一度企業が置かれている状況を把握し、少しでも良い方向に持っていけるよう努力することが求められています。

代表が自宅へ伺い説得する

少々強引な方法とはなりますが、代表自らが自宅へ出向いて説得するといった手段もあります。

内定者が自社にとって必要な人材であることを明確に伝えるだけでなく、その場で妻や夫が不安に感じていることをきちんとヒアリングすることが大切です。

たとえば「収入」を理由として嫁ブロック・夫ブロックが起きている場合、給与テーブルを書面で提示し、前職との違いや今後の上がり幅などについて説明するとよいでしょう。

また、妻や夫に向けた説明書類を持参した上で、自社の取り組みや内部事情などホームページを見ただけではわからないことを説明するのも一つの手です。

まずは妻や夫の不安や懸念を取り除き、寄り添う姿勢を見せることを第一に考えるようにしましょう。

職場に家族を招待する

職場に家族を招待するのも、雰囲気を肌で感じてもらえることから、嫁ブロック・夫ブロックに対して効果が期待できます。

その際、入社後に配属されるであろう部署はもちろんのこと、直属の上司も紹介できるとベストでしょう。

雰囲気の良い職場で夫らしく働く姿が想像できれば、妻や夫も安心してパートナーの決断を後押しできるはずです。

まとめ

今回は嫁ブロック・夫ブロックが起こる原因と、その対策についてお伝えしました。

実際に行動を起こすのは夫もしくは妻ですが、そのパートナーを支える家族にとっても転職は大きな転機となります。

そのため、内定を得た既婚者が嫁ブロック・夫ブロックを相談してきたときは、何に対して嫁ブロック・夫ブロックが発動しているのかしっかりと把握し、寄り添う姿勢を見せることが大切です。

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この記事を書いた人
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採用Webマラボ編集部

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監修者
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辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を作り出した。
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