高年齢者を雇用するメリットとデメリット【企業向け】

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年々、少子高齢化により若手人材の雇用が難しくなる中、各企業で検討されているのが高年齢者雇用です。

しかし、高年齢者を雇用する場合、メリットとデメリットがあります。

そこで今回は、高年齢者雇用を考えている企業に対して、メリットとデメリットを紹介します。

高年齢者を雇用する4つのメリット

まず最初に高年齢者を雇用すると、4つの大きなメリットが企業側にもたらされます。

  • 経験・スキル・ノウハウ・人脈の活用
  • 若手社員の手本になる
  • 高年齢者の考え方も取り入れ知見が広がる
  • 国からの支援・補助が受けられる

では、それぞれみていきましょう。

経験・スキル・ノウハウ・人脈が活用できる

高年齢者は今まで働いて来た経験やスキルに基づくノウハウを持っています。

そのため、同業種からの雇用や継続雇用をする場合、そのノウハウを活用することが可能です。

当然、長い期間働いてきた会社での培った人脈も利用することができれば、ビジネスが発展することや社内での競争が生まれ、良い循環をもたらす可能性があります。

若手社員の手本になる

高年齢者の多くは体力的には若手に劣るものの、働く意欲が高い人が非常に多いです。その高年齢者が意欲的に働く姿を見る従業員はモチベーションが向上し、社内が活性化すると言われています。

さらに、高年齢者は若年層と比べると会社への忠誠心が高く、礼儀正しく勤務態度が良好な方が多いため、他の従業員の手本となります。

高年齢者の考え方も取り入れ知見が広がる

世代が違えば考えや価値観が違うのは当たり前であり、日本の産業発展をするためにも一つの価値観にとらわれると成長が止まります。

そのため、多様な価値観を取り入れる必要があります。

若い人の価値観だけでなく、長年働いてきた高年齢者の持っている知恵や価値観を取り入れ、上手に融合すれば、知見が広がるだけでなく、新しいビジネスモデルが生まれたり、業務の効率化につながる可能性もあります。

国からの支援・補助・優遇措置が受けられる

企業は高年齢者雇用のための環境整備や雇用することで、「65歳超雇用推進助成金」など、国や行政から助成金や補助金が支給されます。

更に、役員以外の65歳以上の従業員の給与の合計額は、事業所税(従業者割)の課税標準となる従業者給与総額の算定から除外します。

また、従業者数の合計から役員以外の65歳以上の従業員を除くと100人以下になる場合は、事業所税(従業者割)を免除します。
参考元:高齢者雇用に関わる支援制度

高年齢者を雇用することで得られる金銭面のメリットは非常に大きなものがあると言えます。

高年齢者を雇用する4つのデメリット

メリットがあればデメリットも必ず存在します。

そのデメリットは下記4つですが、いずれも対処できるので、知っておくのが望ましいです。

  • 多様な働き方を認める必要がある
  • 若手の活躍できる機会が減ってしまう
  • 組織や部署のマネジメント機能の低下
  • フォロー体制の構築が必要になる場合も

それでは、デメリットについて見ていきましょう。

多様な働き方を認める必要がある

高年齢者ともなると、20代~50代のように長時間働きたくても、肉体的な衰えにより、思うように働けない方もいます。

長時間労働による疾病リスクも上がるので、短時間勤務にするなどの多様な働き方を認めることも視野に入れたほうが良いでしょう。

高年齢者雇用を検討している場合、制度を整えて、高年齢者が働きやすい環境を作れば、高年齢者の能力を存分に発揮できるでしょう。

若手の活躍できる機会が減ってしまう

高年齢者を雇用する場合、若手の成長が遅れてしまう可能性や活躍できる機会が減る事が考えられます。

例えば、若手が自分で考え試行錯誤し、成長の糧となる失敗をしようとしても、年長者の一声により失敗することができず、何が改善されたのか把握することができない可能性があります。

できる限り、若手の仕事を支える裏方のポジションを用意したり、今までの役職を引きずらないポジションを用意するなどして、全従業員が育つ環境を作ることが重要です。

組織や部署のマネジメント機能の低下

上記と同じようなことが言えますが、継続での再雇用制度を利用した場合、部下だった者が上司になることも十分に考えられます。

過去に部長だった人が再雇用制度により一般社員として再度雇用され、もともと部下だった人の下で働くとなると、お互いに様々な考え方や背景・方針があるため、素直に言うことを聞けないこともあるかと思います。

これでは仕事がやりづらく、組織としてのマネジメント機能が低下する恐れがあります。

これは雇用される側と雇用側の双方の配慮が必要です。

フォロー体制の構築が必要になる場合も

最近の日本では基本的にパソコンを利用した仕事が多いですが、未経験の高年齢者を雇用する場合、パソコンを使えない可能性も考えられます。

しかし現代社会においてパソコンを使えなければ仕事の生産性が落ちる場合もあるため、苦手であったとしてもできるように教育する必要があります。

そのために、できない部分をフォローし合えるような仕組みを構築する必要があります。

まとめ

高年齢者を雇用するということは、優秀な人材の確保につながることもあれば、一時的に生産性が低下する場合もあります。

しかし、働く人がいなければ企業は存続ができず、成長することは難しいため、今後ますます高年齢者の雇用は増えていくと予想されます。

だからこそ、高年齢者を雇用することで得られるメリットを最大限に高め、デメリットのリスクを分散することが重要です。

採用ができれば、心強い働き手になると思いますので、ぜひ雇用することを検討してみてください。

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監修者
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辻 惠次郎

ネットオン創業期に入社後、現在は取締役CTOとしてマーケティングからプロダクトまでを統括。
通算約200社のデジタルマーケティングコンサルタントを経験。特に難しいとされる、飲食や介護の正社員の応募単価を5万円台から1万円台に下げる実績を作り出した。
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