人事・採用担当者向けWebマガジン「採用Webマ ラボ」

採用マーケティングとは? | 将来の優秀な人材確保のためにできること

[公開日]2019.07.05
[更新日]2019.07.05

変化の激しい採用業界ですが、昨今「採用マーケティング」という考え方が広まりつつあるのはご存知でしょうか。

今回は、「採用マーケティング」の意味から、具体的な考え方までわかりやすくご紹介します。

採用マーケティングの意味

まず、マーケティングの意味をおさらいすると、「マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合活動である。」 と日本マーケティング協会では説明しています。

そして、商品やサービスを売っていくためのマーケティング手法を採用に適応させ、自社をどのように求職者にアピールしていくのか追求し、効果的な採用活動につなげることを「採用マーケティング」と呼びます。

採用マーケティングの具体的な考え方

従来のリスティング広告や求人チラシ、求人媒体などを利用した短期間な求人情報の露出によって効果を上げることでなく、長期視点を持って採用活動に取り組む考えを持つことが大切です。

1年~3年のスパンで求職者を育てていき、自分の会社が求人を出した際に興味を持ってもらい、応募してもらうためにはどうすべきかを戦略的に考えて取り組むことが採用マーケティングの肝です。

今までの採用手法や考え方

現在、よく利用されている代表的な採用手法は5つあります。

  • 折込チラシ
  • ハローワーク
  • フリーペーパー
  • 求人サイト
  • 店舗貼り紙

どの採用手法も特徴があります。

具体的にどういった違いがあるのか、見ていきましょう。

折込チラシの特徴

地域密着の企業などで利用されやすく、家一軒のユーザーに情報を届けられる上、新聞に挟まって届けられるので目に触れやすいです。

ただ、新聞の発行部数は年々減少しており、最盛期と比較し約25%も発行部数が落ち込むなど、媒体としての存在感は低下しております。特に20~34歳の男女(M1/F1)、35~49歳の男女(M2/F2)に見られなくなっています。

ハローワークの特徴

ハローワークは労働局が管轄する求人媒体で、採用コストがかかりません。

求人媒体にコストを掛けるのが難しい中小企業や個人事業主が使用することが多いですが、採用における間口を広げる意味でも活用しておいて損はありません。

フリーペーパーの特徴

駅、コンビニエンスストア、スーパーなど、あらゆる場所に設置されているため、目に触れやすく。求職者は無料のため、気軽に手に取ってもらえる特性があります。

また、毎号欠かさず手に取る「ファン」なども存在します。しかし、全盛期は過ぎ去り、今はネットの普及でフリーペーパー市場も衰退し、あまり手に取られることもなくなりました。

現在はスマートフォンなどのモバイル端末でウェブ検索し、求人を探す方法が主流です。

求人サイトの特徴

ウェブならではのターゲットを狙ったアプローチが可能で、能力のある人材を発掘しやすいです。

ただし、求人サイトに掲載するコストが高く、長い期間掲載するのはなかなか大変です。

しかし、業種によっては専門的な求人サイトがあり、さまざまなアプローチが可能なので、ほしい人材をピンポイントで狙えるため、現在では主流の方法といえます。

店舗貼り紙の特徴

基本的にお客さんや近所の利用する人が目にし、お店に来たことがある人が応募する可能性が高い地域密着型の媒体です。しかも、印刷代程度でコストはかかりません。

小さなお店が、近所の学生、主婦などのアルバイト採用を狙ったパターンが多く、正社員の採用を狙ったものは少ないです。

地域密着型のため、店舗に来た方や前を通りがかった方のみにしか見られないので、多くの人に見てもらい、応募意欲を喚起するには、面白いデザインでSNSで拡散してもらうなど工夫が必要です。

採用マーケティングを踏まえた採用戦略の立て方

簡単にいうと、自社の魅力を伝えてファンを増やし、思わず働きたくなるようなアプローチをすることです。

採用マーケティングにおいての手法としては、

  • オンライン求人広告
  • SEO対策
  • モバイル募集
  • ランディングページ
  • コンテンツマーケティング
  • キャリアサイト作成
  • ソーシャルメディアマーケティング
  • 従業員からの紹介
  • 電子メールマーケティング
    など

これらの手法が挙げられますが、どれを活用するのかは、下記の4点により考えるのが理想です。

  1. 就職者のニーズのくみ取り
  2. 就職者のニーズに沿ったコンテンツなどを準備
  3. ファンの育成
  4. 求職者になった時に、目を向けてもらう

では、どのようにニーズの汲み取りを行い、ニーズに沿ったコンテンツを準備すれば目を向けてもらえるのか、確立された調査方法がありますので、そちらをご紹介します。

3C分析

3C分析というのは、顧客と競合の分析から成功の鍵を見つけ出し、自社の戦略に活かすためのフレームワークのことです。

また名前の由来は、「顧客」「競合」「自社」のアルファベットの頭文字を取ってつけられています。

  • 顧客:Customer
  • 競合:Competitor
  • 自社:Company

3C分析の具体的な方法は、『就職する人(見込み客) → 他社(競合) → 自社の強み』の順番で考え、自社の強みがどこにあるのかを明らかにし、差別化できるポイントを探します。

もちろん、就職する人のニーズを把握することにもつながります。

SWOT分析

SWOT分析は、自社の勝てるところ、他社に勝てないところなどの現状をよく見極めるためのフレームワークです。

変えることのできない経済・経済・業界環境・顧客ニーズ・技術動向などの「外部環境から機会(opportunities)、脅威(threats)」を整理し、まだ自社でコントロールができる「内部環境である強み(strengths)と弱み(weaknesses)」を整理します。

【SWOT分析の例】

  • 機会(O)
    インターネットの普及によりSNSやWEBサイト上で求職者や見込み客と出会える
  • 脅威(T)
    市場が縮小気味のため、転職者が増えている
  • 強み(S)
    業界トップクラスの●●技術と特許取得している●●があり、今後も生き残っていける
  • 弱み(W)
    競合と比べる平均給与が安い

本来、SWOTの各項目ごとに、考えられる要素を複数出していかなければなりませんので、ひとつに収まることはありません。

推奨する方法としては、マクロ分析のフレームワークであるPEST分析や、ファイブフォース分析などのフレームワークを活用し、要素を挙げていきます。

もっと深く知りたい方は、カイロスマーケティングのSWOT分析のやり方に詳しく紹介されているので、そちらをご覧ください。

セグメンテーション

集めたい求職者や、その業界にいる求職者などを年齢、性別、地域、趣味嗜好など様々な条件で分けます。

どの層が欲しいのかを組み立てを行えるようにします。

ターゲティング

セグメンテーションでの結果を元に、ファンになってほしいユーザー層を決めます。つまり、どういった人材に知ってもらうかを決めます。

分かりやすくする為に、30代女性の例を見てみましょう。

  • 30代 女性 未婚 東京在住 趣味は旅行
  • 30代 女性 既婚子どもあり 東京在住 趣味は旅行

同じ東京の30代女性で趣味は同じであっても、既婚・未婚、子どもがいるかどうかが違うだけで住居地や旅行地も変わります。

子ども主体で考えるか、自分主体で考えるかで大きく行く場所や望むものは大きく異なります。

そうやって分析していくと、何を利用すればいいのか、どんなコンテンツが必要なのかが見えてきます。

ポジショニング

ターゲティングした人たちのニーズのあることから、自社の立ち位置を決めます。

  • 大手でやりがいのある仕事がしたい
    ⇒メディアなどでも取り上げられ名前も知られている有名な会社
  • 子どもがいて住宅ローンもあるから安定した仕事がしたい
    ⇒過去20年間黒字経営で安定している
  • もっとお金を稼ぎたい
    ⇒ベンチャーだからチャンスがたくさんある
    など

自社の立ち位置をどこに置くべきかを決めます。

戦略の組み立て

SWOT分析結果を元に、ターゲティングしたユーザーにどうアピールするかを決めます。

当然、ポジショニングも関わってきます。

【例】 アンチエイジングの化粧品会社の営業が欲しい場合

■ターゲット

30代女性、既婚・子持ち、趣味は美容と子どもとの遊び
悩みは、子育て疲れによる肌荒れや肌のハリがなくなってきたこと。

■自社の強み

どの化粧品会社にも負けないアンチエイジング化粧品の販売数とコスパの良さ。

■施策

  • ブログで最新のアンチエイジングの化粧品情報を出す
  • モニターを集めて商品力を実感してもらう
  • アンチエイジングの効果的な方法を紹介する
  • 肌がきれいなアラフォー女性のライフスタイル情報
  • 肌がきれいになったら得られることの情報を配信
  • 社員は良いモニターになるので福利厚生として定期的に化粧品を無料提供する
  • 肌に良い職場環境を整える
    など

自社で働けば、悩みが解決することを知ってもらう。

また、趣味と悩みが直結するので、アンチエイジングの方法を配信することによりファンを育てる。

会社に興味があり該当するユーザーにメルマガを送ったり、ブログで人材の募集をするといった手法があります。

施策の実施

立てた戦略を実行に移します。

施策の成否についてはある程度の実証期間を設け、データを収集します。

データ検証

GoogleアナリティクスやSearch Console(サーチコンソール)、実際のメールや面接数などのデータを集め、解析をします。本当に施策がうまくいっているかを協議して、次の一手を考えます。

マーケティング思考における社内状況の把握の仕方

良い情報は出てきやすいですが、どんな企業も悪い情報はフィルターが掛かった状態で出てくるものです。

そのため、現状の把握がしづらく、改善策を出しても、実は要点を押さえたものではなかったということが良くあります。

こういった状態を避けるため、採用マーケティング戦略を考える人は、常に社内の状況の把握ができるようにアンテナを張ることが大切です。

ちなみに、こうすれば情報が出てくるという方法論は数多くみかけますが、方法論は様々な背景や状況が全く同じでないと機能しないものです。

しかし残念ながら背景や状況が全く同じという状況はありません。

よって、その環境に合わせて対策を考える必要があります。

採用マーケティングの重要性と将来

現在は、予算的な都合もありますが、人が足りなくなったら補充するという、すごく短期的な考え方で採用を行っている企業が多いのが現状です。

しかし、将来を考えると今以上に少子高齢化が進み、また自営業になる人や副業をする人が増えてきていることもあり、優秀な人材の確保が難しくなっていきます。

そうなると、常に今から働きたい人が減っていく傾向にあるのは、必然です。

そうはいってもいつかはいい人が現れると考えるかもしれませんが、優秀な人が会社を辞めた時に、タイミングよく優秀な人と出くわすとは限りません。

かといって常に求人情報を出し続けるのも、非常にコストがかかり現実的ではありません。

しかし、前から募集をかけていて求めている人が知っていてかつ興味を持ってくれていた場合、「この会社に興味があるから募集してみようかな?」と行動してくれる可能性があります。

採用マーケティングはこのように、潜在層にアプローチしていくので、即効性が薄く短期的な効果の実感は得にくいですが、長期的に見た時に自社の「ファン」を作り出す為の考え方なので人材獲得競争を回避して効率のよい採用活動につなげることができます。

ただ、採用マーケティングを取り入れる場合は長期的な施策になることが前提なので、人や時間、コストがかかります。

将来の採用難易度が高まる中、さらに重要度が増してくる採用手法なので、検討してみることを推奨いたします。

ネットオンが採用マーケティングにおいて手伝いできること

採用マーケティングを行う中で、自社の採用サイトは必須です。

その採用サイトを、簡単に安価で作成できるのが採用係長です。

良質な採用サイトを製作すると高額な予算が必要ですが、採用係長であれば大幅にコストを抑えれます。

さらにIndeedや求人ボックスなど、採用検索エンジンとの連携も可能なので、 集客のお手伝いやGoogleなどを利用した追客のお手伝いも可能です。

是非、お気軽にネットオンまでご相談ください。

 

PAGE TOP